神使轟く、激情の如く。：実久里ことの　生牡蠣いもこ　三笠エヴァ　TiNA
CIVILIAN：コヤマヒデカズ（Vo/Gt） 純市（Ba） 有田 清幸（Dr）
インタビュアー：宮﨑 大樹　Photo by 上坂和也

－日常とかバンド活動とかで、有田さんや純市さんからの何かで歌詞が生まれることはありますか？

有田：あるの（笑）！？

コヤマ：いやいや！ それはもちろんありますよ！ バンド活動をしていればそれは当然。ないほうがおかしい。

純市："ムカつく！"とか（笑）？

有田："うるせぇ！"とか（笑）？

コヤマ：（笑）ずっと近くにいる人間なので、むしろ1曲もありませんってほうがおかしくない？

－ここまで話してみて、逆にCIVILIANのみなさんから神激に聞いてみたいことはありますか？

有田：そうですね。ライヴを観て、アイコンとしてきっちり分かれているなと思って。プライベートの自分とどれぐらい一致していますか？

ことの：私はわりと自然体ですね。メンバーもそんなに乖離してる人はいないかも。

エヴァ：昔はめちゃくちゃ違ってました。アイドルのことをあんまり知らなかったので、アイドルってかわいくないといけないとか、長い髪の毛でツインテールをしなくちゃいけないとか思ってて（笑）。自分はスカートとか履くのも苦手で、でも頑張らなきゃいけないなと思って、自分とはまったく違う人格を作り出してやるようにしていたんです。だけど、それって結局偽物だし、だからそういうのも絶対バレるし、嘘をついてるやつが神激の曲を歌っても全然響かないだろうなと思って。

有田：うん、説得力がないよね。

エヴァ：自分はわりと受け入れがたいキャラではあると思うんです。けど、自分でもあんまり認められなかったことを、メンバーが"三笠はそのままでいいんじゃない"と言ってくれて。それから"自分らしく生きよう"、"普通のアイドルとか知らんし！"みたいなことを言うようにしていったんですね。なので自分を100パーセント出すキャラに変えました。"今までは家でも学校でも言えなかったけど、神激の現場だったら自分を出せます、なんでかというと自分を認めてくれる音楽をやってるからです"と言ってくれる人が、すごく増えました。だから、キャラを作らないようにして良かったと感じますね。

コヤマ：また歌詞の話になっちゃうんですけど、歌詞を書いてるときにバッドな方向に行っちゃうときってあるじゃないですか？"もう誰にもわかってもらえないんじゃないか"みたいな。そういうときはどうやって乗り切ってますか？

いもこ：ファンのTwitterを見ます！

コヤマ：自分を肯定してくれる人の話を取り入れる、みたいな？

いもこ：そうですね。ひとりで考えすぎると本当にネガティヴで、神激の歌詞じゃなくなっちゃうんですよ。ソロで活動しろと言われたら無限にネガティヴ、最後にちょいポジティヴみたいな感じになると思います。でも、神激は全体を通した歌詞だから"応援してくれる人がいるんだぞ、お前には"という肯定感を持ってやっていかないと、そこに辿り着けないときがあるんですよね。だからTwitterを見たり、手紙を読んだりします。

コヤマ：そうですよね。勝手に同じものとして話してますけど、どんどん書いてるうちに自分の中に潜っていきすぎると、"誰にもわかってもらえねぇだろうな、これ"みたいな気持ちになっちゃうんですよ。そのまま作っちゃうときもあるんですけど、やっぱり誰にもわからないだろうなというものに結局なっちゃって。そういうときにどうしているかを、歌詞を書いている人とかに聞くんですけど、だいたいみんな一緒なところがありますね。自分を肯定してくれる人と話すとか。だから歌詞を書いてる人とか、音楽を作ってる人とかって、褒められないとやってられないと思うんですよ。自分もそうだし、そういう人たちの支えって大事だなと感じます。

－純市さんからの質問はありますか？

純市：聞きたいことがあったんですけど、話してるうちに解決しました（笑）。"これアイドルじゃねーだろ"とずっと思っていたので、普段もバンド系の曲を聴くことが多いのかなぁとかいろいろ思ってたんですけど、バンドをやりたい人たちが集まってグループになったと聞いて、"クリエイターなんだな"と感じました。"枠からはみ出してやろう"とか、カッコいいクリエイターだなって。

ことの：ありがとうございます。自分たち自身でも"アイドル"という言葉で表現しきれなくなってしまって、今は新しく"バンドユニット"と名乗っていますね。私たちの体制はバンドでもないし、アイドルの枠には収まらないし、収まりたくないしということで、新しく言葉を作りました。

純市：たしかに演奏も主役な感じに聴こえますね。自分がベーシストなので自然と耳が行っちゃうんですけど、ベースがすごくいい仕事してると思うんですよ。Aメロ、Bメロとかをローで支えてるんだけど、サビでベースが歌のバックで展開して、すごく広がりを持たせているところもあって。

ことの：ライヴでもマニピュレーターさんが毎回ついてくれて、32回線に分けてベースの中音とか、ドラムのキックとかの音を送ってるんです。なのでライヴハウスに合わせて"ここはこれがいい"とか、サビの盛り上がりに向けてこの音を上げていこうとかができるんですよ。

純市：その場に応じてね。いっそ生演奏とかでやっても良さそうですよね。

エヴァ：a crowd of rebellionさんとツーマンをしたときに、音作りに関してすごく褒めてくださって。今の体制以上に神激の音を200パーセント出せることはないんじゃないかなってくらいなので、実はあんまりバック・バンドを考えてないんですよ。

純市：なるほど。マニピュレーターも大事なメンバーのひとりなんですね。

－今日はありがとうございました。客層は違うかもしれないですけど、歌詞の部分なども含めて、対バンが実現したら意外と面白そうな感じですね。

ことの：やりたいです！

コヤマ：こちらこそお願いします。

有田："曲をコピーして"と言われたらコピーします（笑）。

純市：ヤバいよ、ドラム（笑）。