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DISC REVIEW

SPECIES EP

Crossfaith

『SPECIES EP』

Release Date : 2020-05-20
Label : ジャパンミュージックシステム

CD : ¥2,750 → ¥2,298
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5thフル・アルバム『EX_MACHINA』から約2年ぶりとなる待望のEPリリース。前作は近未来的なコンセプトを持ったアルバムであったが、今作『SPECIES EP』は収録曲5曲すべてが主役を張れる、それぞれの個性際立つ作品に仕上がった。EP冒頭の「Digital Parasite」は疾風怒濤のメタルコアから一転、テンポを落としたダークなヒップホップ~重心の低いブルータルな激重サウンドへスライドしたかと思いきや、再びフル・スロットルで暴虐の限りを尽くすインパクト大なヘヴィ・トラック。2月にMVと共に先行公開済みのTrack.2「Endorphin」は、メタルコアにサイケデリック・トランスをミックスさせた中毒性の高い楽曲に仕上がっており、イントロの電子音が国内ラウドロックの先駆者、THE MAD CAPSULE MARKETSを髣髴させる点も実に面白い。Track.4の「None of Your Business」は不穏且つアグレッシヴなラップを繰り出す関西系ラッパー、Jin Doggをゲストに迎えたものだが、ハードコアとヒップホップが、英語のシャウトと日本語のラップがクロスオーバーする、異ジャンルのコラボレーションならではのマジックを体感できる。まさに彼ら主催のボーダレス・イベント"NITROPOLIS"を具現化したようなトラックと言えるだろう。その"NITROPOLIS vol.3"は本来5月に開催予定であったが、新型コロナウイルスの影響で残念ながら中止となってしまった。こういった状況のなか、彼らがこのEPのリリースまでをも止めなかったことには感謝の言葉もない。僕たちが今できることは『SPECIES EP』をしっかり聴き込んで、Crossfaithのライヴが行われるその日に備えることではないだろうか。 村岡 俊介(DJ ムラオカ)