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LIVE REPORT

京都大作戦2013

2013.07.07 @京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ

Writer 荒金 良介

SiM

曇り空だった前日と打って変わり、2日目は太陽が厳しく照りつける。この日のトップを飾ったのはSiMだ。開口一番、目が覚めるようなMAH(Vo)のMCにグッと来た。2008年に初出演以来、"夢の源氏ステージに来るまで5年かかった!"と歓喜の声を上げ、「Blah Blah Blah」などで観客の大合唱を煽り、レゲエパンクの魅力をこれでもかと知らしめた。"(牛若ノ舞台で)THE SKIPPERS始まるから、急げ!"と違うステージにも配慮するMAHの言葉も印象的だった。

UZUMAKI

ネオン・カラーの派手なパーカーで身を包んだUZUMAKIも炎天下に負けないヘヴィ級のミクスチャーを放つ。特に"宇頭巻"名義だった頃の初期曲「一撃」をやってくれ、彼らが作った初Tシャツ(縦書きで"宇頭巻"とプリント)をこの日着ていた僕は異常にアガッた(すいません!)。それからTAKUMAを招き入れ、「EXTINCT FREEDOM」で共演が見れたのも京都大作戦ならではだった。

東京スカパラダイスオーケストラ

そしてメンバー9人がズラッとステージに並ぶ、東京スカパラダイスオーケストラの出番だ。すべての観客を熱狂的に踊らせる貫禄のパフォーマンスで、暑さも吹っ飛ぶ賑々しい演奏を見せつけた。

ROTTENGRAFFTY

"3度目の正直、3回目の大作戦~!"とNAOKI(Vo)の気合いのこもったMCを含め、ROTTENGRAFFTYのヘヴィなミクスチャーにも大興奮。MAN WITH A MISSIONや10-FEETも飛び入りし、また最新作『Walk』収録の「Error...」ではHEY-SMISHのホーン隊2人が加わり(背中にマジックで"雷神"、"風疹"←笑)、凄まじく盛り上がった。

サンボマスター

ソウルフルなロックンロールを鳴らせば、右に出る者はいないサンボマスターにも耳目が釘付けになった。山口(Vo/Gt)の魂の叫びのような歌心が青空に響き渡り、至るところでサークル・モッシュが生まれていた。

NAMBA69

4ピースから結成当時の3ピース体制に戻ったNAMBA69。"パンク・ロックは一生鳴り止まないぜ!"と難波章浩(Vo/Ba)が力強く宣言し、極上のパンク・サウンドで駆け抜ける。DAFT PUNKのカヴァー「ONE MORE TIME」~Hi-STANDARDの「Stay Gold」への流れは鳥肌モノだった。

Ken Yokoyama

そして、"初めて来たよ、京都大作戦!"と嬉しそうにフロアへ語りかけたKen Yokoyamaのライヴでは日の丸の旗("東北"の文字が入った旗も)を振る観客の姿が多く見られた。震災以降、観客に一緒に歌ってくれと言わんばかりにマイク投げパフォーマンスを展開している横山健だが、この日もガンガン投げていた。ただ、フェスゆえ観客側まで距離があるためにマイクは届かず、ゴン!という鈍い音だけが何度も響き渡る。が、そんなのお構いなしでメッセージ性溢れるパンクを矢継ぎ早に叩きつけた。

10-FEET

日がすっかり暮れた頃、2日目の最後ももちろん10-FEETだ。1曲目「その向こうへ」で始まり、昨日と変わらぬ熱狂を作り上げていく。中盤のMCでTAKUMAはみんながゴミを片付けてくれることに感謝の意を伝え、また20代前半の頃に鬱を抱えていた自分をそばで支えてくれた亡き飼い犬にも触れた後、「シガードッグ」を切々と聴かせてくれた。そして、サプライズはアンコール2曲目に起きた。Hi-STANDARDのカヴァー「Stay Gold」を勢いよく始めると、演奏途中に"これ仕込みじゃないよ!"と言いながら難波章浩、続けて横山健がステージに上がり、TAKUMAとNAOKIの楽器をそれぞれ肩にかけ、曲の続きを演奏!この事実にTAKUMAは思わず涙を見せ、観客も大フィーバー!!!最後の最後にとんでもないミラクルを起きたが、それも10-FEETを含めて京都大作戦という地元密着型フェスが出演者や観客から心底愛されているからに違いない。2日間参加して、それを肌身に感じた。来年もまたこの地に来たい......そう思わせる蠱惑的な魅力がこのフェスにはある。 2日目の牛若ノ舞台ではTHE SKIPPERS、LABRET、SLANG、G-FREAK FACTORY、SHANKなど、こちらも初日のメンツに匹敵するガッツ漲る演奏で観客を沸かせていたこともお伝えしておきたい。体力があれば、源氏ノ舞台、牛若ノ舞台、どちらも観てほしい。
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