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INTERVIEW

Fear, and Loathing in Las Vegas

2015.09.28UPDATE

2015年09月号掲載

Fear, and Loathing in Las Vegas

Member:Sxun(Gt/Vo)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-現在全国のフェス出演真っ最中ですが、相当数のフェスに出演していますよね。

そうですね。かなりたくさん出演させてもらっています。

-アルバム制作をしながらの出演だったと思うのですが、大変だったんじゃないですか?

制作に寄った期間もあったんですけど、1番最後の制作時期はフェスに出演しながらの作業でした。ライヴもおろそかにできないので、両方しっかりやらなきゃいけないという緊張感をもってやっていました。

-たくさんのフェスへ出演していく中で特に強く記憶に残っていることがありましたら教えてください。

"LUNATIC FEST."は出演バンドも豪華でしたし記憶に残りましたね。自分たちと世代やシーン的にはがっつり被ってなかった方たちにライヴを観てもらえたということも新鮮でしたし、自分たちとしてもすごく勉強になりました。ロッキン(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015)もバンドよりのライヴ・イベントだと思ってたんですけど、意外とポピュラーな音楽を聴いている人もたくさん楽しみに来てたので、そういう人たちを"またライヴハウスにこのバンドを観に行きたい!"ってところまでグッと引き込めるかという勝負だったりとか、ライヴをやって直接そういった方の反応を観れたことは勉強になったし、今後のライヴに対する意識みたいなものも変わってきましたね。

-確かに"LUNATIC FEST."に出演した同世代のバンドはいなかったですね。少し上にはcoldrainなどいましたが。

そうですね。だいぶ先輩たちで音楽番組で目にするようなアーティストばかりで。やっぱり、長年続けてるだけの貫禄もありますし、ライヴもすごくクオリティが高い。特に歌唱力が凄かったです。会場のお客さんの心を惹きつけてましたね。ライヴに出てよかったです。

-フェスに出演しつつも並行して制作作業も行って。

そうですね。押しに押してましたね。

-編集部に音源が到着するタイミングもかなり差し迫っていたので、かなりギリギリまで制作が押していたんだろうなとは思っていました。とはいえ、2ndフル・アルバム『All That We Have Now』リリースから3rdフル『PHASE 2』まで2年かかったのと比較すると、今作『Feeling of Unity』は前作から約1年でのリリースとなりました。そういった意味では順調と言えそうですね。

『PHASE 2』の時点で、2年連続でフル・アルバムをリリースすることは予定として見えていました。まず『PHASE 2』をしっかり作った状態からもう1枚クオリティの高いアルバムを連続で制作することは自分たちの大きなテーマだったので。でも似通ったアルバムとも思われたくないし、急いで作ったとも思われたくない。だけどその短期間で満足のいくハイクオリティの作品を出すのって、本当に簡単なことではなくて......。準備して制作に入ったつもりでしたが、頭からボツになるフレーズが多かったりで予定がどんどん遅れていったりと、1曲仕上がるまで今までより時間がかかった印象がありました。そういった状況でさらにいろんな問題が並行して起きたので、今まで通りではまったくなかったですし、むしろ異例のこと続きだったので、ギリギリにはなりましたが本当に完成して良かったなって思います。

-異例のこと続きとは?

マネージャーのご家族が体調を崩されてこの期間中に亡くなるという出来事がありました。『PHASE 2』以降、俺とMinami(Vo/Key)とマネージャーの3人でゼロから曲を作っていって、それをバンドで合わすという役割分担ができてたんです。そんな中で、マネージャーと連絡が密にとれてない期間ができてしまったり、東京で合流してスタジオに入ったり神戸に来てもらってスタジオに入ったりという予定が崩れてしまったり。他にもちょうどTaiki(Gt)のレコーディング中にTaikiのお父さんが亡くなってしまって。ですのでTaikiのパートだけ空けておいて進められるところを進めていった時期もありました。そういうイレギュラーなことが続いて制作が足踏みしてしまった部分がありましたね。今までいくつも同時にそういったことが起きることもなかったですし、想像もしていなくて。そこは最も苦労した部分のひとつでしたね。

-ただ、外野からみていると『PHASE 2』以降の2枚のシングル(『Let Me Hear』、『Starburst』)がカップリングも含めて非常にクオリティが高かったので、楽曲制作に対して更に自信をつけたんじゃないかなと感じてました。その2枚で得た自信が今作のバックボーンとなってそこに肉付けしていき、それが今作に結びついたのかなと思ったんですが。

シングルを2枚立て続けに出すことも初めてでしたし、クオリティの高い『PHASE 2』の次に出すシングルっていう時点で自分たち的にも一段ハードルが上がった状態で作ったので、その基準をもとにさらにクオリティを上げてくと、自ずと完成度は上がっていくものなのかなとは思いますね。

-すでにリリース済みの「Let Me Hear」、「Starburst」、この2曲が軸にあるからこそ、他の収録曲では肩の力を抜いて遊び心を入れられたり、シングル向きではないけどクオリティが格段に高い......そういった楽曲を収録できているアルバムになっていると感じました。

ありがとうございます。より進化してる新しいラスベガスをみせたかったので、そういう意味では核となる2曲......バンド・サウンドの「Let Me Hear」と、日本語のメロや明るいダンス・チューンの「Starburst」が決まった状態でアルバムを作り始めることができたのは良かったと思いますね。