DISC REVIEW
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まず彼らの課題であったサウンド・プロダクション面ではLAMB OF GODなどを手掛ける敏腕プロデューサー、Machineとじっくり腰を据え海外レコーディングを行ったことで、非の打ち所のないパーフェクトなものとなっている。また特筆すべきは前作では王道メタルコアに寄ったことで若干引っ込んだTeruのシンセ・サウンドが、所狭しと暴れまくっていることだ。テクノから最新のダブステップまで造詣の深い彼ならではの"センスの塊"のようなエレクトロ音は、欧米で猛威を振るうエレクトロコア・バンドたちの2歩も3歩も先を行っている。またエレクトロ・サウンドが前面に出ることでVoや各楽器隊が大人しくなったと言うことはなく、すべてのパートが凄まじく自己主張をしている。インタールードであるTrack.5以外はすべてがアッパーなトラックで支配されている『ZION EP』、傑作である。 ムラオカ