LIVE REPORT
"山人音楽祭 2025 ~10th Anniversary~" DAY1
2025.09.20 @日本トーター グリーンドーム前橋
Writer : 山中 毅 Photographer:HayachiN
今年10周年を迎えた"山人音楽祭"。NAIKA MCの"怪我なく、おもくそ遊んでってください!"という言葉に大きな歓声と拍手が向けられ、フリースタイル・ラップを皮切りに熱い2日間が始まった。
1日目のトップを飾ったENTH。初の"赤城"ステージ出演に喜びを爆発させた彼等は"とにかく着火剤になりたい"というダト・ダト・カイキ・カイキの言葉の通り、朝からご機嫌な爆音を響かせてオーディエンスのテンションを上げに上げた。
清水英介(Vo/Gt)が"「山人(音楽祭)」、全員で行くぞ!"と吠えて熱狂を作ったAge Factory。パンプ・アップされた硬質なロック・サウンドと清水の強い歌が広い会場に鳴り響き、観客は拳を振り上げながら酔いしれる。会場の熱は一気に最高潮へ。
前日FACTのツアーで大阪だったために超過密スケジュールでナチュラル・ハイだというSHANK。ライヴキッズ垂涎のチューンを連発してオーディエンスを踊り狂わせ、ラストの「submarine」までモッシュとダイバーが途切れない情景を生んだ。
盟友へのはなむけとばかりに「零戦SOUNDSYSTEM」から狂騒を生み出したROTTENGRAFFTY。NOBUYA(Vo)とN∀OKI(Vo)が客席エリアで暴れ狂った「THIS WORLD」、さらに「マンダーラ」等ファンの胸を熱くさせるアンセムを重ね、巨大サークルとダイバーの波が発生する。京都のローカルヤンキーが圧倒的な熱量で駆け抜けた。
一方、千葉のローカルヤンキー 氣志團は綾小路 翔(DRAGON VOICE/MC/Gt)がバイクに乗って登場。「喧嘩上等」、「房総魂」、「スウィンギン・ニッポン」、「One Night Carnival」とサービス精神溢れる贅沢なステージに大満足した客席から、大きな歓声と拍手が返される。
幕開けの「We Are The BONEZ」から会場を凄まじいカオス状態に包み込んだThe BONEZ。フロアに降りたJESSE(Vo/Gt)を中心にウォール・オブ・デスが発生した「New Original」は圧巻だ。ラストの「SUNTOWN」では神々しい景色を作り上げた。
「ハローフィクサー」で会場の空気を一気に塗り替えて自分たちのものにした10-FEET。「helm'N bass」、「第ゼロ感」というクールな前半ブロックでテンションを増幅させ、G-FREAK FACTORYの茂木洋晃(Vo)を迎えての「アンテナラスト」で魅了し、「goes on」でフィニッシュ。仲間への愛を溢れさせ、10-FEETの魅力を存分に味わえたライヴだった。
楽器陣がセッションで音を合わせるなか、茂木が気持ち良さそうに登場してG-FREAK FACTORYのライヴがスタートする。重ねるリリックにオーディエンスが興奮を塗り重ねる「YAMA」、全員が一心不乱にサウンドスケープを泳ぐ「REAL SIGN」、ダイバーが続出した「Unscramble」。"気付いたら10年もこんなイカれたことやってます。付き合ってくれて本当にありがとう"と茂木が言い、"来年の「山人」まで声を聞かせろ"と一緒に歌った「Too oLD To KNoW」、"どうかこのまま平和を守り続けて、またここで会えたらいいね"という祈りのような言葉が印象的だった「ダディ・ダーリン」。嘘やまやかしが一切なく、全てが真実のまま進んでいく唯一無二の時間だ。
アンコールでは、昨年出演が叶わなかった高木ブーと他の出演者をステージに迎えて「いい湯だな」(ザ・ドリフターズ/デューク・エイセスカバー)で大団円。魂のこもった音楽とライヴ、そして心に突き刺さる言葉の数々が記憶に刻まれる一日に大満足した。
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