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INTERVIEW

HEY-SMITH

2020.01.06UPDATE

2020年01月号掲載

HEY-SMITH

メンバー:猪狩 秀平(Gt/Vo)

インタビュアー:荒金 良介

HEY-SMITHの5thアルバム『Life In The Sun』を引っ提げた全国ツアーは、約5万人を動員して大盛況の内に幕を閉じた。そのレコ発ツアー・ファイナルにあたるZepp Osaka Bayside公演を完全収録した、DVD & Blu-ray『Pure Freedom』がついに発売! その中身は、ライヴ映像はもちろん、5本のMV、各地ゲスト・アクトを迎えたツアー・ドキュメント、さらに、大爆笑の特典映像付きとなっており、ファンにはたまらない内容だ。今回は猪狩秀平の単独取材でツアーやファイナル公演を主軸に話を訊いてきたが、脱線した話の部分を含めてかなり読み応えのあるインタビューになっている。

-『Life In The Sun』(2018年リリースの5thアルバム)レコ発ツアー"Life In The Sun TOUR"を振り返って、どんな印象がありますか?

個人的には自分が歌うパートが増えたので、打ち上げでいつもよりスパークできなくて。お酒は飲みつつ、大きな声を出さないように心掛けるツアーでした(笑)。

-ツアー・ドキュメント映像の打ち上げシーンを見ると、自制しているように見えませんでした。

マジっすか(笑)? 毎日めっちゃ飲んではいるけど、"今日はいい日やね"って静かに過ごしてました。

-以前と比べてライヴにより重きを置くようになったと?

ライヴというか、歌ですね。前は、歌はどうでもいい、ギターの二の次と思っていたけど、歌でアピールしたい気持ちが強くなって。

-猪狩さんのヴォーカルは説得力が増してきたと思います。

わっ、嬉しい! バンド14年目に入り、やっと歌の練習を始めました。それも『Life In The Sun』を作ったあとですからね(笑)。レコーディングはいいとこを録ればいいけど、ライヴはそうもいかないじゃないですか。適当に楽しく歌ってたけど、もう少し歌にフォーカスするようになりました。余談やけど、女の子に出会いに行って、以前は"イェーイ!"みたいなノリだったのが、大きい声を出せなくなったから、静かに口説けるようになりましたね。

-なんの話ですか(笑)!

そっちのほうが、成功率が高いことを学びました。これは結構大きな収穫です。

-話を強制的に戻しますが、ツアーを通して『Life In The Sun』の曲の印象は変わりました?

曲に変えられたところがあって。今まではメンバーで(クオリティが)高いものを突き詰めていたんですけど、ツアーの途中で突き詰めることをやめたんですよ。楽しいとか、そういう方向に自然とシフトしました。ギラギラやるよりも、ワーイ! とやってるほうが似合う曲たちやなって。

-なるほど。

ライヴ後に、たまに喧嘩することもあったけど、ツアー途中からは言い合いも全然なくなったんですよ。そういうツアーは初めてやったかもしれない。いつもギスギスしてたし、それが悪いとも思ってなかったんで。ライヴを高めるためにやってますからね。でも、『Life In The Sun』の曲がハッピーとか、ファニーとか、そういうものばかりやったから、曲がこっちのスタイルを変えてきたなと思います。

-楽曲にライヴのスタンスのあり方を教えられたと。『Life In The Sun』自体が肩肘張らない作風でしたからね。

突き詰めることばかり考えていたけど、こっちもありなんやなって。天邪鬼なので、肩の力が抜けていると思うとまた"キッ!"とやりたくなるんですけどね。

-映像を観ても、過去曲の中に『Life In The Sun』の楽曲が入るとちょっと違う空気感が加わって、ライヴの流れにいいフックをもたらしているなと。

うん、俺もそう思いました。『Life In The Sun』だけを聴いていると、ヘヴィなものや速いテンポの曲を聴きたくなることもあるけど、ライヴで『Life In The Sun』の曲中心の中に他の曲を入ると、"これこれ、そういう感じで聴かせたかったんや!"と感じましたね。

-というのは?

よりいい曲に聴こえたんですよ。前作『STOP THE WAR』(2016年リリースの4thアルバム)がシリアスな作風で、それから明るいものを作りたくて『Life In The Sun』を仕上げたんですけど......あれはあれで明るすぎるなぁと感じたんです(笑)。そのふたつが交ざり合うとどちらも振り切った楽曲で良かったなって。

-楽曲それぞれの個性がライヴで際立ってますよね。バンド全体のグルーヴもより外に解き放たれているように感じて。

最近ギスギスしてないからかな。喧嘩もあまりしてないですからね。一時期めっちゃ仲が悪かったけど。

-それは猪狩さんが寛容になったから?

それもあるんかなぁ。俺は常に喧嘩してるつもりはないけど、自分だけイラついてるときがあるみたいで(笑)。今はそれぞれのペースでやったらいいんじゃない? って諦めているわけじゃないけど......それも経験したいというか。今まで引っ張ってきたつもりなので、一度自分のペースでやってみたらいいんじゃないって。少し偉そうな言い方ですけどね。

-その変化は何気に大きいんじゃないですか。

それがプラスとは考えてないですけどね。俺はただ熱さを忘れているんじゃないかと思うし、"いやいや、相手を尊重していい距離感を保ってるんだ"と思う自分もいるけど......ただの冷たいやつやと思う自分がデカくて。そこは我慢してます。

-その両方の気持ちが大事な気もしますが。

うん......そうっすね。いや、わからないっす(笑)。

-では、ファイナル公演のライヴを振り返って自分的にはどんな印象があります?

ほんまに一生懸命やったっすね、良くも悪くも(笑)。一生懸命にやらなくても、最高のライヴになる日もあるんですけど、この東名阪は2デイズでファイナル・シリーズをやってきて本当に身体がしんどくて。声もあまり出ないし、限界って感じでした。ほんまにギリギリのところでやっていたから......頑張りました!

-そういう状況の中でやったんですね。それは言われないとわかりませんでした。

マジっすか。まぁ、そこはプロなんで(笑)。でも、この日は頑張りましたね。いつもの万全の体制なら3対0で勝てるのに、1対0でもいいからなんとか勝てるように作戦を練って頑張ったライヴでした。

-ツアーの疲労がかなり蓄積された状態でファイナルを迎えざるを得なかったと?

そうですね。ツアーの半年間、集中しまくってるんで。そのなかで自分でも信じられないくらいいいライヴになるときがあって、そのたびにもっと! と上を目指すから、精神も身体もどこかで疲れていたんでしょうね。そのしんどさがファイナルで来たって感じです。

-あのファイナルはやっと乗り切れたライヴだったと。

そうですね。経験や、トータル、力で乗り切った感じです。でも、ちゃんとやりきったから、満足はしてますよ。100パーセント出し切ったんで。