DISC REVIEW
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昨年、LESS THAN JAKEのジャパン・ツアーでサポートを務めた東京の5人組、FEELFLIP(ヒールフリップ)による5作目のアルバム(含ミニ・アルバム)。大きな聴きどころは2つ。暴走スカ・ビートを軸にしながらもハードコア、メタル、レゲエ、アイリッシュ、ヒップホップと曲の間口を広げるミクスチャー・センスと暴れまわりながらギリギリのテンションを追求したバンド・アンサンブル。それらが1つに絡み合い、生まれるハードなサウンドがあまりにも痛快だ。すでに10年の活動歴があるというが、バンドが持つアグレッシヴな感覚はどんどん研ぎ澄まされていっているようだ。作品全体から感じられる凄味が何かを期待させる。時に勇壮なメロディを奏で、時にフリーキーに唸る2人のサックス奏者のプレイもいい。 山口 智男