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2020.03.18 13:00 | アーティストニュース

coldrain主催"BLARE FEST."DAY2のライヴ・レポート公開!PTP、ワンオク、10-FEET、SiM、CROWN THE EMPIRE、サバプロら集結!初開催にして伝説となったフェスの2日目をレポート!

coldrain主催"BLARE FEST."DAY2のライヴ・レポート公開!PTP、ワンオク、10-FEET、SiM、CROWN THE EMPIRE、サバプロら集結!初開催にして伝説となったフェスの2日目をレポート!

"BLARE FEST. 2020"
2020.02.02 @ポートメッセなごや
Reported by 荒金 良介
 
※DAY1のレポートはこちら
 

濃厚すぎた1日目を経て、2日目はどんなドラマが待ち受けているのだろうか。1日目に引き続き、"FIRE STAGE"、"WATER STAGE"を中心にレポートしたい。この日の"THUNDER STAGE"はAge Factory 、GOOD4NOTHING、NOISEMAKER、dustbox、NAMBA69、lynch.、SHADOWS、THE WORD ALIVEという顔ぶれが揃った。
 
まず"FIRE STAGE"の一番手を務めたのはSurvive Said The Prophet。「T R A N S l a t e d」が始まると、朝っぱらから耳をつんざく爆音を響かせると、Yosh(Vo)のキャッチーな歌メロで観客の心を鷲掴みにする。ラウド、ポップ、エレクトロ、R&Bなど多彩なジャンルを横断するハイセンスな音楽性が魅力的な彼ら。しかしながら、泥臭い日本語詞でシンガロングを巻き起こす「Bridges」もライヴで抜群に映えていた。"Pay money To my Painを連れ戻して、フェスをやってるcoldrain、頭上がらねぇっす"とMCを挟み、"このシーンを大切にしましょう!"と熱く呼び掛け、トップバッターの役割をきっちりと果たす。
 
キュウソネコカミはFEVER 333の「Burn It」をSEに現れ、ロックでポップ、突如ダンサブルに急カーブする展開で観客を巻き込んでいく。オリエンタルなイントロを用いた「TOSHI-LOWさん」ではお約束のようにヤマサキセイヤ(Vo/Gt)はフロアで仁王立ちになったあと、「DQNになりたい、40代で死にたい」においても好リアクションを得ていた。"音楽性は浮いてるけど、面白くて踊れて笑える、どんなバンドにも負けない!"と言い放ち、最後はご当地ソング「Welcome to 西宮」で締め括り、親密且つ荒々しい演奏を叩きつけてくれた。
 
04 Limited SazabysのGEN(Ba/Vo)は序盤に"YON FES 2020にようこそ!"と自身のフェス名を叫びつつ、後半には"せっかく名古屋にこんなヤバいフェスができたんだから、続けてほしい!"と同郷の先輩(coldrain)に対してエールを送り、"ちんちん(「非常に熱い」という名古屋弁)の状態でバトンを渡す"と言ったあと、「Feel」をプレイ。"夢を観てる まだ夢は続く ただ先へ進め"と最後に歌い上げる歌詞が胸に突き刺さった。
 
続くMONOEYESは5曲目「Borderland」をやり終え、細美武士(Vo/Gt)はMCを挟む。"俺らの世代にとってはPay money To my Painがいるのがとんでもなくデカくて、Kに久々に会えるのかなって。Kのバカ野郎に捧げます!"と告げたあとに「Get Up」を披露。まるでKに立ち上がれ! と語り掛けているようであり、この場所で聴いた楽曲は特別な輝きを帯びていた。ラストは「My Instant Song」、「Borders & Walls」とノリのいい曲調で大いに盛り上げてくれた。
  
次はcoldrainツーマン・シリーズで2018年5月にも対バンしている米ダラス発のCROWN THE EMPIREが登場。昨年出た最新4thアルバム『Sudden Sky』収録曲をメインに据えた内容で、特にAndy Leoのクリーン・ヴォーカルを生かした「Blurry (Out Of Place)」におけるキャッチーな美メロにうっとり聴き入るばかり。重厚なメタルコアを掲げながら、エレクトロを隠し味にした演奏でスケール感に満ちたサウンドに心を奪われた。
 
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Photo by Ryota Isomura
 
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Photo by Ryota Isomura
 
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Photo by Ryota Isomura
 
SiMはいきなり伝家の宝刀「KiLLiNG ME」で始まり、フロアを一気に沸点へと導く。"我々はニュー・アルバムの告知で来ました!"とMAH(Vo)らしいMCを挟み、新曲「Devil In Your Heart」を披露。わかりやすいサビを用いた曲調に観客も大騒ぎで盛り上がる。"Masato(coldrain/Vo)の性格を知っているから、裏方はどんなに大変か。6年ぶりに復活するPay money To my Pain、その流れでハイパーなcoldrainを魅せてもらわないと"とプレッシャーをかけまくるMAH。後半、「Blah Blah Blah」演奏中に時間が押していると勘違いして、再び仕切り直す場面もあり、この場ならではの緊張したムードもレアな光景であった。
 
10-FEETは3ピースの限界に挑むような多彩なミクスチャーで観客を縦横に揺さぶり、中盤過ぎにTAKUMA(Vo/Gt)は両手を広げてウォール・オブ・デスを促すと、そのまま閉じて観客を爆笑させていた。そのあとに放った「RIVER」で大合唱の光景を作り上げ、フロアは完全にひとつに束ねていく。"後悔、不満、そのまま引きずってしまえ、燃やし尽くせ!"と吠えると、「その向こうへ」をプレイ。全エモーションを絞り出すような歌声と演奏に鳥肌が立ち、ラスト「ヒトリセカイ」に繋げる流れも素晴しかった。
 
「Eye of the Storm」でじわじわと熱を伝えていくONE OK ROCKは貫禄漲るパフォーマンスで会場を掌握していく。「Taking Off」、「We are」と続け、アリーナ・ロック仕様のサウンドにシビれるばかりだ。"苦楽を共にした仲間のフェス、精一杯のお祝いの気持ちで"と告げると、「Stand Out Fit In」へ。「Mighty Long Fall」を挟んだあと、壮大なスケールを描いたバラード風の「Wasted Nights」をプレイ。体の奥底から力が漲ってくるような懐の深いメロディに酔いしれてしまった。
 
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Photo by 青木カズロー
 
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Photo by 青木カズロー
 
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Photo by 青木カズロー
 
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Photo by 青木カズロー
 
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Photo by 青木カズロー
 
そして、2日目のトリ前を務めたのはPay money To my Painである。PTPコールが起きるなか、スクリーンには当時のライヴを含めた映像が流れ、PABLO(Gt)、T$UYO$HI(Ba)、ZAX(Dr)の3人が登場。荘厳な「gene」で幕を開け、「Resurrection」からMasato、lynch.の葉月(Vo)による熱い掛け合いが繰り広げられ、"聞こえてるか、K!"と曲中に叫ぶMasato。「Weight of my pride」ではSiMのMAHがヴォーカルを務め、"いつの間にかK君より歳を取っちまったよ!"と天に向かって言葉を投げ掛けていた。CrossfaithのKoie、ROTTENGRAFFTYのN∀OKI(Vo)、NOBUYA(Vo)のトリプル・ヴォーカルで披露されたのは「Respect for the dead man」だ。"しんみりやるつもりはねぇ、「HOUSE OF CHAOS」(PTP主催のイベント)を蘇らせる!"とKoieは吠え、野獣性剥き出しの攻撃力を発揮。途中、CrossfaithのTerufumi Tamano(Prog/Vision)も歌で参加していた。
 
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Photo by Yoshifumi Shimizu
 
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Photo by Yoshifumi Shimizu
 
"PTPを通して君たちと繋がれることに感謝"(ZAX)、"人生は誰と過ごすかだと思う。大事な人の手を離さないように......"(T$UYO$HI)、"今日やれているのは奇跡、1ヶ月前まで何も決まってなくて。Masato、coldrainの思いでここに立ってる。今俺たちは生きてて......生き続ける限りこの音は鳴り止まない"(PABLO)とメンバー3人はcoldrainに対して感謝を述べ、ここから後半戦に突入だ。「Pictures」ではNOISEMAKERのAG(Vo)、Survive Said The ProphetのYoshのふたりを招き、後半のウォー! ウォー! のパートが会場全体に響き渡ると、涙を流す観客の姿をたくさん見かけた。"Kは愛情に飢えてて、愛されているのに気づかなくて......。ケータイの光りを天にください"とT$UYO$HIが言うと、「Voice」を披露。"今も僕の中で生きている彼の声"の歌詞パートでは左手を掲げ、天を見上げて優しく歌い上げるONE OK ROCKのTaka。しかも後半にはPABLO、T$UYO$HI、ZAXのメンバーひとりずつと対面で歌い上げる彼のパフォーマンスに惹きつけられた。ラスト2曲はKのヴォーカルを使用して「Rain」、さらに"AIR JAM 2011"に出演した際のPTPのライヴ映像が流れるなかで「This Life」をプレイ。映像越しに観るKの姿は、今にも画面から飛び出して来そうな生命力溢れるエネルギーに満ちていた。
 
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Photo by Yoshifumi Shimizu
 
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Photo by Yoshifumi Shimizu
 
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Photo by Yoshifumi Shimizu
 
2日間に渡るフェスの大トリをビシッと締めるのはcoldrainだ。しかし、ここで機材トラブルが発生したらしく、開演18時35分を回ってもメンバーが出てくる気配はない。そんな状況を察して、HEY-SMITHの猪狩秀平(Gt/Vo)、SiMのMAH、CrossfaithのKoieなど仲間がステージにぞろぞろ現れ、その場をトークで繋ぐ。結局、1時間押しでcoldrainは登場。"待たせたな、名古屋!"とMasatoが言うと、「The Revelation」でスタート。2万人のヘドバンが広がる異様な光景を作り上げたあと、「FEED THE FIRE」、「To be Alive」、「COEXIST」と畳み掛ける。"心がどこにあるかわからない。今......幸せだってこと。やりたい曲はいくつかできなくなった。それもKに与えられた試練かなって、PTP以上のラウドロックをやる!"とMasatoは宣言。さらにラウドロックが全国区になり、海外のバンドを含めて仲間が増えたことはラウドロックという看板を掲げ続けたおかげだと付け加えていた。「F.T.T.T」、「ENVY」と怒濤の攻撃力を魅せつけ、次の「No Escape」においてはMasatoもテンパったのか、"飛べ! あっ、違うわ"とタイミングを間違えてしまい、そうした人間臭いシーンにも心を奪われた。「SEE YOU」をやり終えたあと、"アンコールやる時間ないんで、あと2曲やって帰る"と告げると、「REVOLUTION」、「Final destination」で大団円。特に後者は神がかった超人的なテンションを放出し、これまで観たcoldrainのライヴの中でもぶっちぎりのパワーを発揮。身も心も震えるような感動を覚え、無事にフェスは終了した。
 
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Photo by ヤマダ マサヒロ
 
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Photo by ヤマダ マサヒロ
 
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Photo by ヤマダ マサヒロ
 
"奇跡"や"伝説"なんて言葉は軽々しく使うものではない。けれど、一時は途切れるかと思われたバトンは奇跡的にラストまで繋がり、初開催にして"伝説"の名に相応しい2日間となった。何年後でもいい。またいつか名古屋という土地で"BLARE FEST."を絶対に開催してほしい。ここに集まった観客はみんなそう思ったに違いない。
 
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Photo by ヤマダ マサヒロ

 

▼プレイリスト情報
Spotify"BLARE FEST.2020"
プレイリストはこちら
 


▼ライヴ情報
"coldrain ワンマン公演"
10月18日(日)横浜アリーナ
※詳細後日発表