DISC REVIEW
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コロナ禍、活動休止、メンバー脱退、活動再開、ギタリストにDaiki(ex-HER NAME IN BLOOD)が加入――と、前アルバム『EX_MACHINA』から約6年間で、彼らの中に様々な感情が湧き起こったことは、想像に難くない。最新作『AЯK』は、そのすべてを飲み込み、超圧縮し、炸裂させたかのような凄まじい熱量を放つ1枚になった。オープニングの「The Final Call」から突入する「ZERO」で見せつける絶対王者の佇まいや、心の闇を吐き出すような(ブレイクダウン突入前の台詞も最高)「DV;MM¥ SY5T3M...」、メロウな曲調とKoie(Vo)の艶やかで柔らかなクリーン・ヴォーカルに驚かされる「Night Waves」、さらには、MAH(SiM/Vo)、WARGASM、Bobby Wolfgangとの共作など、特筆事項満載。Crossfaithらしい圧倒的爆発力やスケール感を増幅させているだけでなく、全編通して漲っているフレッシュさに、彼らの現在地であり、ネクストを感じさせる。間違いなく大傑作。 山口 哲生