DISC REVIEW
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通称"サバプロ"の名で親しまれている5人組で、今年11月にはSLIPKNOT主催の"KNOTFEST JAPAN 2016"への出演が決定している。そして、この2ndアルバムはオレゴン州ポートランドにて、ISSUESやCROWN THE EMPIREなどを手掛けるKris Crummettをプロデューサーに迎えて制作された。メタル、パンク、ハードコア、エモと多彩なジャンルをごった煮にしつつ、スケール感のあるロックに昇華しているところが彼らの肝だろう。特にYosh(Vo)のメロディ主体のヴォーカリゼーションは絶品で、この手の音が苦手な人でもスッと入っていける普遍性がある。猛々しいヘヴィな音像から、ヒップホップやR&Bのニュアンスを柔軟に取り入れ、楽曲の表情を奥深いものにしている。音質の良さもそうだが、1曲1曲よく練られており、楽曲センスの高さにも唸らされる。激情と優雅の両極端なエモーションを自在に操る音像は、"新世代"の到来を痛感する。 荒金 良介