DISC REVIEW
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前作から1年を経た4作目のアルバムは、一段とスケール感を増したバンドの姿を映した内容になった。ライヴを通じてラウドの筋力をビルドアップし、またソウルやファンク的も消化した、しなやかなフィジカルを手に入れたロック・ミュージックは、モダンであり普遍性も高い、高揚感のある仕上がり。バランスのいいアレンジで聴かせているが、その音を極限まで削ったとしても、歌としての強さが残って鼻歌もできそうな、そういうキャッチーさというものが磨かれている感じだ。劇場アニメなどの主題歌を手掛け、日本語詞を盛り込んだ曲や、「T R A N S l a t e d」でFINCHのフロントマン、Nate BarcalowがゲストVoとして参加というトピックもあるが、1枚を通して高い熱量とアイディアが詰まった作品となった。 吉羽 さおり