DISC REVIEW
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2018年5月にcoldrain主催のツーマン・シリーズ"LOUD OR NOTHING"で来日したことも記憶に新しいCROWN THE EMPIREの、約3年ぶりとなる4thアルバム。ツイン・ヴォーカルの片翼を担っていたDavid Escamillaが2017年にバンドを脱退、新体制で初のアルバムとなった今回は、ベーシストのHayden Treeが代役としてスクリームを担当しているが、前作よりもAndy Leoのクリーン・ヴォーカルが主体の方向へと舵を切った印象。しかしながら、それがかえってバンドの生み出すメロディの良さや、楽曲の世界観を引き立たせる方向へと作用している。アグレッシヴなオープナーのTrack.2、ポップなアレンジが光るTrack.4、壮大なサビに圧倒されるTrack.6など、ヘヴィネスを適度に残しつつキャッチーに進化した今作は、バンドがさらに幅広い層へリーチする転機になりそうだ。 菅谷 透