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COLUMN

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第39回

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第39回

音楽性の違い。
それはバンドからの「大事なお知らせ」で最も目にするメンバー脱退の理由......。
非常にそれっぽいのにイマイチ具体的ではない、なんとも曖昧な言葉である。
そもそも全てを完全に自分一人で作り上げない限り、他者との相違は必然だ。

それでも人はバンドを組む。そして分かり切っている筈の「音楽性の違い」で辞めて行く。
最初は同じ方向を向いていても段々と自分(またはメンバー)のやりたい音楽が変化していくことももちろんある。

なのではっきり言っておく。音楽的趣味嗜好が完全に同じ人間だけでバンドを組むことは不可能である、と。

筆者がやっているバンドも当然、メンバー全員の音楽性がバラバラである。
今回、我々はその事実を受け入れてアルバム制作に臨んだ。


神髄 -OMNIBUS-/NoGoD


神髄 -OMNIBUS-バンド内でやりたい事を制限されてしまうと当然モチベーションは下がってしまう。
アーティストとしての欲求は決して満たされない。
ならば一切の制限なく各自やりたい事をやれば良い。
バンドのカラーやイメージは考えず、他のメンバーの意見もなるべく取り入れず、各自責任を持って自分のやりたい曲を作り上げた。

その各楽曲をNoGoDという庭でぶちまけた結果、生まれたのがこの『神髄 -OMNIBUS-』。物凄い異質なエネルギーを持った作品となった。

楽曲についての具体的な話は激ロック内で別途インタビューを受けているのでそちらを参照して頂きたいのだが、今この日本でこんなにもかっこいいHR/HMサウンドを世に出せるのは間違いなく我々しかいない。

海外のメタルを模倣している日本のバンドはごまんといるが、それなら海外のバンドを聴けばいいだろうと私は強く思ってしまう。
今作で私は日本のメタルシーンに一石を投じたと自負している。

メンバーの音楽性がバラバラだからこそ生まれたこの奇跡的なアルバムを、日本のメタルに少しでも興味のある人間は一聴して欲しいと切に願う。

ちなみに、NoGoDというバンドのオリジナルメンバーは私しかいないのだが、過去辞めて行ったメンバーは誰一人「音楽性の違い」とは言わず、はっきりとしない良く分からない理由で辞めて行った。
これは確実に私との「人間性の違い」によるものだと薄っすら感じてはいるが、これからも気付かない振りをし続けて行こうと思う。

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