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INTERVIEW

10-FEET

2021.03.05UPDATE

10-FEET

メンバー:TAKUMA(Vo/Gt)

インタビュアー:荒金 良介

10-FEETが前作『シエラのように』に続き、5ヶ月ぶりになるシングル『アオ』を完成させた。表題曲はTVドラマ"バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~"オープニング・テーマとなり、これまでになく哀切なメロディに胸をえぐられるロック・チューンと言えるだろう。カップリングの「朝霧を抜けて」、「タンバリン」を含む全3曲には最新型の10-FEETがしっかりと刻まれている。今回は昨年10月から行われている[10-FEET "シエラのように" TOUR 2020-2021]の手応えや、今作で目指したサウンドについてTAKUMA本人に語ってもらった。

-まずTAKUMA君にとって2020年はどんな1年でした?

考える時間がたっぷりあったなと。曲作りもやっていたけど、弾き語りもちょくちょくやっていたし、自分の中で進展があった1年でしたね。

-というのは?

コロナ禍になる前から弾き語りはやっていたけど、それがコロナ禍と重なって、アコースティックで配信をやったりして。それがまた曲作りにも繋がって、10-FEETの曲作りにも変化があったんですよ。それはピンチをチャンスにみたいな意気込みでもなく、やれることを探してみようという感じで。2020年は時間を無駄にはせずに過ごせたんじゃないかと。

-10-FEETの曲作りにおける変化というと?

以前は曲のパーツを作るとか、いいサビを作るとかから曲を作り始めることが多かったけど、家の近所に防音室のスペースを作ったんですよ。自宅にいても大きな声は出されへんし......。でも、すぐに全力で歌える環境になったから、パーツを絞り出すよりも流れで曲を作ることが増えたんですよ。それが弾き語り用なのか、10-FEET用なのか、わからないけど、とにかく思いつくままに作ってみようと思ったんです。そのあとにこれは弾き語りでやればいいや、これは10-FEETでやればいいやと分けて。歌詞を書きながら曲を作ることもできるようになりました。

-以前は曲ができたあとに歌詞を悶々と考える時間のほうが多かったですよね?

うん、今は防音室でドラム、鍵盤、電子音とか、ひとりで集中して作ることが増えたんです。歌メロがなくても、かっこいいオケを作れるようになったんですよ。以前はすぐにネタ切れになって行き詰まっていたけど、過去に作った曲と似ていてもあまり気にせずに、とりあえず気持ちがいいから作ってみようと。思い切りは良くなった気がしますね。

-そうした曲作りが形になったのが前作(2020年10月リリースの19thシングル『シエラのように』)あたりですか?

そうですね。徹夜で作業することもできるようになったから、集中してやれました。

-今作の話は追ってしたいんですが、昨年10月から1日2部制という新たな形式でツアー[10-FEET "シエラのように" TOUR 2020-2021]を回ってますね。感触はいかがですか?

ライヴができる喜びを再確認しましたね。今までのライヴは大声を出したり、暴れたりすることはできたけど......ライヴが良くなかったら、盛り上がらないわけで。ダイブやモッシュにしても、100パーセント熱くなったからそうした人もいれば、ライヴ黒帯の人の中には70~80パーセントの盛り上がりでも、暴れて100パーセントにする人もいるやろうし。もともと大暴れできたライヴのときも、ただ盛り上がればいいわけじゃないと人と討論することがあったんですよ。

-同業のバンドマンとそういう話をするんですか?

そうですね。自分がお客さんやった場合、興奮して大暴れすることもあったけど、"ちょっとみんな静かにして!"と思うくらい凝視して感動することもいっぱいあったから。本当にファンになってもらうためには心の中でどれだけ盛り上がるか、感動してもらえるかが一番大事やと思うんです。直立して観てたけど、"このライヴをもう一度観たい!"と思う人もいるやろうし、一番大事なのはそこやと思ってやってきたから。表面的なリアクションは一番重要ではないというか。なので、ツアーで不自由やなという感覚にはあまりならなかったですね。もっとモミクチャになりたい! と言う人もいるだろうし、もちろんそれが一番いいんだけど......どれだけ心が感動してくれるかに集中しているから、あまり意識はとらわれなかったですね。制限があるなかでも一緒に楽しめたらいいなって。

-TAKUMA君的にはコロナ禍以前とライヴのテンションは変わらず?

それはまったく変わってないですね。

-10-FEETの周りのバンドマンはダイブ、モッシュがないと寂しいと思うバンドが多い気もしますが。もともとそこに重きを置いていないから、今の状況にもスムーズに対応できたと。

重きは置いているんですけど、"また行きたい!"と思ってもらえるライヴをやれるかどうかなんですよ。そのハードルをどうやったら越えられるのかなって、それは年中思っていることですね。

-お客さんは暴れられないぶん、ステージを凝視する人たちが増えるわけで、そういう意味では鍛えられるのかもしれませんね。勢いでごまかすこともできないだろうし。

そうですね。例えば、いろんなジャンルのバンドが出ているフェスで、知らない人たちを感動させるのは難しいかもしれないけど、"こういうジャンルを聴いてみよう!"とどうしたら思わせられるかを考えてやってきたから。一緒にいてどれだけ楽しいのか、一緒にいてどれだけ感動できるかだと思うんですよ。今がコロナ禍だから強がるとかじゃなく、心を動かすライヴをやりたいですね。"大暴れしているライヴ以上に今日のほうが良かった!"と言われるライヴをやれたらいいなって。

-わかりました。そして、本題に入りたいんですが、今作は3曲ともメロディ・ラインが素晴らしいですね! さらにブラッシュ・アップされているし、また今までになかった10-FEETの楽曲が生まれたなと。

あぁ、そうかもしれないですね。曲作りの形が変わったから、いろんなパーツの組み合わせで明るい曲を作ったり、悲しい曲を作ったり......という作り方じゃなくなったんです。頭からお尻までガーッと作るやり方なので、シングルの表題曲を作るときの向き合い方と、今回の3曲の向き合い方は同じやったんですよ。いつもなら表題曲はシリアスだから、2曲目は遊び心を入れようとか考えていたけど......今回は色合わせみたいなことは意識してなくて、今出てくる曲を入れようと思いました。

-なるほど。今作も一筆書きで作り上げた楽曲ばかり?

そうですね。熱やカロリーは3曲とも同じように注ぎました。