DISC REVIEW
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諸外国においてペットの展示販売が規制され始めている昨今。"どこにも属さない自らの活動スタンスをペットショップから脱走した野良犬に例えた"という表題曲は、なかなかに風刺がきいている。進化の頂点、さらには性的絶頂を意味するアクメなるバンド名が、一時期YouTube検索から外されたという一件から、通称"検索できないバンド"として話題になったこともある彼らは、結成当初から今に至るまで攻めの姿勢を激化させていく一方だ。TYPE-Bカップリングの「ナマケモノ」では爽やかな曲調を聴かせるも、その歌詞はタイトルどおりにどこか気だるく、「激ヤマセルロイド」に至ってはサウンドも歌詞もカオティック(褒め言葉)。閉塞を打破したいというバンドとしての意志を感じるパワー系シングルだ。 杉江 由紀