FEATURE
神使轟く、激情の如く。
2023.05.09UPDATE
Writer : 宮﨑 大樹
名立たるロック・アーティストが認める七色の個性
"神使轟く、激情の如く。"――激ロックでは2年間にわたりソロ・インタビューやアーティストとの座談会を実施してきたこともあり、本誌読者ならその存在を認知している方も多いのではないだろうか。
彼女たちにとっての大きな挑戦、幕張メッセにて開催される自身最大規模のワンマン・ライヴ"GOD MAKE ERA"まであと1ヶ月を切った。そこで今回は、神使轟く、激情の如く。の魅力と、彼女たちが幕張メッセに至るまでの道のりを振り返っていきたい。
"神激"こと"神使轟く、激情の如く。"は、2017年9月30日に結成されたプログレッシヴ・ミクスチャー・ロック・グループだ。現在は、実久里ことの(じっくりことの)、生牡蠣いもこ(イクッがきいもこ)、涙染あまね(るいせんあまね)、三笠エヴァ(みかさえゔぁ)、二日よいこ(ふつかよいこ)、TiNA、そしてマニピュレーターのGODちゃんの7人体制。各メンバーはパートが分かれており、ことの、いもこ、TiNAがクリーン・ヴォーカルを、よいこがラップ、あまねがスクリーム、三笠がシャウトを担当している。ラップ、スクリーム、シャウトについてはそれぞれのスキルが抜群に高く、クリーン・ヴォーカルでは3人がそれぞれタイプの違う声質、歌唱スタイルを保持する。音楽性としては、あらゆるジャンルを取り込みながら展開していく変幻自在な曲構成と、キャッチーなメロディを骨子としている。そして、その中核に確かなロックのDNAを感じさせるところが魅力で、本誌での名立たるアーティストからの評価も上々だ。神激とは、メンバーと音楽性を含めて、七色の個性を持つプロフェッショナルの集合体だと言えるだろう。
彼女たちは、結成当時こそアイドル・シーンを中心に活動していて、週刊誌の表紙&巻頭グラビアを飾ったり、地上波のバラエティ番組で生牡蠣いもこが下ネタキャラで話題になったりと、注目の新世代アイドルとして存在感を見せていた。しかし、"プログレッシヴ・ミクスチャー・ロック"を掲げる音楽性や、ロック・バンドを彷彿させるライヴ・パフォーマンスやMC、"神者"と呼ばれるファンとの熱いライヴ作りなど、多くの面でアイドル界隈では異質な存在となっていた彼女たちは、より親和性のあるロック・バンド・シーンへ進出していくことになる。そのころから激ロックでのインタビューや、KEYTALK、SILENT SIREN、FLOWなどビッグネームのアーティストとの座談会を実施していき、いつしか自らを"アイドル"ではなく"バンドユニット"と呼称するようになった。
この"バンドユニット"という言葉に馴染みがない方も多いだろう。もちろん神激は、ギター、ベース、ドラム、キーボードなどの担当楽器を持ついわゆるロック・バンドではない。しかし、クリーン・ヴォーカル、ラップ、スクリーム、シャウトと、ヴォーカルで担当が分かれ、ライヴ中のオケはGODちゃんがすべての音をパラデータ(ギター、ベース、ドラム、シンセサイザーなど、各楽器のデータをそれぞれ書き出すデータ形式の)で流しているため、それぞれの歌、楽器の音がまとまり、ひとつの音楽になる様はまさにバンドのそれと同じなのだ。また、偉大なるロックの先輩方から座談会や対バンを通して多くのことを吸収してきた彼女たちは、ロック・アーティストとしての姿勢、精神面という意味でも成長を遂げてきている。そういう意味では、心技体(心:アーティスト性、技:パフォーマンス、体:音楽)すべてがロック・バンドと近しいものになっていると言えるだろう。だから神激を知れば知るほど"バンドユニット"という言葉がしっくり来る。
そうして着実に人気と実力をつけてきた神激は、当時彼女たちが"ラスボス"と表現していた超高難易度楽曲「神奏曲:ライトニング」を携えて、昨年2022年3月に日本武道館単独公演"宣戦布告"を成功させる。同年には世界最大級のアイドル・フェス"TOKYO IDOL FESTIVAL"のメイン・ステージに出演するなどアイドル・シーンで活躍を見せるだけでなく、"SUMMER SONIC 2022"ほか国内ロック・フェスに出演を果たし、ロック・シーンでもその存在感を放ってきた。さらに念願だった主催フェス"GOD FEST.2022"の開催を達成するなど、神激にとって2022年は目覚ましい活躍を見せた1年だったと言えるだろう。
【MV】『神奏曲:ライトニング』-神激(神使轟く、激情の如く。)
そんな彼女たちの勢いは2023年になっても止まらない。初の地上波冠TV番組"神ROCK TV!"(※放送開始時のタイトルは"神激に会ってみませんか !?")とレギュラー・ラジオ番組"WEAR MUSIC"の放送がスタート。さらに春の全国ツアー"神巡り2023~Road to 幕張メッセ~"を回り、全国の神者と共にライヴハウスを燃え上がらせている。そして、本ツアーの先に待ち受けているのは、ツアー・タイトルにあるように自身最大規模の幕張メッセだ。単独公演"GOD MAKE ERA"の開催を、いよいよ2023年5月28日に迎える。
それまでの自身最大規模だった日本武道館単独公演からの1年間で、メンバーのスキル、バンドのグルーヴ、楽曲、そのすべてでさらなる進化を遂げてきた神激は、幕張でどんな光景を見せてくれるのだろうか。
メンバーの三笠エヴァは、本誌インタビュー(※2023年4月号掲載)で意気込みをこう語った。
"ライヴハウスみたいというか、「近くでやってくれているなぁ」と感じてもらいたい。幕張も武道館みたいに大きいじゃないですか? たくさんの人が来るんですけど、1対多だと思わないでほしいというか。「自分に言っているMCだな」と思ってほしいし、「自分に向けてライヴしてくれているんだ」って、全員が全員ちゃんと思ってほしい。それくらい距離の近いライヴにしたいと思っていますね。アーティストって、ある意味で親より兄弟より親友より近いと思っているので、そのくらい密接した関係値を築けるように"
メンバーの"気合"は十分。だが"気負い"はなさそうだ。
"GOD MAKE ERA"――神激が作る新たな時代の幕開けを、幕張で目撃してほしい。
LIVE INFORMATION
"GOD MAKE ERA"
5月28日(日)幕張メッセ 国際展示場ホール(ホール8)
OPEN 14:30 / START 15:30(予定)
[チケット]
S1 ¥150,000 / S2 ¥50,000 / S3 ¥10,000 / A Ticket ¥2,000
LivePoket先行はこちら
■チケットぴあ独占3次先行(先着):~5月21日(日)18:00
■一般販売:5月22日(月)10:00~
特設サイト
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