DISC REVIEW
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今までアルバムに重きを置いてきたKen Yokoyamaが、初の2曲入りシングルを発表。サブスク時代での大きな意識の変化が窺えるが、楽曲にも今の世の中が反映されているようだ。表題曲はこれぞKen Yokoyamaなメロディが印象的なミドル・チューン。明るい曲調ながら、この多様性の時代"言わない方がいいことだってあるんだ"ということを男女のストーリーを通して描き出すビターな楽曲となっている。"来週には死んでるかもしれないのにな"なんて歌詞には思わずドキッとしてしまうが、その温かなメロディに救われる。続く「Whatcha Gonna Do」は、横山 健(Vo/Gt)がWANIMAのために悪ふざけで制作した楽曲をもとに、新曲としてレゲエ調に仕上げた1曲。原曲の卑猥すぎる日本語詞はうまく響きを生かした英語詞に。まるでコンプラに厳しい昨今へのアンチテーゼのようだ。今作は落ち着いたテンポの2曲が並んだが、今後矢継ぎ早にリリースされるという新曲たちはいかに。 中尾 佳奈