DISC REVIEW
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昨年は初の日比谷野外音楽堂で感涙のワンマンをやり遂げ、さらに初の2デイズ開催に踏み切った"山人音楽祭 2018"も大成功に収めたG-FREAK FACTORY。彼らから前作『カモメトサカナ』以来約11ヶ月ぶりになるシングルが届いた。まず「FLARE」はヘヴィなリフをアクセントにテンポ感のいいリズムで進んでいく。ラップ・パートを経て、突き抜けるサビの高揚感に思わずシンガロングせずにはいられない。キメ細かなアレンジも聴きどころであり、約3分半の中に多彩な表情を封じ込めた1曲と言っていいだろう。メランコリックなイントロを配した「Fire」は、歌心を前面に押し出しつつ、ストリングスを効果的に導入。途中に挟まれるブルージーなギター・ソロも楽曲の哀感を炙り出していて、なんともストーリー性豊かな曲調に引き込まれてしまう。ラスト、3曲目の「GOOD OLD SHINY DAYS」はダブルA面の2曲と比べると、朗らかな明るさが漂うナンバーだ。徐々にアップテンポになり、自然と身体が揺れ動く心地よさを運んでくれる。また、後半のコーラス・ワークもいい味つけになっている。なお、初回限定盤には冒頭でも触れた"山人音楽祭 2018"のライヴ+オフショット映像を収録した70分に及ぶDVD付き。そちらも要チェックだ。 荒金 良介