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INTERVIEW

HEY-SMITH

2017.06.23UPDATE

2017年06月号掲載

HEY-SMITH

Member:猪狩 秀平(Gt/Vo) 満(Sax) かなす(Tb)

Interviewer:荒金 良介

HEY-SMITHが、シングルという形態では4年9ヶ月ぶりになる2ndシングル『Let It Punk』を発表する。前作アルバム『STOP THE WAR』はシリアスなメッセージ性を掲げ、硬派な曲調が揃っていた。しかし、今作は突き抜けた明るさで聴く者を照らす作風と言っていい。昨年から今年にかけてバンドの勢いも加速しているだけに、現在の状況を含めて、今作の内容をじっくりと語ってもらった。普段は猪狩秀平単独で取材を行うことが多かったが、今回は満、かなすを含むメンバー3人に話を訊いた。

-昨年は大阪府民共済SUPERアリーナで初ワンマン、"AIR JAM 2016"初出演、今年はAUTHORITY ZEROとのUSツアーに加え、NOFXと対バンするなど、新体制になって勢いが増してる印象ですが、振り返っていかがですか?

かなす:年末にツアー・ファイナルのワンマンが終わって。こんなに長いツアーはなかったので(※全62公演を敢行)、達成感があったんですよ。今、シングルを作るにあたり、気合を入れ直してます。今回は応援ソングみたいな元気が出る曲ですよね?

猪狩:うん、応援ソングではないけどね(笑)。

満:はははは。

かなす:みんなが聴いて元気になる曲だから。私たちも、もっとアグレッシヴなライヴ活動をしていこうと思いました。

満:単純にツアーをやって、仲良くなって、言いたいことも言える関係性になったから。はっきりと言い合うことで、目標に向かって進めているから、改めてバンドは楽しいなと。

-猪狩君はどうですか?

猪狩:この流れは、自分の中では想像の範囲内ですね。早くも遅くもなく、こんな感じかなって。で、今から自分の音楽をどう表現しようかなって考えている最中です。

-猪狩君のパンク・ヒーローであるNOFXと対バンしても、想像の範囲内?

猪狩:う~ん、いつかできるとは思ってました。それが今年なんやって。めっちゃ嬉しかったですけどね。

-NOFXのFat Mike(Vo/Ba)と朝方に2ショット写真をアップしてましたよね。Fat Mikeはブラジャーをつけてましたけど、あれは何(笑)?

猪狩:あのブラジャーはFat Mikeの私服です。ネタでもなく、ライヴの入りからつけてましたから。

-(笑)さすがFat Mikeです!

猪狩:名古屋にFat Mikeの好きなSMバーがあって、朝までいました。Fat Mikeがしばかれたり、俺がしばかれたりして(笑)。

満:ムービーを見ましたけど、すごかったですよ! よう笑ってないなぁと思って。無言のなかでバチッ! バチッ! という音がするんです。

-はははは。もうすでに友達になれたんじゃないですか?

猪狩:うん、なれたんかなって。本当にそう言ってくれたし、今年一番嬉しかったです。

満:最初、怖い雰囲気はあったもんな。

猪狩:あった、あった。挨拶に行ったときはスンとしてましたけど。しつこく行ったら、ちゃんとウェルカムしてくれて。がっついてくる奴じゃないと、アカンと思ってたんでしょうね。

-最近だとNUBOのツアー・ファイナルでHEY-SMITHを観ましたが、今はバンドがすごくまとまってる感じがしました。実際はどうですか?

猪狩:俺はそんなふうに思ってなくて。お披露目ツアー(※2016年4月に開催)の方がまとまっていたかなと。今はみんな個性を出したかったりして、それはバンドが分裂する原因にもなるけど、それによってバンドのサイズが大きくなるから。今は完全にまとまっているかと言えば、そうじゃない。ひとりひとりが羽を伸ばしている最中かなと。

満:それはたしかにあるな。ライヴでも自分ができることを増やしているし、メンバー間の意思疎通はまだまだですね。

かなす:周りの評価としては、"すごく成長している"と言ってもらえますけど......自分たちの最低ラインが高くなったうえで、今は挑戦中ですね。

-わかりました。そして、前作『STOP THE WAR』(2016年リリースの4thアルバム)はシリアスなメッセージ性を帯びた作風で、当時も変わったなと思いましたが。今作を聴くと、新体制のHEY-SMITH色がさらに出ているなと。これまでの中で一番の変化作だと思いました。

猪狩:今回は曲の明るさが全然違うし、前作を出してからわりとすぐにできたんですよ。ツアーが終わって、次は明るい曲を歌いたいとずっと思っていたから。早い段階で、"よっしゃできた! これにしよ!"って。いつもはたくさん曲を作って、その中から選ぶんですけど、今回はポン! と出してから、それ以降に曲を作ってなくて。普通のアメリカのロックっぽい感じをやりたかったので、それに関しては満足してます。

満:前作はシリアスな部分で幅が広がったけど、今回はポップの部分で幅が広がったなと。

-あぁ、たしかにそうですね。

満:自分の中では早くできる曲ほど、代表曲になってるイメージがあって。

-それはどの曲ですか?

満:「Endless Sorrow」(2011年リリースの2ndフル・アルバム『Free Your Mind』収録曲)。

猪狩:「Download Me If You Can」(2012年リリースの両A面シングル表題曲)とか。

かなす:前作の「2nd Youth」もできるのが早くて。

猪狩:あっ、そうやな。「Goodbye To Say Hello」(両A面シングル表題曲)もそうやし、2、3回合わせて、だいたい"これやな!"って。

満:そういうイメージがあったから、これは! と思いましたね。森さん(レーベル社長)とは意見が合わなかったんですけど。はははは(笑)。

猪狩:"いいやろ!"って聴かせたら、"これで行くの?"って。

-それは「Let It Punk」(Track.1)のこと?

猪狩:そうです。