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LIVE REPORT

ACME

2022.03.13 @SHIBUYA CYCLONE

Writer 杉江 由紀 Photo by 飛鳥井里奈

意志あるところに道は拓ける、とはかのリンカーン大統領が語った言葉だとされているが。このたびACMEが主催するかたちで行われた"ザ・ラストワンショー 2022・シーズン1supported by 激ロック"は、ゲスト・バンドであるMAKE MY DAYのパフォーマンスも含めて、端々から"それでも今なおステージに立ち続けている人間たち"の持つ、固い意志とそれにもとづいた力強く説得力のこもった音と言葉にあふれていたように思う。"やっと、待望のツーマンが実現しました(笑)。もうみんなわかってると思うけどジャンルなんて関係ないし、ノリ方なんて自由でいいし、とにかく今日を楽しい1日にしていきましょう。よろしくお願いします!!"(Julian/Gt/Vo)

2月にドラマー、Tkkenを迎えての新体制をスタートさせたばかりのMAKE MY DAYは、まず1番手として冒頭の「Mind Haven」から、骨太なバンド・サウンドと刺さるメロディの両方で、オーディエンスをひたすら圧倒することに。"MAKE MY DAYもACMEもこのコロナ禍で活動を続けてきてるわけだけど、こういう1日を作り上げられたのは「止まらないぞ、前に進むんだ」っていう意志をしっかり持ってきたからこそだと思います。過去を振り返って、失ったものを嘆いてても仕方ない。そう信じて俺たちは今日もステージに立ってます。一緒に最高の未来、最高の今という瞬間を作り上げよう。共に突き進んで、ここから新しいシーンを作っていこう。そのために立ち上がるんだ!!"(Isam/Vo)
この凛々しい言葉のあとに歌われた「Wake Up」では、サプライズで乱入したACMEのCHISA(Vo)がMAKE MY DAYの面々とのエモいコラボを展開し、その様子をACMEのHAL(Dr)がJulianと旧知の仲であるという友人特権を生かしながら、ステージ上でしっかりとカメラを構え動画におさめてみせる、という微笑ましい光景も見られたのだった。

一方、今宵のホスト役であるACMEは、「Paradox」からダイナミックで派手なステージングを武器に場を盛り上げ倒し、そのあとの「RISING SUN」では、先ほどのお返しとばかりにIsamが加勢してくれるかたちとなった。"Julianとは昔ARTEMAというバンドをやっていた頃に対バンしたり切磋琢磨しておりましたが、ACMEになってからはなかなか機会がなくて。でも、俺はMAKE MY DAY好きだし、うちのメンバーもラウド・ミュージックとかメタルコア好きだから、一緒にやったら楽しいんじゃないかな? と思ってきたことがやっと叶いました!!"(HAL)
そんなHALの読みはまさに的中したようで、記念すべきこの日からシーズン1としてスタートした"ザ・ラストワンショー"は、オーディエンスがボーダレスに音楽を楽しめる場として、素晴らしい空間になっていたのではなかろうか。"このイベント・タイトルにもなってて、これから最後にやる「ラストワンショー」という曲は最近改めてコロナとか世界中がカオスになってる感じと重なるというか。(中略)それでも最後まで立ち続ける、っていう意味を込めた曲です!"(CHISA)
いやはや、ここで歌われたずばりの"誰も邪魔出来ない ラストワンショー"とはこれいかに。勇猛果敢なACMEの闘いは、このあと5月に行われる5周年ワンマン・ツアー"ACME 5th Anniversary Live Tour 2022 5en5ation"へと続いていくというが、意志あるアーティストたちの道がここからより拓けていくことを、我々としても心から願いたい。


[Setlist]
■MAKE MY DAY
1. Mind Haven
2. Crowned Victim
3. Jealous
4. I Hate Everything
5. Reborn
6. If I Die
7. Wake Up(with CHISA)
8. Urban Warfare
9. Once
10. The Vandal
11. What

■ACME
1. Paradox
2. Come Back to You
3. ROTTEN ORANGE
4. Barguest
5. モノノケレクイエム
6. RISING SUN(with Isam)
7. Enchanted
8. WALK
9. ラストワンショー

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