DISC REVIEW
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約3年半ぶりになるニュー・アルバムが到着。「Too oLD To KNoW」、「ダディ・ダーリン」、「イロハニホエロ」、「奮い立て 合い燃えろ」の既発曲を含む全12曲入り。まずは冒頭を飾るリード曲「ONE DAY」からグッと引き込まれてしまった。穏やかに語り掛けるようなHiroaki Moteki(Vo)のヴォーカルといい、淡々と進む滋味豊かな曲調といい、スケールの大きなサウンドを鳴り響かせている。それからはバンドのアイデンティティと言えるドレッド・ロックを掲げた多彩な曲調が並ぶ。ヘヴィなミクスチャーから歌心を活かしたミドル・テンポの曲調まで、図太い芯を持ちながらも、柔軟に聴かせるアプローチは素晴らしい。既発曲も新曲の中に馴染んでおり、アルバム・トータルの完成度を底上げしている。激しい曲はより激しく、静かな曲はより静かに、歌詞と演奏の両面において表現が研ぎ澄まされた印象だ。ライヴでも観客とガッチリとコミュニケーションを取り、今はバンドの調子自体が本当に最高の状態にあることがよくわかる。それが自然と楽曲にも反映されているのだろう。特にメロディ・ラインの向上ぶりは著しく、今作はさらなる飛躍を遂げる1枚になることは間違いない。G-FREAKファンはもちろん、最近好きになったという人にもぜひお薦めしたい強力作と言っていい。 荒金 良介