DISC REVIEW
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貪欲なだけでなく、雑食でもあって、ある意味では悪食でもあるのがACMEの面白いところ。コロナ禍はもちろん、円安、インフレの逆風もまるでものともせず、コンスタントに海外遠征を続けてきているACMEが今ここに放つアルバムは、まずこのタイトルからして最高だ。音楽的にはメタルコア、ラウドロックあたりの激音が基盤となりつつも、しれっとフォーキーなバラードで感動を誘ったりすることも得意で、時にはバチバチにEDMの色合いを取り入れたロック・チューンも生み出し、それでいて見た目の面ではヴィジュアル・ショックな装いも見せるACMEが、このたび堂々と掲げた"PARTY METAL ANTHEM"とはこれいかに。"カッケー音で楽しくパーティーしようぜ!"の精神を、讃歌として奏でる彼らの姿勢に心から賛同したい。 杉江 由紀