DISC REVIEW
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シングル3部作『風林花山』、『カモメトサカナ』、『FLARE/Fire』を挟み、ついに新アルバムが到着。既発6曲に加え、「DAYS(#29)」、「GRANDSLAM」を現4人体制で再録した14曲入りだ。とりわけ表題曲「ヴィンテージ」はハーモニカとアコギを導入し、ポエトリー調に吐き出す茂木洋晃の歌心に胸を突かれる1曲。また新たなリズム・パターンを持ち込んだ「AGAIN AND AGAINST」、火を吹くスラップ・ベースが強烈な「乞え~KOE~」、しんみりとアルバムを締めくくる「呉々も日の暮れと」のフィナーレ感といい、各楽曲が引き立て合い作品全体の流れで惹きつける好盤に仕上がった。メッセージ性の強い歌詞と共に聴き込んでもらいたい。彼らの音楽的な豊潤さに感動を覚える1枚だ。 荒金 良介