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INTERVIEW

神使轟く、激情の如く。× 四星球

2022.08.12UPDATE

2022年08月号掲載

神使轟く、激情の如く。× 四星球

神激(神使轟く、激情の如く。)の連載企画第5弾は、今年結成20周年を迎えた徳島のコミック・バンド、四星球を招いて座談会を開催! 共にライヴに重きを置くグループ/バンド同士、曲作りやステージでの見せ方について熱く語り合い、また今年"SUMMER SONIC"初出演を控える神激が、音楽フェス常連の四星球にフェスでの心得を聞くなど、実のある時間になったであろう座談会の模様をお届けする。

神使轟く、激情の如く。:実久里ことの 生牡蠣いもこ 涙染あまね 三笠エヴァ 二日よいこ TiNA
四星球:北島 康雄(シンガー) U太(Ba) まさやん(Gt) モリス(Dr)
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by カタセ タエ

-神激はこれまで四星球と対バンの機会や、面識はあるんですか。

エヴァ:今回が初めましてなんです。私たちの主催ライヴに出ていただきたくて、ずっとラヴ・コールはしていたんですが──

北島:なかなかタイミングが合わずですみません、本当に申し訳ない(笑)。

エヴァ:もともとは私が以前から四星球のライヴを拝見していて、ご一緒できたらと思っていたんです。フェスやイベントが多かったんですけど、"OTODAMA(音泉魂)"とか"KINDAMA(謹賀魂)"、あとは"MONSTER baSH"がとにかく好きで通っていて、ライヴを観ていたので、今日は座談会ができるということで、めちゃくちゃ緊張してます。

-四星球のみなさんは神激の存在は知っていたんですか。

北島:ライヴに誘っていただいて知ったと言うと失礼になるんですけど、グループ名は気になってましたよね。ただ、最初に名前を見たときはアイドルの方やとは思わなかったんです。雑誌とかライヴハウスのポスターやフライヤーで名前は目にはしていたんですけど、グループとは結びつかなかったので。名前だけ見ると、ヴィジュアル系かなと思ったり。

U太:字面的にもな。

北島:誘われていたグループだと一致するまでに時間かかりましたけどね。でも自分たちの周りのバンドとよく対バンをしているんですよ。

U太:アイドルの枠にとどまらない活動をされている方なんだなというイメージでしたね。

-エヴァさんはたくさん四星球のライヴを観ていると思いますが、印象に残っているライヴってありますか。

エヴァ:どのライヴも印象に残っているんですけど。毎回、純粋に面白いというのはもちろんなんですが、ちょっと仕事が忙しくて疲れていたときに「妖怪泣き笑い」(2022年3月リリースのベスト選曲アルバム『トップ・オブ・ザ・ワースト』収録曲)を聴いて、めっちゃいい曲だって思って。面白いだけじゃなくて心にジーンとくる気持ちになったのが、"KINDAMA"でのライヴだったんです。

-みなさんはどうですか。

よいこ:今朝もメイクしながらMVを観ていたんですけど、「おもてたんとちゃう」(2021年リリースのアルバム『ガッツ・エンターテイメント』収録曲)を聴きながら、"あれ、音止まった? Wi-Fi切れたかな"ってなったんですけど(笑)。ああいう面白いMVのアイディアはどうやって考えているのかなって思って。曲ができるときってどうやってできていくんですか。

北島:曲の作り方は、アイディア先行というか、こういう仕掛けがある曲を作りたいみたいなところから作り始めますね。僕は楽器ができないんですよ。だから"こういう曲で、途中でこういうことが起こる曲を作りたいんだけど"って言って、バンドで作っていく感じで。

ことの:神激も作り方は近いかもしれないです。私たちもチームで、次の曲はどんなイメージにしていこうか、どんな方向性でやっていこうか、逆にMVでこういうのを撮りたいからこんな曲作ろうかというところから話していって、タイトル、MV、アートワーク......と総合的にこだわって作詞家、作曲家と共にチームで作ってるんです。時には新曲会議を朝までやっていたこともありました。

いもこ:あと、気になっていたんですけど曲めっちゃ長いですよね。

モリス:(笑)

北島:長いんですよ。

いもこ:曲の長さも決めてやってるんですか。

北島:ライヴではもっと長くなったりもしますね。一番新しいアルバム(『トップ・オブ・ザ・ワースト』)だと収録時間が、何分やっけ?

U太:80分くらいかな。

北島:CD自体が80分に収まらなあかんのですけど、1曲を長くやりすぎると収まらないからというので、ネタで調整したりというのはしてますね。

-ライヴだと逆に、"時間がないときの~"みたいな短いシリーズもありますよね。

北島:2番をやらないとかもありますね。2番を削ってそのぶんネタをやるとか。それはライヴ中心に作っているからだと思いますね。CDを出すために作っていないというか。ライヴでやるというのが先にあって、ライヴでやっていったものがCDになったというサイクルなので。

まさやん:あとは(北島が)楽器ができないというのが大きいと思いますね。楽器をやってたら曲の流れもあるし、なかなかバッサリとカットするのは勇気がいるというか、踏ん切りつかへんかったりすることが多いかもしれないですけど。(北島の中で)ストーリーができていて、こんなことしたいっていうことがあるから、例えば2番はここで曲をやめようとか、違う曲にいこうとかができるのは大きいかもしれないですね。

エヴァ:柔軟な発想ができるんですね。

-神激も"ライヴ"は曲に大きく影響するのでは。

いもこ:そうですね。MC中の言葉から曲が生まれたりもするので。MCと言っても、神激の場合いわゆる自己紹介的なものではなくて、人生を熱く語る系ばかりなんです。

U太:ちゃんと自分が思っていることを話すということですよね。

いもこ:そうなんです。なので自分のことだけじゃなくて、メンバーの言葉から作られた歌詞とかも多いんです。

エヴァ:やっぱり感情的に発した言葉のほうが伝わりやすいことも多いから、そういう歌詞になっていくんですよね。

いもこ:そのひとつの言葉からイメージが湧いて作曲家さんがメロディを作ることもあります。例えば"生まれ変わっても自分になりたい"という曲は私の誕生日のときに咄嗟に発した言葉なのですがそこから曲ができたりもしました。

エヴァ:サウンド面に関しては私たちが自分で作るわけではないんですけど、神激にはマニピュレーターさんがいて、その人が曲も作ってライヴにも一緒に参加しているので。たくさんのライヴを一緒にやってきているので、それぞれのキャラや立ち位置がわかっているんです。神激は曲展開が目まぐるしく変わるんですけど、ただ変わるだけじゃなくて実際のライヴで生まれた熱やメンバーの魂が反映されてるんです。三笠パートは青春パンクっぽいのを入れようかとか、ことのちゃんパートはエモく英語詞を入れようとか、メンバーの個性も生かされていたりとか。他にもライヴでこれだけ高い声が出るならもう少し高いキーを入れるかとか。メンバーの限界と成長のちょうどいいところを見て作ってくださることが多いので。この6人でしか歌えない扱えない曲を創作しているなと思ってます。

北島:それはバンドの目線から言うと、メンバーが作っているに等しいですよね。メンバーの中から生まれたものやし、その方も含めてメンバーですよね。

ことの:そうですね。あとは、作詞については全部自分たちでやっているので。

いもこ:私が一応作詞って形にはなっているんですけど、メンバーの言葉を貰ったり、メンバーのライヴ中に感動した熱い言葉、信じてついてきてくれる人への感謝や大切に思う気持ち、ひとりじゃ感じられなかった思いも歌詞に移すようになりました。なので書いてるのは私ですが今では神激全員の歌詞だと思ってます。どちらかというと自分自身はその思いを伝えるメッセンジャーだと思ってます。

-四星球では、感情面で突き動かされて曲が生まれるというのもありますか。

北島:今の話にもすごく繋がるんですけど、僕は意識したことはなかったんですが、10年くらい前にTOMOVSKYさんにライヴを観てもらったとき、"MCをそのまま曲にしたらいいじゃん"って言われたんですよね。それを言ってもらってからはちょっと意識するようになりました。ライヴで言ったことは、曲に反映させようというか。その言葉を入れようってことじゃなくて、そういうスタンスでライヴやってるんだったら、そういう曲を作ればライヴが良くなっていくんじゃないかなって感じですかね。ライヴでも、あれ言おうこれ言おうというものを持ってステージに上がるんですけど、やっぱりその瞬間に、突発的に出てくるもののほうが良かったりするじゃないですか。そういう言葉のほうが歌詞になりますよね。

いもこ:実際にそのときに出た言葉のほうが、歌詞にしたときによりリアル感がありファンの方に突き刺さっているのを感じます。

北島:そうですね。あと、僕らはネタ的な歌詞かなと思います。ただ、ネタに振り切っただけのものは作れないというか。それに絡めて何か言おうとしてしまうんですよね。それが青春パンク出身、パンク出身の性というか。ネタの曲なんですけど、何か意味を持たせてしまう感じですかね。

-それがショーとして、笑いはもちろん、ちゃんと喜怒哀楽が入ったライヴになっているんですね。

まさやん:あとはお客さんの中でストーリーができていて、受け取ってるみたいなところもあるんですよね。こっちとしては、"今日のこの曲のここむちゃくちゃアホやな"と思ってやっていて、パッと客席を見たら"なんで泣いてるの!?"っていう。どこが刺さったんやとかもあるんですよ。でもそれは20代の頃はあまりなかった感覚かもしれないですね。たぶん20代の頃は、若い子がステージで頑張ってるなみたいな感じで見られていたのが、40手前になってきたら、"この人たちはこれを20年やってるんだ"って、勝手にお客さんがストーリーを作ってくれるみたいなのもあるかもしれない。

北島:白ブリーフと法被姿でやってるところが効いてきている感じもあるんですよ。これを普通の格好でやっていたら、そこまでになってなかったのかなって。全身タイツで、顔も塗って、それが汗でドロドロになって──ふざけてるんだけど、その姿が観ているとなんか胸にくるなみたいなことやと思うんですよね。

エヴァ:はい、信念を持ってやっていることが伝わってます。

いもこ:本当に信念もってやることって大切だなと感じてます。神激始めた当初、変則的な曲調や熱いMCや煽りが煙たがられたりすることも多かったんです。それでも折れずに貫き通したら私たちのスタイルを応援してくれる人が徐々に増えていったんです。やっぱり続けることって大切だなぁと感じます。

エヴァ:ステージでふざけているのを見て、笑うじゃないですか。笑うことで、心のロックが外れるというか。ガチガチに構えているところにいい曲がきても、入ってこない感じがあると思うんですけど。めっちゃおもろいってガードが緩くなっているときに、唐突にいい歌詞やメッセージが飛び込んできて深く刺さることがあるんですよね。心を開いているからより刺さりやすいっていうか。

北島:それは嬉しいですね。そう言ってくださる方が、同業者に結構いるんですけど。そこを言葉にして言ってくれる人はだいたい、のちに成功していいきます。

U太:ハハハハハ(笑)!

神激:やったー!

エヴァ:そのジンクスは破れないですね(笑)。