DISC REVIEW
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90年代以降の日本のロック史を語る上で欠かすことのできない存在、BRAHMAN。結成から30年、常にライヴ・シーンの最前線にいた彼等の神髄を見ることができるこの最新作は、まっすぐにルーツを見つめ直した内容となった。バンドがこだわりを持ち続けている民族音楽の要素や、サウンド以上に"パンクである"ことの意味、サウンドと精神面双方に研ぎ澄まされた30年の重みが感じられる。ルーツと言えば、少し意外なのは本作に収録されているMOTÖRHEADのカバー「Ace Of Spades」。原曲のアグレッションにBRAHMANの手癖が入って、不思議な程マッチした良カバー。こういった挑戦的な姿勢もまたこのバンドが錆びつかない理由なんだろうなと思う。 山本 真由