"神激"こと"神使轟く、激情の如く。"がアーティストを招いて座談会を開催する企画を激ロックで連載中。その第11回目にCIVILIANがメンバー全員で参加してくれた。今回は共に"メンタルが弱い"と語り、それぞれで作詞を手掛けるコヤマヒデカズと生牡蠣いもこを軸に、音楽性は異なりながらもシンパシーを感じながら語り合った時間になった。

神使轟く、激情の如く。：実久里ことの　生牡蠣いもこ　三笠エヴァ　TiNA
CIVILIAN：コヤマヒデカズ（Vo/Gt） 純市（Ba） 有田 清幸（Dr）
インタビュアー：宮﨑 大樹　Photo by 上坂和也

－神激の連載企画第11回にCIVILIANのみなさんが参加してくれました。このオファーが来たときは、どう思いましたか？

有田：連絡が来たときに"あ、じゃあOKしましょー！"みたいな感じですんなりと。

エヴァ：嬉しい！

有田：挨拶はできていないんですけど、配信のイベントで一緒になったことがあって。そのステージを観ていたんです。

ことの：わー！ ありがとうございます！

－神激についてある程度のイメージがあるうえでのオファーだったんですね。その配信ライヴはどんな印象でしたか？

有田：その華奢な身体でデス・ヴォイスが出るのかと（笑）。某アニメばりの熱いメッセージを感じるグループだなぁと思いました。熱血って感じ。

エヴァ：たしかに"少年ジャンプ"みたいとか言われますね。

－コヤマさんと純市さんはいかがでした？

コヤマ：アイドルさんの曲はそこまで詳しいわけじゃないんですけど、メタルコアとかプログレ・メタルみたいなジャンルに愛のある方が作っているのが、ちゃんと曲から感じられました。ジャンルの様式美みたいなものもちゃんと押さえられていて、聴いていて本当に気持ちいいなと。あと、1曲の展開に"何曲分が詰まってるんだ！？"って（笑）。聴いていて飽きさせない、すごくカッコいいなと思いました。

純市：僕もアイドルは勉強不足なんですけど、めちゃくちゃいかついなという印象がありました（笑）。聴かせどころもたくさんあって、すごく楽しめるグループだなと思いましたね。

エヴァ：ありがとうございます。いかつすぎてアイドル・シーンではめちゃくちゃ浮いてるんです（笑）。

有田：俺らもよく"話し掛けにくい"と言われます（笑）。怖いと思われてるみたいで。

エヴァ：始まる前にいもちゃん（いもこ）とも話していたんですけど、めっちゃ人間嫌いそうですよね（笑）。いもちゃんもわりと人間嫌いだから、"曲が刺さる"と言ってました。

いもこ：嫌いというわけではないですよ（笑）！ ただ、歌詞を読んでいたら、あんまり人間のことが好きじゃないのかなぁって。

有田：（笑）一周回って好きですけどね。一周回って。

いもこ：人との関わり合いについての深い歌詞を書いていらっしゃるので、考えすぎてるタイプなのかなって（笑）。でも、自分を応援してくれる人たちのことを大切にしている歌詞もあるので、意外と好きなのかも？ って、今日は探り探りで来ました（笑）。

エヴァ：私はCIVILIANさんの世界観がめっちゃ好きですね。本当になかなか他にないと思うんですよ。歌詞のきれいさとか音楽性も含めてなんですけど、CIVILIANさんの世界観が確立されていて。全曲で自分たちの世界観も持ちながらも、ちょっとラップっぽい曲にしてみようとか、いろんな工夫をされてらっしゃるのがすごくカッコいいなと思いました。

－ことのさんは、コヤマさんがボカロP"ナノウ"として出した曲も聴いていたそうですね。

ことの：めっちゃ聴いてました。たぶん全員通ってますよ。「ハロ/ハワユ」とか「カナシキヒステリックガール」とかずっと聴いてました。

コヤマ：ありがとうございます。そのタイトル、懐かしいですね（笑）。

ことの：今日も改めて聴いて来たら、めっちゃいい曲で歩きながら泣きそうになって。あと、私は"魔王学院（TVアニメ「魔王学院の不適合者 ～史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う～」）"を観ていたんです。アニメのオープニングって1～2回観たら飛ばしちゃうんですけど、"魔王学院"OPテーマの「正解不正解」（2020年リリースのシングル表題曲）は、最初のイントロの音が印象的すぎて、心に残るサウンドと歌詞があるなと毎回感じてました。

－TiNAさんはCIVILIANの音楽はどう感じました？

TiNA：耳にすごく馴染む声というか、いい声をしていらっしゃるなと思って。喋ってる声もすごくいいですよね。歌詞も、日本語の使い方というか、日本人にしか書けない独特な言い回しだったり漢字だったりが使われていて、細かい部分もこだわっているのかなと。素敵な歌詞でした。

－では、ここから神激メンバーの質問に入っていきます。

エヴァ：CIVILIANさんは、コヤマさんの作った曲をやりたくて集まったバンドだと聞きました。うちのグループは、アイドルがやりたくて集まった子はあんまりいなくて、バンドがやりたくて事務所に入ったけど神激に入ったとか、アイドルに一切興味なかったけど、神激の曲を聴いてアイドルをやってみようと思ったとか、そういうメンバーが多くて。だから、曲に集う気持ちがすごくわかるんですよ。なので、コヤマさんの楽曲のどこが自分にとって魅力的だというのがあれば、教えていただきたいです。

有田：だいたい最初にデモが送られてくるんですよ。それを聴くときは基本的にユーザー目線ですね。"あっ、新譜出た！"みたいな（笑）。こういうことを言うと気恥ずかしいんだけど、彼を天才だと思ってバンドを組んでいるから、どこが好きかと言われると"全部好き"だからやってる感じです。あとは、止まらずに新しいものを作ってきてくれること。そこに対してこっちもちゃんとついていかないといけないので、自分の成長に繋がる曲を作ってきてくれるところかなと思いますね。

ことの：めっちゃわかります。私たちも曲が出るたびに進化してる部分がめちゃくちゃあって。デモが送られてきたときも"これは歌えるのか！？"みたいな（笑）。そんな感じでメンバーもスキルアップをしていって、形になった曲を出す感じなので、お話を聞いていてめっちゃわかると思いました。

有田：たまに絶望したりするんですけどね（笑）。

ことの：それ、あります（笑）！

エヴァ：ラップ担当とスクリーム担当の子には、毎回新しいラップが入ったり、やったことがないのに新しくピッグスクイールとかが入っていたりして、"やらなきゃやらなきゃ！"となっていますね。

有田：立ち向かってるな～。