MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

COLUMN

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第五十一回

G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第五十一回

良い意味でも悪い意味でも、走りすぎた代償はあらゆる場面に変化を与えた。スタイリッシュな日常と変わってきた世の中に対応し適応能力が試されるところまできた。いや、きてしまった。ストレスは最も強いパワーとなって誤魔化しを超え山を崩すまでに至った。肌身で感じるほどの暗い世の中で現場主義の実践勝負とは聞こえが良いが、淘汰し合いマウントを取ることだけが勝ちパターンな土壌では必ず傷を伴い窮屈さを増す。まさにギスギスしてしまった国民性の象徴。知ることが必ずしも人を幸せにしないという概念から、次は騙されていた方が楽だったと騒ぐカウンターの日が来るのかもしれない。無い物ねだりの世代単位の環境でこれから先も何度も我々は我儘を繰り返すんだろうな。

暑さは猛威のごとく過去の最高気温を更新し続ける。慣れてきた我々世代とは違って比較対象も無くこれがデフォルトと認識できる世代とは、夏の解釈が全く違うというもの。昭和の夏の様子を伝えようと試みても、信じてもらえないほどの変廟ぶりに説明を躊躇う時さえあるほどだ。しかし近隣県に天候や試合時間に左右されず空調設備が万全なドーム球場があるにもかかわらず、工夫してでも変わらず甲子園という聖地を貫く高校野球という文化が個人的には好きだ。そこには無数の本気が入り混じり、長年にわたって染み付いた想いが宿っているのだと思う。それが故、毎年必ずドラマが生まれる。本気の領域に達した者だけが綴れる人間ドラマ。儚く、境遇を無垢に正解にしていく様は実に美しく聖地の形容を肉付けするものだから、歴史となってまた心を打つ。少し古くても、利便性を超えていく価値をまた教えてくれる。変わる強さも変わらない強さも、不本意なことをなるべく避けながらの優しさを帯びた強さならば、それは最高だと思っている。

あたりまえは無く、このまま我が地元に災害もなく、戦争もなく、疫病も大人しくしてくれている状態で夏を越えることができたならば、長くやってきた実感はないけれど、気付けばもう10年やってきた山人音楽祭を迎える。簡単ではないこのローカルフェスをここまで続けてこれた奇跡は会場やスタッフ、関係者。そして地元や全国の大事に思ってくれた皆に最も感謝する日だ。そしてそろそろあの大きな化け物、グリーンドームを俺たちの聖地と称して良い気がしてきている。アクセスでいえばもっと良い箱物もあるが、音楽的着色をされてない競輪場であることからロックイベント向けの構造をしてないところもまた愛着が増して好きなのである。その空間を一緒に今年も着色してほしい。前週にューアコもあるが故、バイアスのかかった移住したいランキング日本一に輝いた少しだけ肌寒い9月の群馬で、意地の山人音楽祭10歳で同志の仲間と一緒に待ってるよ。今年もまた最高な2日間にしようぜ。
PEACE & YAH-MAN

  • 1