DISC REVIEW
-
過去作と比べても"メロディは一番いい"と猪狩秀平(Gt/Vo)は評していたけれど、パンク好きはもちろん、ロック、ポップスなど幅広いリスナーを取り込みそうな1枚となった。というのも、ほぼ全曲弾き語りで作ったようで、鼻歌の如く口ずさみやすいメロディは過去最高と言える出来映え。今作は猪狩のヴォーカル比率が格段に増えており、歌心を前面に押し出したアプローチが新鮮だ。特にリード曲「California」は聴く者をシンガロングに巻き込む強力ソング。他にもミドル・テンポでゆったりと迫る「No Mates」、ダブ調のテンポ・ダウンが気持ちいい「Fog And Clouds」など、新境地を切り拓いた楽曲も収録。「Buffalo Soldier」、「I Will Follow Him」のカバー2曲も最高だ。 荒金 良介