DISC REVIEW
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奇しくも現体制最後の作品となってしまった本作は、横山 健が活動初期から考えていた"コンピやオムニバス盤に提供した楽曲を1枚にまとめたもの"であると同時に、バンドとしての今を示す新曲&新録カバー5曲を含む"セルフ・コンピレーション"アルバム。フル・アルバムでは浮いてしまうような実験的且つ遊び心に満ちたオリジナル曲や、横山のルーツが垣間見れるカバー曲の数々をこうして1枚で楽しめるのは、非常にありがたい限り。もちろん、彼のファン以外にもバンドのサブ・ストーリーとして楽しめる内容だ。そして、単なる寄せ集めで終わらせない、現在進行形の新曲にも注目。これが来たる7thアルバムに直結するとは限らないが、2018年のモードを理解するうえでは重要な意味を持つはずだ。 西廣 智一