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INTERVIEW

団長(NoGoD) ×日高 央(THE STARBEMS)

2014.09.17UPDATE

団長(NoGoD) ×日高 央(THE STARBEMS)

Interviewer:荒金 良介 Photo by 石原 慎

NoGoD結成10周年を記念して、団長とTHE STARBEMSの日高 央の対談インタビューが実現!バンドを牽引するフロントマンとして、バンドマンとして、アーティストとして、いちリスナーとしての熱いトークを見逃すな!

日高:NoGoDって、大胆なバンド名だよね。

団長:そうですね。ガキの頃は最後の洋楽ブームみたいな時期で、日本でも英語詞のバンドが出てきて、高校時代はHi-STANDARD、THE MAD CAPSULE MARKETS、BRAHMANを聴いてました。で、スカパーに入ってる友達の家に行くと、SLIPKNOT、LINKIN PARKのMVが流れて、ほんとメロコアもメタルも一緒くたに入ってきたんですよ。で、文化祭で何やるとなったときに、もともとメロディック・パンクが好きだったけど、ギター・ヴォーカルじゃないといけないオーラがあるじゃないですか。

日高:はははは。

団長:ヴォーカルが楽器を持たないでフロントにいるためには、メタルの方がいいなって。

日高:ピン・ヴォーカルは当時BRAHMANとか、2MCのバンドしかいなかったかもね。

団長:はい、UZUMAKIさんも聴いてました。それからもっとうるさい音楽が好きになり、海外のハード・ロックやヘヴィ・メタルばかり聴いてました。アメリカのメロディック・パンクも好きで聴いてたけど、自分は見た目が爽やかじゃなかったから。日本で好きだった筋肉少女帯、DOOM、GASTUNKを観て、白塗り=かっこいいというイメージもあったので。

日高:そうなると、必然的にヴィジュアル系に括られるようになると。

団長:そうなんですよ!見た目が面白いバンドが好きだから、ガキの頃にビークル(BEAT CRUSADERS)さんを観て、すげえセンセーショナルだったんですよ。

日高:見た目の面白さは頑張りましたからね。

団長:なぜこの人たちお面付けてるんだろ?って。20歳の時にバンドは見た目が大事だなと思うようになりました。見た目でパンチがあるバンドは、曲が良いのは当たり前としてありつつ、それプラス武器になるなと。で、思い切って白塗りしてみたら、業界受けがすごく悪くて。

日高:はははは。ヴィジュアルも枝分かれして、細分化されていた時期だしね。

団長:3歳ぐらいの頃にキレイになれないことに気付いてたんですけど(笑)。日高さんのスタイルは参考にさせて頂いています。

日高:すいません、団長の人生を悪い方に導いちゃって。

団長:いえいえいえ、そういう人たちが成功しているなら、見た目が面白いのは悪いことじゃないなと。個人的にはあまりジャンルを気にしてなくて、化粧してる/化粧してないバンド、メタル以外のハードコア・バンドとも対バンしたいんですよ。ただ、ここ10年でさらに閉鎖的になっちゃったから、何とか変えられないものかなと。

日高:その悩みがこのメイクに集約されてると。

団長:そうなんですよ。化粧してる人間がみんな怖い奴ばかりじゃないだぞって。

日高:NoGoDはバンド名からして宗教関係の人からも怒られそうだし、ヴィジュアル系からもラウド系からも怒られるでしょ(笑)?

団長:そうなんですよ。初めて化粧してNoGoDとしてライヴをやった際に"ヴィジュアル系、ナメてんの?"って言われて、そのまま出禁になりました。

日高:ははははは。

団長:その時は地獄先生ぬ〜べ〜の格好で、マイクを聖書に挟んで、専業農家と書いたジャージ着て、ヤマハと書いたエプロンを付けてました。

日高:そりゃ怒られるでしょ(笑)!

団長:この人たちはユーモアが通じないなと。これは勝手な見解ですけど、ゼロ年代の30代ぐらいのバンドマンはいちばん豊かだけど、不遇な時代なのかなと。J-POPも良かったし、洋楽もどんどん日本に入ってきたし、いい音楽を聴き過ぎて、みんな器用貧乏になっちゃって。第一線にいるとはいえ、中堅具合が拭えない。ガキの頃に聴いてた先輩はまだ現役でやってらっしゃるし、かといって、僕らが中堅でウゴウゴしているから、後輩は育たない。すごい悪循環なんですよね。

日高:気付くと、サッと抜いてる後輩がいたりね。

団長:ゴールデンボンバーがそうでした。気付いたらもう遠くのほうに行ってしまいました(笑)。俺らの世代はどうやって一皮剥けられるのかなと。SEX MACHINEGUNSは化粧してたし、X JAPANもメタルというフィールドにいながら、化粧でも注目を集めて成功したし、人を振り向かせる派手な格好するのはメタルでは当たり前じゃないですか。GWARも心からかっこいいと思ってましたからね。

日高:ああ、GWARはヴォーカルが亡くなったばかりで残念だったねぇ......。

団長:そうですね。LIMP BIZKITのFred Durst(Vo)が"俺は80年代のショウ・ビジネスどっぷりの音楽シーンを見て育った。ガキの俺はそれを見て、ワクワクしたんだ。90年代のオルタナティヴ/シアトル勢を何だと。汚ねえ服着て、足元だけ見て音楽する。俺はロックのワクワク感を取り戻したい"と言ってて、これだ!と思った結果がヤマハのエプロンでした。

日高:はははは。結果LIMP BIZKITからだいぶ離れたね。団長は器用だし、喋れるけど、友達少なそうだね?

団長:そうなんですよ!ウザがられるんですよね。