MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

ACME × SILHOUETTE FROM THE SKYLIT

2023.07.13UPDATE

2023年07月号掲載

ACME × SILHOUETTE FROM THE SKYLIT

人は本気になれば汗もかくし、時には涙も流す。溢れ出す本気汁は真剣勝負の証と言えよう。今夏も開催されることになった、ACME×SILHOUETTE FROM THE SKYLITによるツーマン・ライヴ"ACME Presents『ザ・ラストワンショー2023 -ACME汁祭り VOL.3- supported by 激ロック』"。タイトル通り、いよいよ3回目を迎えたこの盛大な祭りを前に、ここではACMEからCHISAとHAL、SILHOUETTE FROM THE SKYLITからはSeshiroXとKiyoを召喚し、改めて座談会の場が設けられることになった。3年の時をかけて彼らが培ってきたこの素晴らしき関係性はこの夏、その一夜を濃厚な"ACME汁"で充たしてくれるはずだ。

ACME:CHISA(Vo) HAL(Dr)
SILHOUETTE FROM THE SKYLIT:SeshiroX(Vo) Kiyo(Gt)
Interviewer:杉江 由紀 Photographer:Yukiya Kanda

-来たる8月5日、今年もまた"ACME Presents『ザ・ラストワンショー2023 -ACME汁祭り VOL.3- supported by 激ロック』"が開催されることになりました。今回はその記念座談会ということでACMEからCHISAさんとHALさん、SILHOUETTE FROM THE SKYLITからはSeshiroXさんとKiyoさんにお越しいただいておりますが、中にはこれまでの経緯をご存じない読者の方もいらっしゃるかもしれませんので、まずはこのレアな対バンが実現したきっかけについての解説を改めてお願いしたいです。

SeshiroX:まぁ、もともとは俺とHAL君の間で始まった話だったんですよ。

HAL:僕がACMEの前にやってたバンド(ARTEMA)のときは、よくSILHOUETTE FROM THE SKYLITと対バンしてましたからね。僕のやってるバンドが変わった途端に対バンしなくなるっていうのは寂しかったし、イベントでもあんまり一緒になることがなくなっちゃったんで、今までの縁とかがもったいないなって思っちゃったんです。それで"やっぱりまた一緒にやりたいな!"って声を掛けました。

-そこから第1回("ACME LIVE 2021「ACME汁祭り」")が2021年の8月、第2回("ACME 主催イベント「ザ・ラストワンショー 2022・シーズン3 再びACME汁祭り supported by 激ロック」")は2022年8月と来て、なんと今年の8月でいよいよ"ACME汁祭り VOL.3"にもなるというのが素晴らしいですよね。

HAL:これが、やってみたら意外と混ざりが良かったんですよ(笑)。お客さんたちも楽しんでくれてる感じがわかったし、それでこうして続けてこられてるんだと思います。

SeshiroX:まぁ、HAL君はちょっと先輩に当たるんで、僕からはなかなか誘いたくても誘い難いところがあったんですよね。だから、2021年のに最初に誘ってもらったときは"あ、(一緒にやっても)いいんだ。あざっす!"っていうふうに思ったし(笑)、素直に"喜んで出させてもらいます!!"っていう気持ちでした。

Kiyo:僕は2021年のときがACMEのメンバーとは全員"初めまして"だったんで、だいたいどんな感じなのかを掴みつつ(笑)、去年の2回目でちょっと距離感が縮まった感じがしてますね。たぶん、今年はもっと距離感を縮められるような気がしてます。

-距離感ということで言いますと、ACMEとSILHOUETTE FROM THE SKYLITはそれぞれに熱量の高いサウンドを提示しているという点では共通しているところがあるように思える反面、細かく仕分けるならジャンル違い/畑違いのバンド同士であるとも言えそうです。その意味からいくと、両者にとってのこの"ACME汁祭り"は異種格闘技戦に近いものでもあったりするのでしょうか?

CHISA:たしかに、この"ACME汁祭り"ではいい意味で普段とはステージから見える景色がちょっと違って感じます。一昨年、去年とやってきて、お互いのお客さんたちに対しての"僕らはこういうバンドです"っていうことはもう結構伝わったと思うんですよ。それぞれのバンドが自分たちらしさを出しながら、変に馴れ合って歩み寄りすぎることもなく、それでいてお互いを受け入れているっていう絶妙な関係というのかな。それこそ、すごく特殊な距離感をACMEとSILHOUETTE FROM THE SKYLITは作ってきてるんじゃないかと思いますね。

SeshiroX:普段はあんまり接点がないとは言え、結局やってる音の根っこの部分ではお互いに通じてるところがきっといろいろあるんじゃないですかね。聴いてきた音楽がわりと似てたりとか、そういう面で。しかも、フロアのお客さんたちの雰囲気とかノリも結構近かったりするんですよ。だから、最初のときからやってて違和感とかは全然なかったし、そのことは去年よりいっそう感じることにもなりました。

-では、逆に普段の対バンでは感じない"ACME汁祭り"だからこそ得られる感覚というのは何かあったりするものです?

SeshiroX:そうですねぇ......普段はカッコつけないでやってるんですけど、ACMEと一緒のときはついカッコつけたくなっちゃう(笑)。

HAL:あははは(笑)。

CHISA:へー、そうなんだ(笑)。

SeshiroX:やっぱ、近くで観てるとACMEってステージングとかもカッコいいですからね。ヘヴィな曲でもキャッチーでキラキラしてるところがあるし、そういうのは自分が絶対真似のできないところなんですよ。あと、さっきCHISA君が"ステージから見える景色"の話をしてたじゃないですか。それで言うと、まさに"ACME汁祭り"のときは普段とは違う空気感があるんで、そこに引っ張られるのもあってカッコつけたくなったり、ちょっといつもよりオラついたモードで行くか! っていう感じになっちゃうんだと思います(笑)。

Kiyo:僕は普段とやってること、そんなに変わんないですね。でも、僕もお互いのバンドの違いはステージで感じたりしますよ。音楽的に言うと根底の部分では近いところもあるんでしょうけど、実際にやってることはそれぞれ結構違いますからね。そういう意味でいくと、対バンすることでACMEから刺激を受ける部分は僕もあります。あとは、普段とは違う雰囲気が"楽しいな!"って感じるところも多いです。

-そのあたり、迎え撃つACME側としてはいかがです?

HAL:俺らはいつでも必死でガツガツやってるバンドなんですけど、SILHOUETTE FROM THE SKYLITは人間的にも、音楽的にも、変にがっついてる感がないところがカッコいいんだよなぁ。とにかく、そういうバンドに対抗していくのは難しいですよね。なるべく普段通りに行こうとは思ってるんですけど、それでも暗黙の了解みたいな感じで前回、前々回の"ACME汁祭り"でうちのメンバー全員から感じたのは"ちゃんとしよう!"っていう気迫でした(笑)。

CHISA:わかる! 別にみんなで打ち合わせとかしたわけじゃないのに、SILHOUETTE FROM THE SKYLITと一緒だと普段より演奏がタイトになるよね(笑)。

HAL:たぶんそこはこっちのほうが無意識にカッコつけてる部分で(笑)、ちょっとでも気を抜くと下手って思われそうだから演奏がタイトになっちゃうんでしょうねぇ。いつも以上に集中力がすごいなっていうのは自分でもめちゃくちゃ感じる。

CHISA:僕、この座談会に参加するにあたってSILHOUETTE FROM THE SKYLITの曲をまた聴き込んで来たんですけどね。SeshiroXさんの歌声が本当にいいなって改めて感じたし、曲そのものもすごいカッコいいなと思ってるんで、きっと次の対バンのときも気がついたら"ちゃんとしよう!"モードになってそう(笑)。

-その"ちゃんとしよう!"ですとか"下手とは思われたくない"という気持ちは、SILHOUETTE FROM THE SKYLIT側に対してだけではなく、もしやSILHOUETTE FROM THE SKYLITのファンの方に対しても感じているものだったりして??

CHISA:どうなんだろう。そこもみんな意識はしてないけど、どっかにはあるのかな。

HAL:SILHOUETTE(FROM THE SKYLIT)のお客さんたち、耳が肥えてそうだもんねー(笑)。

SeshiroX:俺は完全にありますよ。ACMEのお客さんを意識して前のめりになっちゃうところがありますし、ACME自体も演奏がバチクソに素晴らしいと思ってるんで、いつも通りじゃ勝てないから前に出よう! ってなるんですよ。