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INTERVIEW

神使轟く、激情の如く。× 四星球

2022.08.12UPDATE

2022年08月号掲載

神使轟く、激情の如く。× 四星球

神使轟く、激情の如く。:実久里ことの 生牡蠣いもこ 涙染あまね 三笠エヴァ 二日よいこ TiNA
四星球:北島 康雄(シンガー) U太(Ba) まさやん(Gt) モリス(Dr)
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by カタセ タエ


自分らを応援してくれてる人らが、四星球のことを全然知らなかったお客さんが巻き込まれていくことを喜んでくれる。それがフェスなのかなと思います(北島)


-励みになりますね(笑)。

ことの:また歌詞についてのお話なんですけど、「薬草」(『ガッツ・エンターテイメント』収録)という曲はすごく歌詞がまっすぐですよね。遠回しな言い方ではなくて、"生きてほしい"という歌だと思うんですけど。それも今話していたライヴで話した言葉だからこそ、刺さるものになるというのにも繋がるんですか。

北島:それももちろんそうですね。「薬草」とかはもろにそういうところがあると思いますし。作っていた2019年当時に一番思っていたのは、フェス・ブーム、バンド・ブームで、いろんなバンドと対バンしていくなかで、みんな(核心の)側をぐるぐる回っている曲が多いなって思っていたんですよね。もう言ってよ! みたいな感じで。

いもこ:匂わせ、匂わせみたいな。

エヴァ:"うまいこと言えたやつ偉い選手権"みたいな感じが、開催されている感じですかね。

北島:そう。だったらもうストレートなやつをっていう感じでした。コンセプトとしてあったのが、そのときバンドが17年か18年目やったんですけど、17年~18年やってようやくこういうストレートなことが歌えるようになった、みたいなことで作ったんですよね。17~18歳の子が作れるような曲調に、17年~18年バンドやらんとこういうストレートなことは歌えない、というコンセプトで作っていたんです。それくらいシーンに対して悶々としていたんです。こういうやり方は、僕らの出身の青春パンクのあり方にも近いので、カウンターゆえのストレートっていうところでしたね。でもコロナ禍以降は、もっとわかりやすいものをっていう歌が増えたかなという感覚です。

-そうですね。

TiNA:四星球のライヴ映像をたくさん観させてもらっていて、それはコロナ禍になる前のフロアを巻き込んだものだったんですが。今の情勢の中では、どういう感じでフロアを巻き込んだパフォーマンスをやられているんですか。

北島:2019年までは結構お客さんのところに飛び込んで行くようなライヴだったんですけど、今は観てもらってなんぼのものを2~3年続けてきた感じですね。わかりやすいストーリーがあってというものをしてきたんですけど、ライヴハウスでもみくちゃになっていた感じをどう出すかというのは、もうステージ上をフロアみたいにするしかないなというか。ステージをごっちゃごちゃにするみたいなところで、補ってると言うと変ですけど、ライヴ感を出しているかなと思いますね。

エヴァ:コロナ禍でライヴのあり方がだいぶ変わってきましたもんね。

北島:2019年に作っていた曲が、2020年とかにリリースされたりするじゃないですか。2019年に作っていた曲は声を出す前提で作っていたので、そこは影響がありましたよね。

よいこ:それ以降の曲は今の状況に合わせた曲になってもいるんですか。

北島:どちらかというと、声が出せるようになったときのために作っている感覚が強いかもしれないですね。

よいこ:ライヴ中の、フロアのお客さんの言葉とかに影響されて生まれた曲はあるんですか。

北島:言葉というよりも、喜んでる顔とかが多いですかね。それこそ、"MONSTER baSH"ではトリをやらせてもらったことがあるんですけど、"MONSTER baSH"の曲を勝手に作ろうというので、「MOONSTAR daSH」(2015年リリースの6thシングル表題曲)を作ったんです。その曲には完全にお客さんのことが入ってますね。最後は、化粧とか全部落ちてすっぴんになってみたいな描写が入っていたりするので。逆に言うと、ライヴしてないと曲が作れないみたいな感じですかね。

エヴァ:「MOONSTAR daSH」は、コロナ禍になってさらに好きになりました。MVでも"モンバス(MONSTER baSH)"のシーンが使われてるじゃないですか。自分ももともとフェスが好きでぐちゃぐちゃになるのも好きだし、神激もサークルを作ったりツーステしたり、ライヴハウスによりますけどクラウドサーフしたりする曲をやっていたので、コロナ禍になって、自分たちのライヴも自分が行くライヴもそういうのが一切ダメになったときに、すごく寂しくて。こんなのライヴじゃねぇよって思っちゃう自分もいたところがあったんです。そういうときに「MOONSTAR daSH」のMVを観たら、それだけで泣けてきて。ずっと行ってたくらい好きだったので、ここでレジャーシート敷いて寝てたなとか(笑)。足をブユに咬まれて痒かったなとか。

北島:(笑)

エヴァ:早くこの状態に戻るために今できることしないとなっていう気持ちになって。コロナ禍でも頑張ろうって気持ちになりました。

よいこ:うん。さっきの話じゃないですけど、いつか声を出せるようになるまで頑張ろうって、そう思いますよね。

北島:そう思ってもらえたら幸せですよね。

エヴァ:フェス繋がりでぜひお聞きしたいなと思うんですが、私たち今年初めて"SUMMER SONIC"に出るんです。フェスのステージに初めて立ったときにどういう気持ちになったとか、こういうところに気をつけたほうがいいとかありますか。

北島:出演者に知り合いがいるかどうかは大きいと思うな。

エヴァ:同じステージに(共演したことがある)バックドロップシンデレラがいます。

北島:じゃあ大丈夫! 僕らは大型フェスと言われるものが"MONSTER baSH"が初めてだったんですけど、そのときは(同郷で大学も一緒の)チャットモンチーがいたんですよね。僕らは初めての出演のとき楽屋がなかったので、チャットモンチーの楽屋におらせてもらうみたいな感じやったから。リラックスして、ライヴハウスの感じでやれるのは知り合いがいるのがデカいですよね。あとは、曲順とかはどうしてるんですか。

ことの:セトリはチームで決めて、そこからその日のライヴのストーリー作りをしていきますね。ただ神激っていわゆるB面曲みたいな曲がないんですよ。MVもほぼ全曲ありますし、曲に込めたメッセージもひとつひとつあって。例えば"神奏曲シリーズ"っていうのが5曲あるんですが、シリーズ全体では"自分に負けんじゃねぇぞ"、"神激が勇気を与えていく、手を引いていく"という根本になる信念がありつつ、「神奏曲:テンペスト」(2019年リリースの12thシングル)なら"本当の敵は自分自身"、「神奏曲:ガイア」(2021年リリースの17thシングル)​なら"夢見たいなら誤魔化すな、自分を信じていけ"というようなそれぞれのメッセージもこもってます。なので、フェスという限られた時間内でこの曲もやりたいし、あのメッセージも伝えたいしっていう――

あまね:セトリ迷う問題があります。

TiNA:神激は1番と2番でまったく違うメロや展開になっているので、2番を削って曲数増やそうとかができなくて諦めます。

あまね:音源では基本5分以内なのですが、ライヴでは、構成を変えたり、その日だけのセクションを加えたりして音源より長くなることもあります。例えば「神奏曲:ガイア」という曲では、音源にはないのですがライヴでは途中で音が完全にストップした無音の状態で私のスクリームを聴かせる場所があったり。他にも「不器用HERO」(2019年10月リリースの10thシングル)の曲中に伝えたいことがあれば、曲中にエモいアルペジオを入れて喋ることもあったり。それをリアルタイムでバック・バンドのように演奏してくれるマニピュレーターがいるんですけど、バンドとオケの融合スタイルが、神激の強みだと思ってます。

北島:そこまで曲数ってやらなくてもいいと思うんですよね。一曲一曲、やる意味さえあればいいのかなって。先輩のバンドも言うてましたけど、人が30分のライヴで覚えられる曲なんてそんなにないし、その中で1曲でも心に残ったらええんじゃないかと。自分も、どうしてもセットリストが似てしまうとか、やれる曲が似通ってしまうのを気にしていたんですけど、結局は、そういうことじゃないなっていう。"初めて観る人が1曲だけでも覚えてくれればいいわけだから"って先輩に言ってもらえて、楽になりましたね。

モリス:あとフェスで気をつけてほしいことは、出番までに調子乗って飲みすぎないことですね。

まさやん:とにかくおいしいものがいっぱいあるからね。

モリス:フェスはケータリングのエリアが気合入ってるんですよね。さらにフェスの開放感も加わって、めちゃくちゃ飲みすぎちゃうんですけど。そこだけは気をつけてもらって。

エヴァ:飲みすぎて失敗したこともあるんですか。

モリス:そこまで失敗というのはないんですけど、せっかく最後までいたのに、記憶がそんなにないときもあります(笑)。出番によってですけどね。朝に出番があると、そのあと飲みすぎちゃうので。

ことの:やっぱりいろんなプレッシャーもありそうですね。

まさやん:僕ら初めて"モンバス"出たときは本番前に吐いちゃいましたしね。だって2万人とかいるんですよ。そんな光景、見たことがないから。自分たちのステージの前に人がブワーッている光景があって──他のバンドのライヴ観てたら、一斉に手が上がったりしてて。"すげぇ"というよりも"気持ち悪"ってくらいで。

北島:うん、人に飲まれそうになる。

まさやん:今からここに立つんかと思うとね。

北島:未だに吐きますもん。慣れないですよね。

ことの:じゃあ、ビニール袋を持参で行きます(笑)。

モリス:飲みすぎても使えるのでね(笑)。

エヴァ:フェスでのお客さんの熱量って、最初からすごいじゃないですか。それに飲まれないように自分を出し切るのが難しそうです。

いもこ:初のフェスでのライヴのことって覚えてますか。

まさやん:むちゃくちゃですよね。

北島:でも自分らを応援してくれてる人らが、四星球のことを全然知らなかったお客さんが巻き込まれていくことを喜んでくれるんですよね。それがフェスなのかなとは最近思いますね。思い返せば、初めて出たときからずっとそうだったんじゃないかなって。セットリストが似てしまうとか気にしてましたけど、それで知らないお客さんが喜んでくれて、自分たちをずっと応援してくれている人がその光景を見て喜んでくれる。それで成り立っているのがフェスのライヴなんじゃないかって、今年気づけたんですよね。今年、"京都大作戦2022"に2週にわたって出演したんですけど、初めてそこで気づいたんですよ。だからベタなことをするのが一番いいんじゃないかなって感じですね。

まさやん:たしかにね。

-今回は座談会という形ですが、ぜひ対バンも実現するといいですね。

エヴァ:そうですね。

よいこ:主催ライヴをするときは、次にこのバンド呼ぼう、このアーティストを呼ぼうというのはみなさんで決めているんですか。

まさやん:自分たち主催でツアーをするとなったら、U太が"こんなバンドどうかな?"というのを最初に投げてくれる感じかな。

U太:自分で事務所やマネージャーをやっているのもありますし、ただメンバーの熱量が揃わんことにはええもんができないから、一応提案をして、このライヴハウスやったらこの対バンが合うかなとか、そういう話になっていきますね。

まさやん:あとは以前呼んでもらったから、今度は自分たちが呼ぼうとか。

U太:持ちつ持たれつで。お互いに認識し合ったうえでライヴをすることはこれまで大事にしてきたことでもあるので。もちろん新しいところも呼んでいきたい気持ちもあるんですけど。これまではそういう関係性を大事にしてきたかなって思いますね。

北島:それこそ、フェスの楽屋で知り合ったりね。そこで喋って、今度やりましょうって実現するとか。

エヴァ:じゃあ神激も引き続き、お誘いしていきます(笑)!

U太:今回座談会をさせてもらったことで、ファンの方にも、神激と繋がっているという認識が生まれると思うので、そこからの対バンはすごくいいのかなと思います。

エヴァ:実は、昨日(※取材は7月中旬)私たちライヴだったんですけど、途中で四星球のタオルとラババンをした人が入ってきたんですよ。

ことの:四星球のライヴ帰りに来ましたみたいな。

エヴァ:四星球のライヴから神激に来るってめっちゃセンスいいなって(笑)。でも神激のフロアはバンドTシャツを着た人がめちゃくちゃ多くてバンド育ちのキッズが多いので、きっと親和性が高いんじゃないかなって思ってます。なのできっと対バンしたら絶対全員が"妖怪泣き笑い"になれるフロアになると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

神使轟く、激情の如く。
RELEASE INFORMATION

NEW DIGITAL SINGLE
「ワールドブレイカー」

NOW ON SALE!!

EVENT INFORMATION

"GOD FEST. 2022"
9月4日(日)豊洲PIT
OPEN 14:30 / START 15:00(予定)
出演者:神使轟く、激情の如く。 / TOTALFAT / 忘れらんねえよ / Dizzy Sunfist / 眩暈SIREN / SHIN / Gacharic Spin / TRiDENT
前売 Sエリア ¥9,000 / Aエリア ¥4,000(D代別)
チケット一般発売中
詳細はこちら


"神使轟く、激情の如く。5周年単独公演「轟音」"
9月11日(日)豊洲PIT
OPEN 16:30 / START 18:30(予定)
SSチケット ¥30,000 / Sチケット ¥10,000 / Aチケット ¥2,000(D代別)
チケット一般発売中
詳細はこちら

四星球
EVENT INFORMATION

"四星球結成20周年企画 第6弾『四星球企画 東名阪ワンマン』名古屋DIAMONDHALL 30周年 & 四星球20周年企画「四星球100変化」"
8月26日(金)名古屋 DIAMOND HALL
OPEN 18:00 / START 19:00
前売 ¥4,000(D代別)
チケット一般発売中
詳細はこちら

"四星球20周年企画&アスティとくしま開館 30 周年記念プレイベント四星球「徳島ジッターバグ」"
10月29日(土)、30日(日)アスティとくしま
OPEN 11:00 / START 12:00 / CLOSE 20:15(予定)
出演者:四星球(両日) / ORANGE RANGE / ガガガSP / 氣志團 / Creepy Nuts / クリープハイプ / 高橋 優 / Dragon Ash / 橋本絵莉子 / Hump Back / 04 Limited Sazabeys / BRAHMAN / ROTTENGRAFFTY / くもゆき / 古墳シスターズ / 花団 / ひとりトモフスキー
全席指定(1日券) 前売 ¥10,000 / お土産付 ¥12,000
チケットオフィシャル先行:~8月14日(日)23:59
詳細はこちら