COLUMN
G-FREAK FACTORY 打たれる出た釘・打たれない出すぎた釘 第五十三回
四季の中で最も俺の苦手な季節に突入するこの頃。少し気が重く、慣れない冬の到来なのか。忙しすぎる日たちが実感を超えて次々に過ぎていく。そして猛暑のあと山を彩った紅葉たちが消しゴムのような寒さに消されて、いよいよ本格的な寂寥感を連れてくる時節にクリスマスや年越しといったいわゆるイベントがイルミネーションで街の悲壮感を紛らわす。またこのサイクルが実に早い。子供の頃は一日が長かったのはなぜだろう。あの地獄のような授業は忍耐とも似たもので、全てが新しい情報だったからか。大人になってある程度の裁量で「こなす」ことを覚えてから、時間の体感は加速した。先日年が明けたような感覚を持ちながら師走に突入した。さて今年最後のコラムといきますか。
G-FREAK FACTORYというバンドは結成28年。2026年はいよいよ30周年目前の年に突入する。こんなイカれたことをここまで続けてくることができた。様々な困難もありながら、解散するチャンスは今まで何度もあったが、バンド仲間が音楽が、ライブ現場がまた自然と継続を選ばせてくれたんだ。30年もの月日もまた猛スピードで駆け抜ける感覚。このペースでいくと一生は一瞬だ。いくら歳を重ねても人間は常に今が旬なはずだけど相応しさや年齢を気にしすぎて機会を縮めてしまうことは本当に勿体無いことだと思う。終わりを決めてないバンドとしてまだまだイク気満々だ。時間に対峙した化石のような奇跡はまだ更新していくこととなる予定だ。
廃れてしまった街の名前が胸にプリントされたTシャツを全国に販売し、その利益の全てを小中学生に向けた防災ヘルメットに変えて寄贈する安中ヘルメットプロジェクトは、今年でヘルメット配布を全員に渡すことでコンプリートすることになる。このコンセプトに賛同してくれた全国の皆に心から感謝したい。3年前の小学生時代に1度手渡した小さなヘルメットのことを覚えてくれてた中学生に、大人用のものを用意して2度目の配布ができること。彼らの成長を感じながら少しだけ大人びた防災に関しての会話ができることは本当に感慨深いもの。この先は他市で始まろうとしている同じような活動のサポートをしながら、終わりのない市内の防災活動を続けていくことになりそうだ。もちろん配布先の選定と必要性を感じればまた同じやり方のA.H.Pが始動する。このルーティンアクションは一旦は完了するが、何より同じ質感を持ちながら兄弟プロジェクトが生まれることは我々にとって本当に嬉しいことなんだ。
顔見知りまでを含めた全ての仲間たち、2025年は大変お世話になりました。是非とも圧倒的に良い年を!寒さに潰されないようにイメージを持って今年を越える年に更新しよう。無限も永遠もなく時間は無常だけれども、寒さに潰されないように今年を越える年に更新しよう。来年もよろしく。PEACE & YAH-MAN
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