MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

LIVE REPORT

ACME

2021.12.27 @Spotify O-WEST

Writer 山口 哲生 Photo by 飛鳥井里奈

2021年10月から、約22ヶ月ぶりとなる待望の全国ツアー"ACME Live 2021「Unbreakable Tour 2021 (IN JAPAN)」"を開催したACME。英語表記に改名してからは初であり、途中、アメリカ・ツアー("ACME Unbreakable Tour 2021"/ちなみに、2021年にUSツアーを成功させた日本のバンドは、彼らくらいだとか)を挟む行程となった全11公演のツアーが、12月27日、Spotify O-WESTでのツアー・ファイナルを無事迎えることとなった。

この日の会場はACMEが初ワンマンを開催した場所なのもあり、序盤は「SENKOU」、「Trick×Trap」、「MONSTER」と、1stミニ・アルバム収録曲を一気に畳み掛ける4人。ハードな音塊で久々にオーディエンスへの挨拶を済ませると、持ち前のパワフルなラウド・サウンドを洗練させた「Come Back to You」から、間髪入れずに「RISING SUN」へと、コロナ禍でも足を止めることなく発表し続けてきた楽曲群を次々に披露していく。ヘヴィで骨太な音を轟かせる将吾のギターも、繰り出す一撃一撃がひたすら重たいHALのドラムも、ボトムを支えながら耳に残るフレーズを織り込んでくるRIKITOのベースも、そして、極悪なスクリームと伸びやかなクリーンを器用に使い分けるCHISAのヴォーカリゼーションも、とにかく強烈で、フロアの高揚を激しく煽りオーディエンスのヘッドバンギングを誘発し続けた。また、獰猛なサウンドでフロアを強襲しながらも、開演前の場内アナウンスで都知事のモノマネをしたり、パンダの被りものをしたドラマーがドラム・ソロを始めると、HALが出てきて"お前誰だ!"とツッコんだりというコミカルな仕込みや、和気あいあいとした緩めのMCなど、楽曲とラフな部分のギャップが激しいところも、彼らの魅力のひとつだ。

そんな和やかな空気をシリアスなものに変えたのは、コロナ禍の出来事を振り返り、"この2年間で苦しいと感じた気持ちを曲に残したいと思った"というひと言から始まった、最新シングルの「月光浴」だった。霧に包まれた闇夜の森を彷徨うような、幻想的で儚さのあるミディアム・ナンバーを激情的に繰り広げたあと、そのまま「CALL MY NAME」へ。失意の底に一筋の光が差し込むような柔らかなサウンドを届けると、次の「GIFT」ではその光が力強く瞬き出していく。ラウドなサウンドでフロアを激しく焚きつけるのはもちろんのこと、ドラマチックな展開でもオーディエンスを魅了できるところは、間違いなくACMEの強みだ。

"解散しようとか一切思わなかったけれど、本当に活動を続けられるのかなという気持ちは、この2年間ずっとあって。でも、やめようと思わない、活動を止めようと思わないということは、やっぱりこのバンドを続けていかなきゃいけないんだなと、今この瞬間、強く思いました。2022年、もっと上を目指していきたいと思っているので、これからもよろしくお願いします"(CHISA)。

今を生きようというメッセージが込められた「MELODY」で、ライヴを締めくくったかと思いきや、ギターをなかなか下ろさない将吾が"もう1曲やりたい"とリクエストし、急遽追加された「テバナシライダー」まで、全18曲。"Unbreakable"というツアー・タイトル通り、どんな状況であろうとも壊れることなく、ACMEとしての活動を続けていくという彼らの意思が強く漲ったライヴであり、ステージ上も、そしてフロアも満面の笑みで溢れた一夜だった。


[Setlist]
1. SENKOU
2. Trick×Trap
3. MONSTER
4. Come Back To You
5. RISING SUN
6. ROTTEN ORANGE
7. ラストワンショー
8. WALK
9. 嘘顔
10. 月光浴
11. CALL MY NAME
12. GIFT
13. ADVENTURE TIME
14. モノノケレクイエム
15. 絶唱謳歌
16. WONDERFUL WORLD
17. MELODY
18. テバナシライダー

  • 1