COLUMN
ACMEのGEKI STATION vol.14
ACME『HALのハルヤマ散歩 -VOL.4-』
雪山ってなんであんなに惹かれるんだろう。静かで、厳しくて、でもちょっと可愛くて、なにより特別感がある。[限定]って言葉に女子は弱い。男子は、もっと......。
登る日はだいたい寝不足。1時に起きちゃって2度寝、結局2時起きで出発とか、もうワクワクが止まらないのだ。「焼岳(注1)」、中の湯から登ったときはチェーンスパイクでスタート。トレースがなくなるとラッセル。時々手もついて、ズンズン登る。重いアイゼンの足。でも小さな一歩の積み重ねで、ちゃんと辿り着ける。それが山。
「西穂(注2)」ではロープウェイから青空が見えて、よっしゃ山頂まで行けるかも!って思ったらホワイトアウトで独標止まり。でも帰りにホワイトのライチョウに遭遇!これはご褒美だった。
「岩木山(注3)」は最強寒波の中ラッセルスタート。神社の鳥居が埋まるレベルの雪に、スノーシューでも膝まで埋もれる。途中でスキーヤーが作ったトレースに助けられたが途中から吹雪、またしてもホワイトアウト。全部ひっくるめて雪山。
「北八ヶ岳(注4)」では珍しく晴天。ノートレースのラッセル続きで「縞枯山」から「茶臼山」、そして最後の登りは「誰かが言いそうなセリフ」を自分に言い聞かせて道なき道を登った。ゴールの高見石小屋で待っていたのは雪かき。整地して、テント張って、熱々の鶏鍋であったまった夜は格別だった。
雪山はしんどいけど、景色と達成感、そしてたまに出会う山の民の優しさに、心がふっと軽くなる。そんな一歩一歩が、また次も登りたくなる理由なのだ。
注1:焼岳(やけだけ)
焼岳(やけだけ)は、飛騨山脈の長野県と岐阜県にまたがる標高2,455mの活火山。別名は硫黄岳。常時観測火山に指定され、日本百名山に選定されている。
注2:西穂(西穂高岳 にしほたかだけ)
西穂高岳(にしほたかだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる標高2,909mの飛騨山脈(北アルプス)南部の山である。山域は中部山岳国立公園に指定され、花の百名山に選定されている。
注3:岩木山(いわきさん)
青森県弘前市および西津軽郡鰺ヶ沢町に位置する火山。標高は1,625mで、青森県の最高峰。日本百名山および新日本百名山に選定されている。その山容から津軽富士とも呼ばれる。
注4:北八ヶ岳(きたやつがたけ)
八ヶ岳連峰の北部、フォッサマグナの中央部を占める大規模複成火山体である八ヶ岳火山列のうちの、北側を指す。標高2,000m台の山々で構成され、ハイキングから本格登山まで楽しめる。「縞枯山」や「茶臼山」は標高2,000m台で構成されている八ヶ岳連峰の山々。
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