LIVE REPORT
"山人音楽祭 2025 ~10th Anniversary~" DAY2
2025.09.21 @日本トーター グリーンドーム前橋
Writer : 山中 毅 Photographer:HayachiN
NAIKA MCの挨拶とラップで幕を開けた2日目。バックドロップシンデレラがこのステージに立つことができた喜びを爆発させ、でんでけあゆみ(Vo)がG-FREAK FACTORYと音楽に助けられた想いを語る。客席の興奮は朝から最高潮で、最後の「さらば青春のパンク」まで体力を惜しまず全力で暴れ尽くす。
リハーサルから大暴れした四星球。G-FREAK FACTORYのかわいいところベスト3を発表した「なんでもかんでもランキング」で盛り上げ、その流れのままG-FREAK FACTORYのメンバーを交えて「恋するフォーチュンクッキー」(AKB48)のカバーでさらに盛り上げる。10周年を祝いつつ、さらに10年後への想いを託した愛のあるステージで、会場はいっぱいの笑顔で満たされた。
ギター1本を手にステージに立つ竹原ピストル。汗を滴らせながらギターを掻き鳴らし、魂のこもった歌で時間を紡いでいく。「よー、そこの若いの」を観客と一緒に歌い、「Forever Young」の後、まるでラップのようにそのときに生まれた言葉を重ねていく「啖歌」で終えるライヴで、心を鷲掴みにされた。
橋本 学(Vo)が客席に入り、そのまま「君にしか」でスタートしたハルカミライ。「カントリーロード」、「ファイト!!」と続けてダイバーが続出する。橋本が"俺等もあんなふうに年を取りたい"とリスペクトを口にし、"全員で「山人」作ろうぜ!"と叫んで客席から大歓声。想いが溢れた全身全霊のライヴは見事だった。
客席の密度と濃度をさらに加速させたのはHEY-SMITHだ。ダイバー続出、サークル同時多発、数え切れないヘッドバンギング、振り上げられた拳とシンガロング。「Summer Breeze」をみんなで歌い、「Don't Worry My Friend」で胸を焦がし、「Come back my dog」で暴れ尽くしたひとときだった。
8年ぶりの出演の04 Limited Sazabysは、"積んできた経験は伊達じゃないところを見せたい"と気合満点のステージで、客席に巨大サークルを次から次へと生み出していく。暴れまくっている客席を笑うかのように「Cycle」、「Galapagos」で狂気の渦を作り出し、最後の「monolith」、「Remember」まで全力で突っ走った。
登場と共に大きな歓声が沸き起こったBRAHMAN。「charon」の温かく包み込むような幕開け、TOSHI-LOW(Vo)の"今年も呼んでくれてありがとう。BRAHMAN始めます"という言葉から一気呵成で「賽の河原」、「BEYOND THE MOUNTAIN」、「知らぬ存ぜぬ」と怒濤の流れで進む。「最後の少年」をG-FREAK FACTORYの茂木と共に歌い、ラストは"全ての苦境に"と言って「順風満帆」。盟友とこの日に捧げたステージに胸を熱くした。
"山人音楽祭 2025 ~10th Anniversary~"もいよいよ大詰め。トリを飾るG-FREAK FACTORYを前に会場の興奮はピークに到達した。楽器陣のセッションのなかで茂木が姿を現し、"やるかやらねぇか。できるかできねぇか"と口上を切って「SOMATO」へ。声を張り上げ、拳を突き上げて音に応えるオーディエンス。途切れない熱量とダイバーの中、「WHO UNCONTROL」、「Parallel Number」と重ねていく。観客と共にライヴを作り上げた「Too oLD To KNoW」、"マイノリティでも全然構わねぇ。それを信じ合う空間を作りたい"と言ってスタートした「HARVEST」、BRAHMANのTOSHI-LOWと共に歌った名曲「ダディ・ダーリン」。「Fire」で全員が魂を燃やし、その後茂木が1人だけステージに残って放った言葉の数々で胸を撃ち抜き、アンコールの「らしくあれと」を残る体力全てを使って走り抜く。
胸が何度熱くなったことだろうか。生きていることを何回実感した2日間だっただろうか。"山人音楽祭 2025 ~10th Anniversary~"は"全部ありがとうで繋がりました。また来年会いましょう。ありがとう"、"来年もここでやるから、隠れてないで遊びに来いよ"という茂木の言葉で締めくくられた。
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