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LIVE REPORT

Livemasters & CREATIVEMAN presents 【VOL.0】

2012.08.08 @ZEPP TOKYO

Writer KAORU

Fear, and Loathing in Las Vegas

ロックとエレクトロニック・サウンドを融合させているバンドは近年益々増えており、特にスクリーモやメタルコアを機軸としたエレクトロコア勢は、今最も熱いムーブメントを湧き起こしている。その最たる象徴となっているバンドが、このFear, and Loathing in Las Vegasである。非凡な天才的センスで、"新世代のヘヴィ・ダンス・ミュージック"を見事に体現しているバンドである。 そのラスベガスが今回のイベント"Livemasters & CREATIVEMAN presents【VOL.0】"のトップバッターとしてダンサブルなSEにのって登場し、「Stray in Chaos」でスタート。Soは思いっきり腰を振りまくり、Sxunはステージをところ狭しと走り回り、Taikiはギターを振り回し、獰猛なブレイクダウンでのっけからアグレッシブに攻めまくる。キラキラとした印象で、大袈裟なアレンジも賢く使っている「Shake Your Body」が終わった後、SxunのMCによって、大先輩であり今日のライヴの共演者のAA=とBOOM BOOM SATELLITESへの敬意が表される。そして新作『All That Have Now』から披露された「Crossover」では、極彩色の照明とサウンドが一体化し、巨大なディスコ空間を作り上げる。そしてスーパー・アンセム「Chase The Light!」は、ブレのない安定したプレイと、SoとMinamiのヴォーカルの絶妙な絡み合いでフロアを更にヒートアップさせ、ダイヴに次ぐダイヴの嵐を巻き起こした。Sxunがアルバムのリリースについて、"答えを見つけた。このバンドの集大成を提示したい"という想いを語った後、新曲「Scream Hard as You Can 」がプレイされ、「Twilight」「Just Awake」とキラー・チューンが続き、「Love at First Sight」まで一気に駆け抜けた。ライヴには定評がある彼らだが、今回もブっ飛んだ勢いで盛り上げ、若手ながらも素晴らしい演奏力を見せ付け、巧みな流れのライヴ構成でZEPP TOKYOの端から端までを大いに沸かしまくってくれた。

AA=

デジタル音とラウドロックを融合させた先駆者であり、90年代から日本のラウドロック・シーンを先導しながら、ワールドワイドに活躍してきたあまりに偉大なバンド、THE MAD CAPSULE MARKETSのTAKESHI UEDAのソロ・プロジェクトであるAA=。ベートーヴェンの第九のSEが流れ、デジタル音のハイハットに合わせてフロアが"オイ!オイ!"と叫び、拳を振り上げる「WORKING CLASS」からスタート。暴れる準備は出来てました!とばかりに、のっけからダイバー続出。「DISTORTION」では赤の照明が雰囲気に緊迫感をもたらし、TAKAYOSHIの歌うメロディの良さが際立って、タテノリの掛け合いが起こっている。そして震災後に制作され、これまでより更に深く直接的なメッセージを提示し、聴く者の行動を促すアルバム『#3』の中でも、タイトルからして意味深な「sTEP COde」がプレイされた後、TAKESHIがベースを置いて、フロアに向かって深々と頭を下げる。"今日出演しているバンドは、全てテクノロジーと肉体が合わさっているサウンド。エネルギーをぶつけていってください"という旨のMCの後、"パンクスが世の中を語るというヘンテコな世の中"という皮肉を交え、"永田町、霞ヶ関"への批判姿勢を表明した。AA=はそもそもライヴでのMCが多いバンドではないのだが、なぜこのようなMCをするに至ったのかなど、当サイトのAA=の最新インタビューで語られているのでぜひチェックしていただきたい。 今日のライヴのハイライトとなったのは、映画「ヘルタースケルター」のエンディングテーマ曲でもある最新シングル「The Klock」だ。AA=の中では珍しい4つ打ちの曲で、警報を彷彿とさせるブザー音の部分でメンバーの動きが静止する。重厚感のあるサウンドと、世界が開けてくるような美しいサビのメロディのコントラストが印象的な曲だ。「3.2.1!」という掛け声で、またもやダイヴが起こり、「GREED」ではトランシーで激しいリズムが爆弾のように投下され、フロアはこれ以上ないほどの狂乱状態に。ラストの「FREEDOM」では"To The Next Level"という歌詞が会場に力強く響き渡っていた。

BOOM BOOM SATELLITES

本日のライヴのラストを飾るのは、00年代の"テクノロジーとロックの融合"を最先端の形で取り入れた象徴と言っても過言ではないBOOM BOOM SATELLITESである。元々実験性の高い、ジャンルに当てはめることの出来ないサウンドを構築していた彼らだが、06年にリリースした『ON』辺りからはオルタナティブ・ロックへのアプローチが強くなり、今日のライヴもロック色の強いセットリストとなっていた。メンバーの立ち位置も面白く、普通は後方にあるドラムが、下手にドン!と設置されている。ジャーン!ジャーン!と派手な展開で幕を開ける「DRESS LIKE AN ANGEL」から始まり、川島と中野の奏でる強烈なギターとベース、同期音とドラムの生音の強度、そして各々の出している音の絶妙なバランスの良さに驚かされる。続く「BACK ON MY FEET」では圧巻の世界観を表現し、会場を緊迫感で満たし、踊るというより見惚れている人も多かっただろう。しかしその後の「MORNING AFTER」では、思いっきりダンサブルなサウンドでそれまで我慢していた人たちが一気に踊り狂い、手拍子も起きている。本当に素晴らしい演奏力だ。何もかもが計算され尽くされている......。そして、最新シングル「BROKEN MIRROR」では、モダンヘヴィネス的なリフのテンポがどんどん速くなっていき、静けさと激しさの両極性を持ち、一気に開けてくるサビの展開は圧倒的な高揚感を放っている。同期音のハットの音もよく聴こえてきて爽快だ。「MOMENT I COUNT」は、トランシーな原曲をロック色の強いアレンジに変えており、迫力が増してとてもライヴ映えするものとなっていた。そしてスーパー・キラー・チューンの「KICK IT OUT」で更なる熱狂が渦が巻く。フロアのテンションが天井を突き抜けるかと思うほどの盛り上がりを見せ、大団円をもって本編が終了した。今回のイベントは全アクトがメインのため、アンコールはないかと思われたが、あまりに素晴らしいライヴだったこともあってか、フロアからはすぐにアンコールの声が上がり、アンコールに「RISE AND FALL」が披露された。

テクノロジーとロックを融合させたバンドは数多くあれど、突出した3バンドが集結したこのイベントは、ジャンルが細分化している昨今においても極めて意味の深いものになった。世代もジャンルも超えて、"流行の音楽"ではなく、"普遍的な良い音楽"のみに焦点を当てたことが勝因だろう。非常に満足度の高いイベントであった。

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