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INTERVIEW

G-FREAK FACTORY × SiM "山人音楽祭 2019" 対談

2019.08.21UPDATE

2019年08月号掲載

G-FREAK FACTORY × SiM "山人音楽祭 2019" 対談

G-FREAK FACTORY主催イベント"山人音楽祭"が、今年も9月21日、22日の2デイズにわたり、ヤマダグリーンドーム前橋で開催されることになった。今回は、同じく地元開催で人気を博している"DEAD POP FESTiVAL"をオーガナイズしているSiMよりMAHを迎え、G-FREAK FACTORYを代表して茂木洋晃との対談を敢行。お互いの音楽性や、主催イベントに対する想いや意気込みについて、このふたりでなければ聞けない話が盛りだくさんであった。今年の"山人(山人音楽祭)"には久々にSiMも出演することもあり、"レゲエ"繋がり同士の対談はとても興味深かった。

G-FREAK FACTORY:茂木 洋晃(Vo)
SiM:MAH(Vo)
インタビュアー:荒金 良介 Photo by 上坂和也

-まずおふたりの出会いはいつ頃になるんですか?

茂木:"COLOSSEUM vol.002"という高崎clubFLEEZでやったイベントに誘って、それが2009年かな。プロ・スノーボーダーのやつから"SiMかっこいいですよ!"と耳にしていたから。

MAH:スノボのビデオに曲も使ってもらいましたからね。当時はRegaぐらいしか知り合いがいなくて。

茂木:Rega、知り合いだったんだ!

MAH:はい。よく対バンしてたんですよ。

茂木:(当時SiMは)とんでもねぇライヴやってたからね。今のSiMよりも、もう少し柔らかかったんじゃない?

MAH:そうですねぇ。ジャム・セッションみたいな尺が決まってない曲もやってたし、初代ドラムがいた時代ですね。今とは音も方向性も違うし。

-バンドで言うと、どのあたりですか?

MAH:SUBLIME、LONG BEACH DUB ALLSTARSとか。他にKING TUBBY、THE UPSETTERSとかダブ/レゲエみたいなものを聴いて、マネしたりして。けど、そこにパンクス感も入れたいなって思ってたんです。

茂木:俺はそのときから観てるから、根底にそういう要素を感じる。

MAH:そうっすね。当時はオーガニックに寄っていたけど、もうちょっとヘヴィに寄せたいと思っていたときにGODRi(Dr)が入ったんですよ。

-MAHさんから見て、G-FREAK FACTORYの音楽はどういうふうに映りますか?

MAH:こういう音楽をやっていると、絶対"G-FREAK FACTORY知ってるか?"と聞かれるんですよ。それから何度か対バンしたんですけど、それ以前はP.O.D.とかみたいなゴリゴリのミクスチャーだと思ってたんです。

-アメリカのクリスチャン・ラップ/メタル・バンドですね。

MAH:はい。それとはまた違うし、俺らとはまた異なるレゲエのビート感だから、どんなふうに曲を作っているのかなって。

茂木:俺が聞きたいよ!

MAH:いやいや(笑)。なぜG-FREAK FACTORYの曲はこんなに踊りたくなるのかなって。

茂木:SiMもそうだし、HOME GROWNも全然違うしね。一時期レゲエを勉強意識で聴いてて、そしたらすごくつまんなくなっちゃって。その聴き方はやめたんですよ。音楽の根底やテイストに、こいつレゲエが好きなんだなって、それだけでいい気がして。

MAH:わかります。レゲエ好き、滲み出ちゃってるよって(笑)。

-ちなみにMAHさんは、どんなスタンスでレゲエを聴くんですか?

MAH:曲を作るうえでドラムがどういうリズムを刻んで、そこにどんなフレーズがあるから、こういうグルーヴになるんだって一度分析しますね。

茂木:あっ、分析するんだ!

MAH:分析しないと再現できないので、未だにそういう聴き方をします。グルーヴは無限にありますからね。

茂木:レゲエに限らずね。

MAH:そうですね。このパートはレゲエ好きじゃないと出てこないでしょ! って。今ならWANIMAもそうだし、普通に聴いたらメロコアなのかもしれないけど、どう聴いてもレゲエ好きなやつがやってるじゃないですか。

茂木:あの歌のスケール感とかね。

-茂木さんはわりと感覚で聴くタイプですか?

茂木:ずっとそうですね。ただ、感覚が正常じゃないときは何も曲が出てこなくて。ずっと待ってるときは苦しいですね。

-今、率直にお互いの音楽性に関してはどんな印象を持ってますか?

茂木:SiMは自分たちの音楽を構築して君臨しているから、唯一無二だし、ところどころにレゲエ好きを出してくるしね(笑)。あと、MAHは神の島に単身でちゃんと観にいってるとか、それはかっこいいなぁと思う。

MAH:行きましたねぇ。"BLAZE UP NAGASAKI"の(神の島公園特設ステージ開催の)1回目ですね。彼ら(SHANK)のほんとの地元で、町内会のおじさんが手伝ってるような雰囲気で。SiMとしては出れなかったけど、飛んでいきました。

茂木:名古屋ぐらいなら、さほどびっくりしないけど、長崎まで単身で行って全バンド観るという。

MAH:感情が先走って、たまにあるんですよね(笑)。

-そのモチベーションはどこから来るんですか?

MAH:人づてに話を聞くのが嫌なんですよね。

茂木:はははは(笑)。

MAH:自分で感じたときはポンと行っちゃいますね。良し悪しを自分で感じたいんですよ。それが年に数回あります(笑)。

-話を戻しますが、MAHさんは現在のG-FREAK FACTORYの音楽については?

MAH:なんでこんなグッとくる歌を書けるのかなって。茂木さんのようにライヴであれだけ喋る人は、歌は淡白になりがちな人もいるけど、茂木さんはどっちもどっしりしてるんです。ライヴでどっしりした言葉と歌を聴かされても、トゥーマッチにならないから、それがすごいですよね。今、作ってる曲の中でG-FREAK FACTORYを意識したものがあるんですよ。歌モノだけど、軽快というか。

茂木:へぇー! それは楽しみだな。ロックで、かっこ良く振る舞える限界って、何歳までとか考える?

MAH:考えますね。

茂木:でもレゲエ・ミュージックだと、80歳までやれちゃうんだよ。ダラッとやれるジャンルがあるといいよね。俺らなんてあと10年もやれないとは思っているけど、実はさらっとやれちゃうかもしれないし。

MAH:そうですね。親父になっても"フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)"の山奥のステージで、レゲエ版のSiMとして出たい気持ちはありますけど(笑)。

茂木:DUB 4 REASONみたいに、サイド・バンドのSiMは観てみたい。"今日はこっちなんだ!"って。俺らの曲もそういうばらつき方をさせて、2本立てでやれたらいいなと。MAHに"旗を振れ!"と言ってるんですよ。

MAH:そうですね。レゲエ・バンドばかりを集めてイベントをやろうという。今度、HEY-SMITHが東京スカパラダイスオーケストラとイベントをやる(8月1日に開催された"SKAramble Japan"/※取材は7月下旬)じゃないですか。ああいうことを、レゲエ・バンドたちを集めてやりたいですね。