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INTERVIEW

Survive Said The Prophet

2018.10.02UPDATE

2018年10月号掲載

Survive Said The Prophet

メンバー:Yosh(Vo) Tatsuya(Gt) Ivan(Gt) Yudai(Ba) Show(Dr)

インタビュアー:吉羽 さおり

前作『WABI SABI』から1年。通算4作目となるニュー・アルバム『s p a c e [ s ]』をリリースするSurvive Said The Prophet(通称:サバプロ)。こういう、様々なジャンルや規格を飛び超え、大きなスケールを持った、タフで、ユーモアもあり、でも感情のど真ん中を揺さぶってくれるロック・バンドを、みんな待ちわびていたところがあるんじゃないかと思う。引き続きISSUESなどを手掛けるKris Crummettをプロデューサーに、バンドの持つ重厚感、エモーション、多彩なアイディアを詰め込んだ今作。そこには、ライヴで築き上げてきた"バンド感"や、ハングリーで攻撃的な精神も脈打っていて、生き生きとしたアルバムになっている。彼らが今どんなことを考え、ここから先をどう見ているのかも含め、話を訊いた。

-9月7日にZepp DiverCity(TOKYO)で"Survive Said The Prophet VR EXPERIENCE"と題したフリー・ライヴを行いましたね。バンドのスケール感の大きさや、ライヴ・バンドとしてのタフさを見せつけるライヴだったなと思うんですが、そもそもVRのインタラクティヴ・ミュージック・ビデオを製作するというこのプロジェクトは、どういうふうに始まったんですか?

Yosh:きっかけとしては、Zepp DiverCity(TOKYO)で、ソニーのVRチームと撮影をしようというところからスタートしたんです。でも、そのときはフリー・ライヴというコンセプトも決まってなかったですね。ミーティングをするなかで、"なかなかライヴに来れない人にもサバプロを観てほしい"というのがあって。そしたらメンバーの誰が言ったか忘れましたけど、"フリーでいいんじゃないですか"って言って。それが決まってから、より具体的に話を進めさせていただきました。ライヴが近くなればなるほど、これで良かったって思うようになって、最終的にはすごくいい夜に仕上がったんじゃないかなって。

-無料っていうのは行く人にとっては嬉しいですが、これを実現するのってなかなか大変なことですよね。

Yosh:どんなアーティストでもできることじゃないですしね。無料プラス、Tシャツも1,000枚作ってお客さんに渡したので。そこは単純にありがとうございますという気持ちでしたけど。お金と何も関係なかったら、どれくらいの人たちがサバプロに興味を持ってくれるんだろうっていう。それを知ることは、音楽の価値観としては、すごく重要なことだと思うんです。

-Zepp DiverCity(TOKYO)での初ワンマンということで、ライヴの手応えはどうでしたか?

Yudai:Zeppはこれまでにも何度か立たせていただいていたので、想像はできたんですけど、ワンマンとなると、やっぱり想像がつかない範疇ではあって。そこで初めてサバプロを観る方も結構いたのかなっていう感じでしたね。友達が連れてきてくれたりとか、もともといろんなライヴには行っているけど、サバプロには初めて来たというお客さんにもリーチできたのはすごく良かったですね。演出もレーザーとか普段は使ってない飛び道具も使ってみて、視覚的に、僕ら的にもテンションが上がる内容だったので、楽しくできました。

-演出についてもかなりスペシャルでしたね。今回はいろいろやってみよう、やってみたいっていうのがあったんですか?

Yudai:そうですね。僕らのPAチームや照明、ライヴ制作とも話し合って、あれが欲しい、これが欲しい、これは現実的じゃないだとか、精査してああいう感じになりました。

Yosh:打ち合わせのときは、"車飛ばそうぜ"とかふざけたことも言ってました。

Show:あったね(笑)。

Yosh:DRAKEがライヴでフェラーリを飛ばしてたから。"できるっしょ"って1回言ってみたんですけど(笑)。無茶な案を出してそれが無理でも、その次に出てくるアイディアが結構面白かったりするんですよね。チームも同じメンバーなので、不可能だからって流すんじゃなくて、これくらいやってみようよっていう。

-突拍子もないことも、いい突破口になる感じですかね。

Yosh:そこから、こういうこともできるんだとか、いろいろ探してみるとこういうのも予算内に入るんだなとか、そういう感じでしたね。今まで自分たちは自分たちのやり方でやってきたので、自分たちが知らないうちに何かができていることが、すごくイヤだったんですよね。あとから知ってイライラしてしまうのも理不尽だし。これはどういうふうにここまできたのかというプロセスを知っていれば、特に何も言わないときもあるし、逆にひと言伝えることでもっと良くなることもあるしっていう。

-確実に次に繋がる手応えがあった感じですね。先ほど、ライヴが近くなればなるほど、これで良かったって思うようになったという話が出たんですが、逆にライヴが決まったころは、自信があまりなかったということですか?

Yosh:ちょうどレコーディングも終わって、リリースを待つという時期だったんですよね。リリース前でいろんなニュースが出るし、いろんな意見があったり、レーベル移籍するという噂だったりとか、そういう情報だけが先行するときって、自分らで自分らを守れないんですよ。そこは音楽じゃないから。なんか、自分ではいられなくなってしまうというか。何を言っても変えられちゃう現実が目の前にある感じで。そういうときに近づいてくる人って、俺らのためじゃなく、自分のために何かしようってしてるから、それを見ながら面白いなって思いつつも、もしも僕らの周りにこういう人たちしかいなくなったらどうしようって不安にもなるっていうか(笑)。でもこうやってリリースして、取材とかをしていただきながら自分らのことをいろいろ説明すると、"なるほどね"とか、"音源聴くとやっぱりいいじゃん"となって、そういうところで自信がつくと思うんです。なので、変な意味で言ったわけじゃなくて、単純にリリース前の時期でっていうことだったんですよ。

-そうだったんですね。ではアルバム『s p a c e [ s ]』の話に移りたいのですが、前作『WABI SABI』(2017年リリースの3rdアルバム)とはまた違った新たな試みもあり、進化を遂げたサウンドを味わえる作品だと思います。今回の制作に向かうにあたっては、何かテーマというのは持っていたんですか?

Yudai:いつも最初にYoshがコンセプトを持ってきてくれるんですけど、そのとき"s p a c e [ s ]"というキーワードを出してくれて。これは宇宙という意味合いではなくて、"間"というものだって言ってたんです。それを聞きながら、僕は何気なくノートに"様"っていう漢字を書いていたんですよね。僕、習字をやっていたんですけど、バランスの練習で"様"っていう字をものすごく書かせられたんです。そのときは何も考えずに書いていたんですけど、後々考えると、この"様"という字は、1画1画の間に均等に丸が入るんです。それが、この"間"、"スペース"というのとリンクするなというのがあって。

-たしかに。それでジャケットに"様"の文字がデザインされたんですね。パッと見たときは何かなと思っていたんですけど。

Yudai:わからないですよね、タイトルとも違うし(笑)。それと人の生き様というものと、人間と人間との"間"っていうものがリンクするなっていうので、これアートワークにいいんじゃないって言ったら、みんなが賛成してくれて。Ivanがデザインして、それを形にしてくれましたね。