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LIVE REPORT

京都大作戦2016【2日目】

2016.07.03 @京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ

Writer KAORU

引き続き、"京都大作戦2016~吸収年!栄養満点!音のお野祭!~"2日目の模様をレポート。昨日ほどの晴天ではないものの、いくぶんか過ごしやすい気温と湿度でとても快適だ。会場には昨日以上に前のめりなオーディエンスが源氏ノ舞台に集まっている。

源氏ノ舞台:WANIMA
去年は牛若ノ舞台のトップバッターだったWANIMAが、今年は源氏ノ舞台のトップバッターを務める。Scatman JohnのSEに乗って全身花柄の上下を着たド派手なメンバーが登場するとドッと人が前へ前へと走っていき、WANIMAというバンドへの期待感と規模感がこの1年で大きく飛躍したのだなと実感した。"日本で一番京都大作戦が大好き!WANIMAです!"と、去年とほぼまったく同じMCで「ここから」がプレイされると、速いビートに合わせて即座にサークル・ピットがいくつも出現する。立て続けに「夏の面影」、「Hey Lady」を披露し、メンバーもキッズも飛んだり跳ねたり元気そのもの! "PIZZA OF DEATHからやってきました!ゴジラです!"と、おどけたあと"源氏ノ舞台に立ってるよぉ!"と喜びを隠せない表情。"ワンチャン"にまつわる定番MCの中でゲストが紹介されるも、それは長渕剛のモノマネをしたFUJI(Dr/Cho)というオチで、「乾杯」のスカ・バージョンで京都大作戦を祝うカラオケを歌ったのだがそのクオリティがめちゃくちゃ高いことにびっくりさせられた(笑)。KO-SHIN(Gt/Cho)はレスポールに持ち替え、ニベア花王の制汗剤"8×4"のCMソングに起用された「ともに」を終始笑顔で演奏し、たしかな演奏力とテンションの高さでオーディエンスをひとつにする様はとても頼もしかった。筆者は牛若ノ舞台に移動するためここまでしか観れなかったのだが、その後は10-FEETのTAKUMA(Vo/Gt)を迎えて「VIBES BY VIBES」のカバーも披露されたとのこと。

牛若ノ舞台:Crossfaith
日比谷野外大音楽堂をとてもコンパクトにしたかのような牛若ノ舞台。言わずもがな、海外で歴戦の強者と肩を並べている世界基準のメタルコア・バンドであるCrossfaithをこのキャパシティで観ることができるのはかなりレア。今日はどんなステージを見せてくれるだろうか。SEに乗って拳を上げながらメンバーが登場し「Monolith」が始まると、後方までしっかりと音を響かせる力強い演奏とKenta Koie(Vo)の圧倒的なオーラに唸らされた。パフォーマンスもダイナミックで、Hiroki Ikegawa(Ba)とKazuki Takemura(Gt)は思い切り頭を振り、Terufumi Tamano(Prog/Vision)はアンプに立って煽る。プレイに負けじとオーディエンスは思い切り頭を振り、熱狂を生み出している。客席後方では叩いている姿は見えないのだが、Tatsuya Amano(Dr)のドラミングの凄まじさが伝わってきて身体を動かさずにはいられない。「Devil's Party」ではサビの部分で曇天が明け、陽が射すという天からの奇跡的な演出に鳥肌が......。EDMの要素をたっぷり取り入れた「Wildfire」ではサングラスをかけたSiMのMAH(Vo)が途中から登場し、原曲でSKINDREDのBenjiが歌っている部分をMAHが歌うという嬉しいサプライズも! タオルをブンブン振り回すオーディエンスと一体となってこれ以上ないほどのお祭り空間を演出した。"京都大作戦2日目に相応しい地獄を見せようと思います! 広がれ!"というKenta Koieの言葉を聞いたオーディエンスは円の中心をどんどん広げ、「Countdown To Hell」が始まると魂をぶつけ合うかのような緊迫したウォール・オブ・デスを繰り広げる。ラストにプレイされた「Leviathan」ではサウンドの獰猛さに比例するように大小のサークル・モッシュがそこかしこに出現し、牛若ノ舞台を見事にCrossfaith色に染め上げていった。

牛若ノ舞台:FEELFLIP
今年4月にメジャー・デビュー現在も全国ツアー中のFEELFLIP。本番まで待てない! とばかりにサウンド・チェックから本番さながらの勢いで曲を投下し、オーディエンスもスカ・ダンスで準備運動をしている。ほどなくして「For Fighting」から本編がスタートし破壊力抜群の楽曲と演奏力に唖然とさせられた。これが"SKHAOTIC"ってことなのか! クラウド・サーファーの数が半端じゃなく、セキュリティがすでに追いつかなくなりそうだ。さらに、源氏ノ舞台でライヴを行っていた四星球のモリス(Dr)がお客さんに担がれて客席に乱入してくるというハプニングもあり後方も大騒ぎ。(残念ながらメンバーは気づいてなかったようだが......!)。歌いながら鬼のようなカッティングを刻むTOMOYA(Vo/Gt)、飛んだり跳ねたりパフォーマンスの大きさとえげつないスキルをいかんなく発揮し存在感を示すIKKE(Ba)のベース、Pon(T.Sax)とMOCK(B.Sax)によるセンス抜群のサックス隊に、エネルギッシュなビートを上半身裸で紡ぐTOSHI(Dr)が一体となって、凄まじいグルーヴでオーディエンスを凌駕していく光景は圧巻だ。"別に来てくれて嬉しくなんかないんからね!"とか、"源氏ノ舞台になんて行かなくていいと思ったけどやっぱりデカいから行きたい!"、"今日一番でかいサークルとかうちはいらないんで、小さいサークル作って隣の人とハイタッチして!"と、ツンデレなのか? 斜め上をいくTOMOYAのMCどおりに「I want my freedom back」では小さなピットがいくつも現れ、ラストの「I don't know my way」は最後の力を振り絞るようなプレイがカオティックなグルーヴを奏で、狂乱に満ちた時間はあっという間。確実に大きな爪跡を残していったのだった。

源氏ノ舞台:dustbox
心地良い風が吹く源氏ノ舞台。やはり昨日と比べてかなり快適な温度だ。SEの「NEW COSMOS」に乗ってメンバーが登場し"やろうかー!京都大作戦ー!!"というSUGA(Vo/Gt)の威勢のいい声と共に「Hurdle Race」がスタートし、昨年から加入したYU-KI(Dr)がモニターに大きく映され、タイトなドラミングを披露しながら心から楽しんでいる表情が大きくクローズ・アップされた。エモーショナルなメロディが爽やかに響き、疾走感溢れる演奏に合わせて元気よくサークル・ピットを作るオーディエンスは元気そのもので、どんどん強くなっていく日差しをものともしない。「Reflection」をプレイし終えると"今年も最高だー! これだけいるしみんなで歌えるヤツやろうかな。今年も奇跡を起こしたいです!"と「Here Comes A Miracle」の冒頭部分を扇動して歌うと、それに合わせてオーディエンスから大きなシンガロングが巻き起こる。JOJIのベース・フレーズが際立ち、SUGAの透明感のあるハイトーン・ヴォイスが心地良い「Jupiter」が終わるとメタリックなリフが響き、JOJIが"今回やるか迷ったけど、やっぱりやりたいって気持ちが強くなった!"と、10-FEETのNAOKI(Ba/Vo)をステージに呼びこみ「Neo Chavez 400」がプレイされると巨大なサークル・ピットが出現する。JOJIもオーディエンスの中に飛び込み、NAOKIもステージから降りて渾身のベースをプレイしお客さんを煽りまくった。ラストの「Tommorow」まで全10曲、さすがの貫禄を感じさせるステージングを見せてくれたdustbox。これからが楽しみで仕方ないという気持ちになった。

源氏ノ舞台:Dragon Ash
サンバのリズムにノッてメンバーが登場する。ダンサーのDRI-VとATSUSHIのふたりはタオルを振り回し、お客さんも応えるようにタオルをぶんぶん振りながらメンバーを迎える。1曲目はなんと、10-FEETの「under the umber shine」のカバーからスタート! 途中でTAKUMAがステージに登場しサビを一緒に歌うという最高のオープニングを飾り、「AMBITIOUS」が始まるとドラムンベースを基軸とした軽快なリズムにメンバーもオーディエンスもノリノリで踊りだす。KenKen(Ba)のチョッパー・ベースが炸裂する「The Live」では大きなシンガロングが起こり、ノリながらもステージを食い入るように見入っている人が多いことに気づく。精悍な顔つきのKj(Vo/Gt)のオーラにしばし圧倒されてしまった。"dustboxが諦めねぇでやっててよかったって言ってたけど、俺らも諦めないで京都大作戦に皆勤賞で出ることができて嬉しいです。ありがとうございます。"と短いMCを挟んで「百合の咲く場所で」が披露されると、サビで爆発的に身体をぶつけ合うオーディエンスの姿はまるで波しぶきのように見えた。"俺めっちゃ好きなもんがあって、どんな時代になろうがずっと一個のジャンルが好きで、それにしがみついてやってきて。ROTTENGRAFFTYもそうだし、RIZEもそうだし、The BONEZもそうだし。好きなものを好きだって言えるのはガキでも大人でもかっこいいと思うし、楽しもうってときにがっつり楽しむのはガキも大人も関係ないと思う。死ぬほど汗かいて、全部置いてって、明日からまた戦ってくれ!"というMCに大歓声が湧き、「Fantasista」でボルテージはこれ以上ないほどの最高潮に達した。ラストの「Lily」まで全6曲、Dragon Ashの魅力をぎゅっと凝縮した濃密過ぎるライヴを見せてくれた。

牛若ノ舞台:The BONEZ
茜色に染まりかけている美しい空が広がる中、いよいよ牛若ノ舞台を締めくくるThe BONEZのライヴが始まる。入場規制ギリギリだったのだろうか? 後ろまで人でパンパンに溢れかえっている。大きな拍手に迎えられメンバーが登場し"盛り上がってくれ! お前らの力を貸してくれ! 鹿児島に! 熊本に!"と思いを叫び「To a person that may save someone」が始まると雄叫びのようなシンガロングが起き、力強い拳が振り上がる。グルーヴの渦が凄まじい「Revolution」では待ってました! とばかりにダイバーが続出。いや、多過ぎでしょう! 登り龍のようなヘヴィネス・グルーヴに完全にノックアウトされてしまった。「GIMCRACK」まで3曲を畳み掛けるとしゃがれた声のJESSE(Vo/Gt)が"京都大好きです。覚えてるかぎり2008年以降ずっと雨です。だから(晴れて)最高でしょ! 最後にこの熱気で10-FEETのときに雨を降らそうと思うんで、みんなよろしくお願いします。残された時間エンターテインするのがWE ARE The BONEZ!"とMCをとり「Louder」へなだれ込むと......イントロが終わる間もなくステージの電源が落ちてしまうというトラブルに見舞われてしまった。ZAX(Dr)は生音のドラムで叩いたり、JESSEも生歌でオーディエンスに声を伝えるも、残念ながら電源が回復する兆しがない......。ザワザワしている中、突然COWCOWの善しが現れ"電源落ちるなんてあたりまえですよ!"と、生声であたりまえ体操を披露し、ほっこりさせてくれた。筆者は10-FEETのレポートが控えていたため後ろ髪を引かれながらも源氏ノ舞台へ移動したのだが、その後はJESSEがフリースタイルでラップを披露したり、友人のバンドマンも続々とステージに上がったり、電源が復活して最後までライヴをやりきったことで"伝説のライヴ"と称される声が上がっていた。見届けられなかったのは残念だが、10-FEETのライヴでTAKUMAが言ったとおり、来年はその雄姿を源氏ノ舞台で観ることができるだろう。

源氏ノ舞台:10-FEET
昨日のライヴではメンバーが悲しみや苛立ちの感情を抱えながらステージに立っていたと感じた。その理由については詳しくはわからないが、京都大作戦がここまで大きくなったからこそ、メンバー自身でコントロールできないことも多くなっているだろうし、そのぶんプレッシャーも大きくなっているのではないかと思う。それでも全力でエンターテイメントするメンバーの姿に感動したし、今日のステージがさらに楽しみだった。牛若ノ舞台でトラブルに見舞われたThe BONEZがライヴを行っていることを踏まえ、約10分弱程度押してSEが鳴りピース・サインをしながらメンバーが登場。ドラムセットの場所で3人が手を合わせ、TAKUMAは大きな声で"最後です!勇気を貸してくれ!"と、振り絞るように叫び「hammer ska」からライヴがスタートした。TAKUMAは叫ぶようなラップを聴かせNAOKIは昨日よりもキレのある動きで足を上げながらベースを弾き、KOUICHI(Dr/Cho)も感情を全部ぶつけているようなドラミングでオーディエンスを圧倒していく。"一緒にやりたい奴がいるから呼んでえぇか!"というTAKUMAのMCがあり、ここからは京都大作戦に出演したアーティストがどんどん登場してコラボレーション・ライヴが行われた。最初に登場したFIRE BALLと「STONE COLD BREAK」を、湘南乃風と「2%」を、Dragon AshのKjと「RIVER」を。Kjは"俺は10-FEETが京都大作戦を成功させるためにいろんなものを犠牲にしていることを知ってます! 俺はお前らが京都大作戦に来るためにいろんなものを犠牲にしていることを知ってます! 電気全部消してください。携帯でもいい、ライターでもいいから見せてみろ!"と言い、オーディエンスはそれぞれに持っている光をステージに向かって照らし、圧巻の光景が瞬時に広がった。 「VIBES BY VIBES」ではWANIMAのメンバーが登場してコラボレーション。KENTAは客席を走り抜けダイヴに続いてKjもダイヴし、揉みくちゃになってTAKUMAと熱く抱き合っていた。なんて絆が深いのだろう......。万感の思いが込められた「アンテナラスト」と「その向こうへ」で一体感は最高潮となり大団円を迎える。すかさずアンコールの声が怒号のように上がり、再びメンバーが登場すると、息も切れ切れにTAKUMAが"ありがとう! また絶対来年もやりたい!"という言葉に大きな拍手が沸き起こる。"The BONEZが電源が落ちてトラブってどうにもならなくて、俺らの曲を減らすつもりでギリギリまでスタート遅らせて頑張ってんけど、牛若とThe BONEZを含め今年はベストという形にはならへんかったから、絶対The BONEZにはリベンジしてほしいと思うねん! 次のリベンジは源氏でやってくれー!"と、The BONEZとオーディエンスに約束し、泣きそうな表情で全力の「蜃気楼」をプレイ。そして、ラストの「CHERRY BLOSSOM」では"桜舞う"という歌詞に合わせてお客さんのタオルが無数に舞い、その光景が一番のハイライトとなって深く胸に刻まれた。

なんて不器用な人たちなんだろう。なんてあたたかいバンドなんだろう。なんて愛されてるバンドなんだろう......。昨日今日と何度もTAKUMAが言っていた"諦めるな!!!"という言葉が忘れられない。10-FEETのマインドを共有し、京都大作戦を一緒に作り上げていったお客さんたちの幸せそうな満面の笑みが忘れられない。来年10-FEETは結成20周年、京都大作戦は10周年を迎える。このアニバーサリー・イヤーが、10-FEETのメンバー、出演してきたアーティスト、スタッフ、関係者、そしてお客さん全員にとって"幸せ"だけを感じる素晴らしいものになることを期待せずにはいられない。最高の2日間をありがとう!

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