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INTERVIEW

HEY-SMITH×AUTHORITY ZERO

2017.12.20UPDATE

HEY-SMITH×AUTHORITY ZERO

HEY-SMITH:猪狩 秀平(Gt/Vo)
AUTHORITY ZERO:Jason Devore(Vo)
インタビュアー:荒金 良介

今年レーベル設立15周年を迎えたパンク・レーベル"CAFFEINE BOMB RECORDS/CAFFEINE BOMB ORGANICS"が、所属バンドを集結させ"CAFFEINE BOMB TOUR 2017"を敢行! そこにUSアリゾナ州のメロディック・パンク・バンド、AUTHORITY ZEROがニュー・アルバム『Broadcasting To The Nations』の日本盤を"CAFFEINE BOMB ORGANICS"からリリースしたこともあり、そのレコ発ツアーも兼ねた形でツアーが行われた。今回はHEY-SMITHの猪狩秀平、AUTHORITY ZEROの Jason Devoreによる日米パンク対談をお届けしたい!

-今日はよろしくお願いします!

猪狩:ちょっと二日酔いなので、ほとんど英語が聞こえてきません(笑)。みんなで熱海に行って、温泉に入ったんですよ。

Jason:あぁ、温泉は最高だった! パーティーを満喫したよ。

-今回はレーベル15周年記念となる"CAFFEINE BOMB TOUR 2017"に、AUTHORITY ZEROのニュー・アルバム『Broadcasting To The Nations』レコ発が組み込まれたツアーとなりましたね。

Jason:"CAFFEINE BOMB"から新作をリリースしたからね。MOPPY(※レーベルの社長)はいい仕事をしてくれてるよ。

猪狩:俺もほんまにそう思うし、マジで最高のツアーを回れてますからね。友達から家族になったような感覚ですね。

Jason:うん、一緒にツアーを回って、一緒にご飯を食べて、一緒に音楽をプレイして、最高の時間を過ごしているよ。

-僕が観た恵比寿LIQUIDROOM公演(※11月9日)では2バンドの絡みはなかったですが、ツアーを重ねるたびにお互いのステージに飛び入りする場面もあったそうで。

Jason:ツアーを重ねるなかで徐々に絡むようになったね。

猪狩:それがツアーってものですから。AUTHORITY ZEROにうちのホーン隊が参加したり、俺たちの曲でDan(Dan Aid)がギターを弾いてくれたりして、自然とそういう感じになっていきました。

-なるほど。JasonさんはHEY-SMITHの音楽について、どう思いますか?

Jason:メロディもいいし、ポジティヴなエネルギーに満ちているし、パフォーマンスもハイ・エナジーだからね。ライヴを観ていると、いつも興奮してしまうんだ。曲も耳に残るからね。

猪狩:AUTHORITY ZEROは演奏もめちゃくちゃ上手いし、毎日燃え尽きるほどのライヴをやっているのに、次の日のライヴもさらに勢いを増したパフォーマンスを見せてくれるから。福岡公演(※11月13日)なんて、お互いに良すぎて"ウォー!"ってなってましたね(笑)。

Jason:本当にそうだね。どれだけ疲れていても、ライヴは楽しいから、無尽蔵にエネルギーが沸き上がってくるものなんだ。

猪狩:いつも頂点まで持っていきますからね。

Jason:アリガトッ!

猪狩:ははははは(笑)。

-この2バンドはオールドスクールのパンクを大事にしている点で共通していると思いますが、いかがですか?

Jason:そうだね。NOFXやRANCIDとか、そういうバンドを聴いて育ってきたからね。バンドとしては進化していくけれど、ベースにはオールドスクールのパンクがある。

猪狩:俺もそうっすね。普遍的やし、流行じゃないから。新しいものを作ろうとしても、そのへんの音楽が滲み出ちゃう。だけど、絶対に新しいもの、聴いたことがない音楽を作ろうと思ってます。

-ルーツを大事にしつつ、どんどんアップデートしようと。AUTHORITY ZEROは1994年結成になりますけど、当時影響を受けた音楽は?

Jason:BAD RELIGION、PENNYWISEにはすごく影響を受けたし、スケボーもやっていたから、そういう音楽が周りに流れていたんだよね。今では自分たちのパンク・アイドルと友達関係を築いているから、なんだか不思議な気持ちさ。

猪狩:AUTHORITY ZEROはPENNYWISEと友達ですからね。ロサンゼルスのハモサ・ビーチでPENNYWISEのByron(Byron McMackin/Dr)に会って、めちゃくちゃ奢ってもらいました(笑)。

Jason:実はPENNYWISEのJim(Jim Lindberg/Vo)が一度脱退したときに、"歌わないか?"と誘われたことがあるんだ。そのときは本当に驚いたよ。

猪狩:その話はほんとにビックリした。

Jason:だけど、自分のバンドがあるから断ったんだ。

-そんな出来事があったんですね。ルーツの話に戻りますが、AUTHORITY ZEROとHEY-SMITHはともに、パンクだけではなくスカやレゲエの要素を取り入れてますが、それはどこから影響を?

Jason:THE SKATALITES、OPERATION IVY、SUBLIMEとか、そのへんのバンドの影響が大きいかな。今のメンバーの中で俺が一番パンクを聴くんだ。RED HOT CHILI PEPPERSが好きなメンバーもいるけど、俺は速い音楽が好きだからね。

猪狩:俺も今、名前が出たバンドは全部聴いてますね。

-現在、AUTHORITY ZEROの唯一のオリジナル・メンバーはJasonさんだけですよね。今年結成23年目を迎えますけど、ここまで続けてこれたモチベーションはなんでしょうか?

Jason:音楽に対する愛と情熱に尽きるね。長くバンドを続けていると、ファンもたくさんいるし、ファミリーのような関係性になるからね。あと、旅が好きだから、ツアーを続けることもそんなに苦じゃないんだ。ピュアに音楽を作り続けていくかぎり、常にモチベーションは保てるものさ。

-HEY-SMITHも、大幅なメンバー・チェンジを経て現在があるわけですが。

猪狩:あのころより絶対いいバンドになっているけど、メンバーと仲が悪くなる時期もありますからね。正直、制作期間に入ると、険悪なムードになるんですよ。ぶっちゃけ、AUTHORITY ZEROとツアーをする前はバンド内の空気はあまり良くなかったけど、一緒に回って、その空気が良くなったんですよ。

Jason:それはすごい! 僕らもそれと似たような経験はあるよ。制作中に意見が合わず、バンドを去っていったメンバーもいるからね。ひとつの目標に向かって、複数のメンバーで意見を交わすわけだから、いざこざは当然のことだよ。