INTERVIEW
MAKE MY DAY
2017.07.04UPDATE
2017年07月号掲載
Member:Isam(Vo) Julian(Gt/Vo) U-ske(Ba)
Interviewer:荒金 良介
前作『Relentless』から約3年、ついにMAKE MY DAYが新作EP『Urban Warfare』を完成させた。二度のドラマー脱退があり、バンドとして身動きが取れない時期もあったものの、今作はMAKE MY DAY復活を告げるに相応しい力作に仕上がっている。"SCREAM OUT PARTY 2017"への出演も決定し今年は大暴れしてくれることに違いない。ニューメタル、ポスト・ハードコアなど自らのルーツに根差した音楽性に最新のトレンドも取り入れ、初めてライヴ感を意識した楽曲も収録した今作について、メンバー3人に話を訊いた。
-前作以来、約3年ぶりの音源になりますね。
Julian:前作をメジャーで出して、順風満帆だったんですけど、紆余曲折あり、まずは前の前のドラムが抜けて。で、テンション的にも停滞して、それでも頑張ろうと思い、去年会場限定でシングルは出したんですよ。"reborn"というタイトルをつけたけど、そのあとにまたドラムが抜けてしまって。困難が多くて、くすぶってましたね。
-U-skeさんはいかがですか?
U-ske:同じですね。目の前のことをこなすので精一杯だったから。
Isam:単純に作曲ペースも落ちていたし、作品を出さないと評価してもらえないから。その中で曲を作っては壊してを繰り返してました。ドラムがいないから、ツアーも組めないですからね。サポートで手伝ってもらった時期もありますけど、士気は下がってました。
-メンバー脱退と楽曲作りはやはり関連するものですか?
Julian:そうですね。新しいバンドを始めようとなったら、ワクワクして曲を作ろう! となりますからね。バンドがうまくいってると、もっといい曲を作ろうという気持ちになるし。ヘンな話、ドラムがいないと、なかなか曲を作ろうというテンションになれなかったのはありますね。
-では、今作の制作に着手したのはいつごろですか?
Julian:1年前ぐらいですかね。前のドラムがやめて、サポートで元MY FIRST STORYのMasackに叩いてもらって、またバンドをやってる感覚を味わえたし、このままじゃマズいという空気になってましたから。今回は"TRIPLE VISION marketing"からも声を掛けてもらったし、やらなきゃと気持ちを切り替えました。
-制作に着手してから、完成まで1年間を要したと?
Julian:はははは。とはいえ、僕は作るのが遅いタイプで、それは迷惑をかけたなと。
U-ske:何度もケツをひっぱたきに行きましたからね。
-今作の中で最初にできた曲というと?
Julian:「Taste of Secrets」(Track.1)ですね。どの音源を作るときもそうなんですけど、オープニング曲はシンプルで勢いがあって、わかりやすい曲を作ろうと。この曲はMAKE MY DAYらしさを僕なりに表現できたと思います。達成感も久々に感じられたし、もっと曲を作ろうという気持ちになりましたからね。曲調的には典型的なポスト・ハードコアというか、MEMPHIS MAY FIRE、THE WORD ALIVE、BLESSTHEFALLとかあのへんですね。キャッチーさはあるけど、重たいみたいな。それが僕の中でのポスト・ハードコアなんですよ。やりすぎていない人たちというか(笑)。
-おふたりは「Taste of Secrets」を聴いて、どう思いました?
U-ske:あっ、Julianだ! と思いました(笑)。同期の使い方や曲の進行にらしさが出ているなと。
Isam:サビの同期とかは独特だし、MAKE MY DAYらしさが出てるなと。Julianが作るメロディは日本人が好きそうというか。良いのか悪いのかわからないけど、ジャニーズっぽい感じがある(笑)。
Julian:自分ではあまり思わないんですけどね。むしろ洋楽っぽいんじゃないかと感じてるけど(笑)。まぁ、人それぞれ感じ方は違いますからね。
-それから今作の全体像が見えてきたのは?
Julian:頭の3曲、「Taste of Secrets」、「Kill Them All」(Track.2)、「If I Die」(Track.3)は最初にアイディアがあって、それをみんなで広げたんですよ。後半の2曲、「Urban Warfare」(Track.4)、「Moments」(Track.5)は家で集まってガッと作りました。前作もそうだけど、激しさの中にもいろんなノリができる曲を作りたくて。
-「Kill Them All」はクラブっぽいノリとヘヴィさを融合した曲調ですね。
Isam:同期音はトラップというジャンルを使っているので、黒人系の音だよね?
Julian:似たようなシンセを使っても面白くないから。最近の流行に乗ったわけじゃないけど、そういうものをうまくミックスできたらなと。
Isam:「Kill Them All」と「Urban Warfare」はライヴでこうしたい、という気持ちから始まったんですよ。前者はライヴでの掛け合いを意識しているし、後者は縦ノリでお客さんと一緒に跳ぶみたいなイメージですね。いままでのMAKE MY DAYはライヴを想定して曲を作ったことがなかったから。
-今回、ライヴ感を意識したのは?
Isam:やっぱり、いいライヴを見せたいから。
Julian:"TRIPLE VISION marketing"から契約の話をいただいたときに、何が大事なのかというポイントを精査したんですよ。それでライヴでのお客さんのノリを考える必要があるなと。