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INTERVIEW

Zephyren代表GEN氏×Another Story×PABLO(Pay money To my Pain)

2017.09.11UPDATE

2017年09月号掲載

Zephyren代表GEN氏×Another Story×PABLO(Pay money To my Pain)

Another Story:KeiGo(Vo) RYOTA(Dr)
Pay money To my Pain:PABLO(Gt)
Zephyren:GEN(代表)
インタビュアー:米沢 彰 Photo by 上溝 恭香

今年2月、PABLO(Pay money To my Pain)プロデュースにて新作を制作中であることを明らかにしたAnother Story。メンバー・チェンジも乗り越え、新たな環境での制作も佳境に入ったAnother Storyのふたりとともに、プロデューサーのPABLO、そして、Another Storyが所属するINTACT RECORDSの代表でもあるZephyren代表GEN氏という縁も深く、付き合いの長い面々での特別対談が実現! 新作の話を中心に、PTP、そしてGEN氏が仕掛けるイベント、"A.V.E.S.T project"に至るまで、現在に連なる系譜をなぞる。

-今回の対談は話題も多いので、どこから話したらいいか難しいのですが、まずは時系列順で、この3者の出会いで一番古いのはやはりGENさんとPABLOさんでしょうか?

GEN:誰かに"絶対観に行った方がいいよ"って言われてclubasiaで観たのが最初かな。そこからK(Vo)と知り合って、"A.V.E.S.T"の(SHIBUYA-)AXがあって、そこから深くなっていったのかな。

PABLO:"A.V.E.S.T"をやってたGENさんが、たぶんフックアップするような気持ちでPTPにいろいろやってくれてたっていう印象があって。みんな知ってるとは思いますけど、Kとすごく仲良くなったから、それから"A.V.E.S.T"もまた......何回出たかな?

GEN:3回かな?

PABLO:そうですよね。AXがなくなって、(渋谷TSUTAYA)O-EASTでも出てるから。それで、GENさんの前のブランドのSubcietyにも遊びに行ったりしてて。

-それが何年ごろのことですか?

PABLO:Kが日本に帰ってきてからだから、2009年とかかな。

GEN:Kが帰ってきてすぐのライヴを観に行ってるから、たぶんそうだね。

KeiGo:僕らは、ちょうどそのころにバンドを結成したくらいですね。

-ちょうどそういうタイミングになるんですね。

GEN:なんだかんだ長い付き合いだよね。今回こうやって対談するのも、なんか感慨深いっていうか、不思議な感じがする。

PABLO:俺は、そんなに不思議には思わなかったですね(笑)。この世界で生きていれば、いずれはあるなって。いつもの感じだし、ものすごくリラックスしてるし。

GEN:僕はやっぱり、Kとブランドもやってたし、PTPっていうバンドの普通にファンでもあったし。好きなものには、ちょっと緊張するんですよ。

KeiGo:ファン側の目線なんですね。

GEN:そう。お酒を飲んでごまかして、いつも"ウェーイ!"ってやってるけど(笑)。

一同:(笑)

PABLO:GENさんは、なんかそういうわかりやすい形で愛情を見せてくれた人なんですよ。僕らより年上だし、当時の僕らからしたら大人の人で、自分で商売もやってるっていう人なんだけど、そういう人の中では、すごくわかりやすく目に見える形で愛情を注いでくれたっていうのがありますね。やっぱり、洋服屋さんやってる人たちって、すごくカッコいいから、結構クールだったりするんですけど、GENさんはまた違うというか......カッコ悪いって言ってるんじゃないんですよ(笑)。

一同:(笑)

PABLO:クールじゃないかもしれないけど(笑)。でも、それが俺たちに愛情として伝わるってすごくいいことで。

GEN:カッコつけるとか、そんなの恥ずかしくて(笑)。

PABLO:自然体なのが一番カッコいいんですよ。

GEN:やっぱ楽しく話さないと、本音も引き出せなかったりするし。好きな人が何考えているのか知りたいしね。

-そういうGENさんのスタンスがいろいろな人を惹きつけて、また別の流れにも繋がってきているというのは感じますね。

GEN:少し対談っぽいことを言うと、PTPがあって、こうやってAnother StoryのプロデュースをPABLOがやってくれるっていうのは、ひとつの流れとして繋がってる感じがするね。昨日トライアングルでライヴを観てきたんだけど、やっぱりPTPがいたからこそ、Crossfaithやcoldrain、ラウド系と呼ばれるバンドが上がってきたっていうふうに思っているので。それぞれのバンドの努力も、もちろんあるんだけど、PTPがなかったら、こういうシーンがここまで根づかなかったと思うね。

PABLO:そういうふうに言ってもらえることは嬉しいんだけど、ちょっと違和感もあって。ただ早かっただけ、というか。世の中に出すきっかけを作ってくれたレーベルがあったから、そこにいたっていうだけで、俺らじゃなくても、きっと誰かがやってただろうと。日本のロック、いわゆるラウドロックっていうシーンが、ここまで一般的になってるんであれば、やっぱり俺らじゃなくても誰かがやってただろうし。

GEN:でも、あのときにPTPという存在があって、Kという人間がいて、雑誌とかも含め、みんながグっと動いたんだよね。

PABLO:そういう意味で言うと、すごくミニマムな範囲だけど、僕ら界隈でのclubasiaを中心とした"西海岸×音楽・ロック"みたいなシーンの集合体で、一番Kが目立つポジションにいたっていうのはあるよね。カバーを飾っても、やっぱり映えるし。結局、僕らはそういうカルチャーや音楽が好きで育ってる世代だから、そういうところでKがフックアップされたっていうのもある。

RYOTA:果てしなく西海岸の匂いがしましたよね。

PABLO:だってそういうカルチャーが好きで、そういうバンドが好きで、そういう服を着て、さらにそういう服を作って、みたいなことをやってたわけだから(笑)。

GEN:みんなでやってたもんね。

-PTPの結成が2004年で、GENさんがKさんとNine Microphonesを立ち上げたのが2010年、アナスト(Another Story)がINTACT RECORDSと契約したのが2013年という流れですね。

PABLO:そんな最近なんだ!? 2013年って、Kが亡くなってPTPが活動休止したあとだね。

KeiGo:ちょうど入れ替わりみたいな感じなんですよね。"A.V.E.S.T"に出た時期も。

PABLO:もっと昔から知ってる気がしたんだけど......。

KeiGo:僕らはもちろんPTPを観たことがあるんですけど、対バンはないですよね。

-実際にPABLOさんとAnother Storyが出会ったのは2013年より前ですか?

PABLO:2013年よりは前ですね。当然、知ってはいたよ。

KeiGo:僕らももちろん知ってました(笑)。道端でKさんに会ったこともあって、いちファンとして対応してもらったことがあったんですけど(笑)。実際にちゃんとお話ししたのは、それからかなり経ってでしたけど。

GEN:Nori(INTACT RECORDS社長)はPTPのファンで、Kのストーカーだから(笑)。

PABLO:あいつがすごいのは、たまたま入ったスタジオで、そこで俺たちがリハしてて、そこで初めて会ったんだけど、Noriがいきなり"あ! K!"って呼び捨てで呼んで、Kが先輩の誰かかと思って"どちら様ですか......?"って逆に丁寧に対応したっていう(笑)。

一同:(笑)