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LIVE REPORT

THE STARBEMS

2013.07.23 @渋谷CLUB QUATTRO

Writer 岡本 貴之

渋谷CLUB QUATTROの25周年イベントのひとつとして、THE STARBEMSのレコ発ツアー・ファイナルが開催された。日高央(Vo)の盟友バンド、ASPARAGUSとSPREADを迎えてのスペシャル・ライヴとなったこの日は激しい雷雨が東京を直撃。そんな中でも会場には、THE STARBEMS のTシャツ姿のファンが多く詰めかけ、開場直後からステージ前はぎっしりと埋まり、熱気に溢れていた。結成し初ライヴから半年あまり、日高の誕生日である6月5日に待望の1stアルバムを発売したTHE STARBEMSのライヴ・パフォーマンスに期待が高まる。

ライヴは1組目のASPARAGUSからダイブが起こるなど盛り上がる。西君ことTHE STARBEMSの越川和磨(Gt)もゲストとして加わったSPREADの演奏が終わると、大きな歓声と手拍子に迎えられてTHE STARBEMSが登場。"東北ライブハウス大作戦"のタオルを手に"会いたかったぜ渋谷ー!アーユーレディ!?"と日高が叫んでライヴがスタート。

オープニングは記念すべき1stシングル「The Crackin'」。客席にマイクを向けコーラスを促す日高。間奏ではソロを弾く越川がゼマイティスのギターを高く掲げてステージ端まで移動しながら観客を煽る。サビの合唱となった「ARE U SURE?」から「HUMAN RIGHTS」へ。ハンドマイクを両手で握り天を仰ぎながらスクリームする日高はビークル時代の印象とは打って変わって、マッチョなメロディック・ハードコア・ヴォーカリストだ。高地広明(Dr)がMCで"僕たち、先月の6月5日に1stアルバムを出すことができました!ありがとうございます!"と感謝のメッセージ。菊池篤(Gt)が"クラップ・ユア・ハンズ!"を求めると観客は一斉に両手を高く掲げて手を叩く。曲はストレートなロック「MAXIMUM ROCK'N'ROLL」。揃いのポロシャツのユニフォームに身を包んだバンド・メンバーの姿はシンプルで、まるで音以外のものは一切排除したかのようなストイックすら感じさせる。

"45歳からでもやれるぞー!アルバムにも結構歳の人が参加しています(笑)"という日高のMCからサプライズ・ゲストとしてKYONOが登場。「WISE BLOOD」を日高と2人でセンターに立ち、前のめりに観客に向けて歌う。さらにもう一方スペシャル・ゲストが、RADIOTSのYOSHIYAがステージに上がり、THE DAMNEDのカバー、「NEW ROSE」を披露。オリジナルのパンク・サウンドを遥かに凌駕した重厚なサウンドの中、ヴォーカリスト3人が叫ぶ様は音の洪水を浴びているようで、まさにカオスだった。
"次の東京でのライヴが決定しました。9月9日にShibuya O-Westでやります!対バンはlocofrankとHUSKING BEEです!"と日高が発表すると大歓声が沸き起こる。日高が手ぶらで立っている菊池に向って"おい、なんでギター持ってないんだよデブ!"と指摘すると、菊池が"誰が飛べない豚だよ!みなさん、次の曲僕飛びながら歌うから、みんなもジャンプしながら踊ってくれますか!?"とフロアへ呼びかけ、「FUCKIN' IN THE AIR」へ。観客も一緒に飛び跳ね、会場が揺れる!菊池の明るいキャラクターはこのバンドの魅力のひとつだ。続いて始まったギターのダークなリフが印象的な「DREADRONE」は緊張感溢れる演奏に。3人のギタリストのなかで特にソリッドなトーンが前に出る越川のフレーズが耳に残る。バスドラの凄まじい連打が脚元までジンジン響く「FORGIVENESS」で大量の音塊が叩きつけられ、ラストはアルバムの1曲目「DESTINY」を演奏し"ありがとう!渋谷!"とステージを降りる。

観客からはすかさずアンコールの手拍子が送られる。見れば前方のファンは汗でびしょ濡れだ。手拍子が大きくなると共にアンコールに登場したメンバーたち。ステージに上がると早速、高知が"僕たち、先月の6月5日に1stアルバムを出すことができました!ありがとうございます!"と、本日5回目の同じMC(笑)。今回のツアーについて、日高は"正直、不安もありました。震災前に前のバンドが終わっちゃって、この2、3年我々は音楽で何ができるか悶々としていて。結果、怒りをサウンドにぶつけて、みんなのストレスを少しでも発散できれば良いなという想いでアルバムを作りました"と心境を吐露。"西君も、スター・ギタリストなのにこのバンドに入ってくれて"と話す日高に越川は"日高さんが売れるって言ったからやってるんです""西君のお母さんに約束したんだよ。息子さんを武道館に連れて行きます、って"という日高の発言に大きな声援と拍手が起こる。

続いてアルバムにヴォーカルで参加したGOOFY'S HOLIDAYのEndyがゲストで登場し「INSIDE OUT」。"楽しい~!みんなまた楽しみにきてください。今日は最後、吉村さんのために一緒に歌ってください!"と先日亡くなったbloodthirsty butchersの吉村秀樹に向けて「GOOD-BYE LOVE」を演奏。さりげなく吉村の名前を出し、すぐさま懸命に演奏を始めたところが日高の想いを感じさせた。"またライヴハウスで会いましょう!"とステージを降り、客電がついたものの、再び鳴りやまぬ手拍子にダブル・アンコールでメンバーがステージへ登場。フロアが明るく照らされる中で挙がる観客の拳が壮観だ。"今日は雨の中ありがとう!またライヴハウスで会いましょう!"とライブハウス大作戦のタオルを掲げながら去って行った日高。"言葉ではなく、音楽で体を揺らし、発散することを自らの作り出す音楽の役目だ"という彼の姿勢が強く感じられる、気持ちの良いライヴであった。

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