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INTERVIEW

Ken Yokoyama

2018.10.10UPDATE

2018年10月号掲載

Ken Yokoyama

Member:横山 健(Vo/Gt) Hidenori Minami(Gt) Jun Gray(Ba) Matchan(Dr)

Interviewer:西廣 智一

およそ3年ぶりの最新作となるセルフ・コンピレーション・アルバム『Songs Of The Living Dead』。活動初期からの横山 健の想いが約15年の年月を経てついに形となった。新曲+カバーの新録5曲を含めた計20曲が入った今作は、The Birthdayのチバユウスケをゲスト・ヴォーカルに迎えるなど、聴き応え満載の楽曲揃い。今回は作品へ込めた想いからドラマー Matchan脱退まで、メンバー4人に訊いた。

-セルフ・コンピレーション盤とはいえ、こうやってKen Bandのアルバムが発売されるのは3年ぶりです。

横山:そうですね。『Sentimental Trash』(6thフル・アルバム)が2015年でしたし。

-この3年間にはHi-STANDARDとしての活動も並行して行われましたが、みなさんにとってはどういう期間だったんでしょう?

Jun:2016年中旬ぐらいまではアルバム・ツアーが続いたし、2017年には健はHi-STANDARDがあったから、こっちも活動は止まっていないけどKen Bandとしては新曲を作れない状態で、どんどん時間が過ぎていったというか。

-じゃあ、年が明けて2018年になってからKen Bandとしてさらに活気づいたというか。

横山:そうですね。

Minami:本当だったらこういう形のアルバムじゃなくて、オリジナル・アルバムを出しているのが理想的だったんでしょうけど、なかなかそれができなくて。バンド的にも方向性をいろいろ探っている時期でもあったし、でも、そうも言ってられなかった。とりあえず今年はやらなきゃねって感じでしたね。

Jun:だから、新曲とかを作るモードになってきたのは、こないだのナンちゃん(NAMBA69の難波章浩/Vo/Ba)とのスプリット(※2018年6月リリースのEP『Ken Yokoyama VS NAMBA69』)が決まって、去年の年末ぐらいからやっとそういう流れになってきたんじゃないかな。 横山:実は、僕自身が『Sentimental Trash』を通過して、じゃあ次にどういうものを作ろうか? というところで、2年ぐらい前ですかね。ちょっとつまずいちゃいまして。ハイスタ(Hi-STANDARD)はハイスタで曲作りやレコーディングが始まったけど、そうしたらKen Bandの方はどこに向かおう? というところで少し悩んだんです。

-それは何が原因だったんですか?

横山:『Sentimental Trash』で得た感触をさらに進化させるためには、どういったものがいいのかな? というところで、なかなか自分の中で"これ!"というものが自然に出てこなかったんですよね。結局捻り出さないと何も出てこないという状態がしばらく続きました。

-ハイスタのツアー(2017年10月から12月にかけて開催した[Hi-STANDARD"THE GIFT TOUR 2017"])が終わったことで、健さんの中で見えてきたものがあったんでしょうか?

横山:ハイスタのツアーが終わったことというよりも、やっぱり四六時中ハイスタとして動いていてもKen Bandのことは考えるわけで、時間をかけてじわじわ見えてきた感じですね。で、まず見えたものをナンちゃんとのスプリットで出して、今回も新録の新曲で出してみたと。

-では、次に向けてまだ様子をうかがっているところもありつつ?

横山:そうですね。でも、いつもアルバムを作るときはそうなんですよ。最初は様子をうかがいながら恐る恐る入っていって、ある程度曲が出揃ったらガチッと気合を入れて作るという。でも、今なんとなく話したことは決して本格的に煮詰まっていましたということではなくて、振り返ってみると意外と新しいチャレンジはしていて。そのチャレンジしたものがスプリットと今回のセルフ・コンピレーションにいい形で出ているんじゃないかなという気がします。

-そんな新たなチャレンジも含む今回のセルフ・コンピレーション・アルバムですが、これまでの進化の過程が随所から感じられる気がしていて。"そういえば、このころのKen Bandはこうだったな"とか、この10数年を振り返るような楽しみ方もできると思うんです。

横山:なるほど、それはあるかもしれないですね。

-健さん以外のみなさんは、自分が参加していない時期の音源も含まれているこのアルバムを聴いて、率直にどう感じましたか?

Matchan:自分がいないときの音源も入っているので、ずっと追い続けてきたお客さんには面白い作品なんじゃないかな。自分で聴いていても新鮮でしたし。

Jun:俺は新録した5曲(「I Fell For You, Fuck You」、「Nervous」、「Swap The Flies Over Your Head」、「Brand New Cadillac」、「Soulmate」)は思い入れが強いんだけど、他の曲は自分が参加したものにしろ参加してないものにしろ過去のものなので、フル・アルバムみたいに全曲思い入れが強くて説明できるものとはちょっと違っていて。ただ、リスナーにとっては、いろいろ散らばっていた曲をまとめて聴けるという便利さはあると思いますよ。ライヴでやっている曲も多いですしね。

Minami:僕も正直、過去の曲はツアーでやるために覚えるぐらいの気持ちしかないかもしれないです。

横山:だから、万感の思いを持っているのは僕だけですね(笑)。

Jun:全曲に参加してるしね(笑)。