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LIVE REPORT

coldrain

2023.10.28 @Zepp DiverCity(TOKYO)

Writer : 内堀 文佳 Photographer:ヤマダマサヒロ

今年2023年、"SWEET SIXTEEN"と題した結成16周年イヤーを駆け抜けてきたcoldrain。夏の前半戦、コロナ禍以降初の対バンありの全国ライヴハウス"再入学"ツアー ["RE:ADMISSION"LIVE HOUSE TOUR 2023]に続き、秋に実施した後半戦は全楽曲からファン投票でセットリストを決め、そのうえ2デイズ開催の都市は被り曲なしのワンマン・ツアー["SETLIST ELECTION" ONE MAN TOUR 2023]だ。そのZepp DiverCity(TOKYO)公演2日目は、MCでMasato(Vo)が語っていた通り、まさにジェットコースターのような一夜だった。

場内BGMがふっと止まった瞬間、割れんばかりの大歓声と手拍子が湧いた満員のZepp DiverCity。それに迎えられたcoldrainの5人が1曲目「ENVY」を放つと、会場全員による大歓声とジャンプが合わさり会場が大きく揺れ、全身で凄まじい振動を感じる。モッシュやリフトも各所で発生し、開幕早々カオスのできあがりだ。続けてタイトルの通り「FEED THE FIRE」で燃料を投下、観客の大合唱で曲が完成する「The Maze」、ダークで無機質な雰囲気がアグレッシヴなサウンドにアクセントを加える「DIVINE」、Y.K.C(Gt)とSugi(Gt/Cho)の熱いユニゾンも堪らない「Six Feet Under」が次々に繰り出され、フロアは全力で暴れ倒す。"行けんのそれ最後まで?"と煽るMasatoの声からも、それに応える雄叫びの音量からも、ひとりひとりがこの瞬間を余すところなく楽しむ気しかないことがビシビシ伝わってきた。

Katsumaのドラムの音圧がさらに爆上がりしたように感じられた「Evolve」から「Rescue Me」、「After dark」、「COEXIST」とさらに畳み掛けた2ブロック目。ここまで9曲、ステージ上の5人も2,000人余りの観客も一切手加減することなくエネルギーをぶつけ合ってきたが、coldrainの魅力はこの激しさだけでないことを、投票してこの日Zepp DiverCityに集まったファンはよく知っている。改めて彼らのソングライティング能力の高さ、そしてMasatoの歌唱力の高さを、結成からわずか2年で発表されたロマンチックな1曲「8AM」で堪能することができた。「BORN TO BLEED」でギアを上げると、"ジェットコースター最初の上り、準備できてますか"(Masato)という振りから、その坂を「Rabbit Hole」、「CALLING」、「Cut Me」の『Nonnegative』収録曲3連発で一気に急降下する。超ヘヴィなリフにMasatoのブルータルなグロウル、爽快なサビ、特大のコーラス、ヘドバン、モッシュでぐちゃぐちゃになるフロア――まさしく、このcoldrainというアトラクション最大の目玉だ。

そんなセクションに続いて、先ほどまで大暴れして汗だくの観客に届けられた名バラード「JANUARY 1ST」。Masatoの力強い歌声とY.K.Cのアコースティック・ギターを聴かせる美しい1曲が今度は涙を誘う。このようなナンバーも取り揃えているからこそ、彼らの真骨頂であるラウドな楽曲たちはより鋭さを増すし、それが鋭ければ鋭いほどこのようなエモーショナルな1曲がよく映える。その相乗効果をますます高めるように「Stuck」、そして「Persona」、「Die tomorrow」をプレイ。ジェットコースターの2度目の落下だ。

あっという間に本編も終盤。最終ブロックの幕開けを飾ったのは、バンドの直系の先輩 Pay money To my PainのK(Vo)に捧げられた「Carry On」。本楽曲が収録されているアルバム『THE REVELATION』は、coldrainのディスコグラフィの中で最もセールス的には成功しているものの、リリースから10年が経ち、今回の投票ではあまりセレクトされなかったそう。そのなかでも選出されたという事実から、みなこの曲には特別な思いがあることがわかる。その感情を込めた無数の拳が天高く突き上げられた。王道からは外れているが独自の地位を確立している「Pretty Little Liar」、そして「Runaway」でもうひと暴れすると、ついに最後の曲へ。もう6年近く前になる日本武道館公演に触れ、そのあとパンデミックにより3年間も我慢を強いられた観客を"武道館に勝つぞ!!"とMasatoが焚きつけると、RxYxO(Ba/Cho)の先導で楽器の音量を上回らんとするほどのコーラスが発生、「A DECADE IN THE RAIN」で本編が締めくくられた。

アンコールは「Gone」で再び急加速。被り曲なしと告知されていたなか、今年8月にリリースされた「NEW DAWN」が唯一2日間共通でセットリストに加えられていたが、もはやそんなことを気にする人は誰もいない。ゴリゴリにアグレッシヴに展開する最新のcoldrainサウンドを浴びられることにフロアは狂喜乱舞しっぱなしだ。とうに熱気が最高潮に達している会場にラストにお見舞いされた「Final destination」でこの日最大のシンガロングが響き渡り、Zepp DiverCity公演2日目は閉幕。ツアー・ファイナルのZepp Sapporoを終えれば、国内での次のワンマンはいよいよ日本ガイシホール。今年2月に主催フェス"BLARE FEST.2023"を開催した地元名古屋に、再び錦を飾りに行く。


[Setlist]
1. ENVY
2. FEED THE FIRE
3. The Maze
4. DIVINE
5. Six Feet Under
6. Evolve
7. Rescue Me
8. After dark
9. COEXIST
10. 8AM
11. BORN TO BLEED
12. Rabbit Hole
13. CALLING
14. Cut Me
15. JANUARY 1ST
16. Stuck
17. Persona
18. Die tomorrow
19. Carry On
20. Pretty Little Liar
21. Runaway
22. A DECADE IN THE RAIN
23. Gone
24. NEW DAWN
25. Final destination

[Setlist]
1. ENVY
2. FEED THE FIRE
3. The Maze
4. DIVINE
5. Six Feet Under
6. Evolve
7. Rescue Me
8. After dark
9. COEXIST
10. 8AM
11. BORN TO BLEED
12. Rabbit Hole
13. CALLING
14. Cut Me
15. JANUARY 1ST
16. Stuck
17. Persona
18. Die tomorrow
19. Carry On
20. Pretty Little Liar
21. Runaway
22. A DECADE IN THE RAIN
23. Gone
24. NEW DAWN
25. Final destination


RELEASE INFORMATION

DIGITAL SINGLE
「NEW DAWN」
newdawn.jpg
NOW ON SALE!!
配信はこちら


LIVE INFORMATION

["HOMECOMING"LIVE AT NIPPON GAISHI HALL]
2024年2月10日(土)愛知 日本ガイシホール
OPEN 17:00 / START 18:00
詳細はこちら

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