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INTERVIEW

Fear, and Loathing in Las Vegas

2017.06.13UPDATE

2017年06月号掲載

Fear, and Loathing in Las Vegas

Member:Sxun(Gt) So(Clean Vo/Prog)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

ポスト・ハードコア、エレクトロ、ラウドロック、エモなどクールでエッジーなサウンドを独自の感覚でミックスし、類を見ないハイブリッド・サウンドを創造する神戸の6人組、Fear, and Loathing in Las Vegas。筆者も2015年ベスト・アルバムに選出したラウドロック・シーンを代表する傑作『Feeling of Unity』から2年弱、ワーナーミュージック・ジャパン移籍後初となるシングルをついにドロップ。久しぶりの取材で精神的にも成長したSxunとSoのふたりに、前作リリースから武道館などのビッグ・トピック、そして最新作『SHINE』に至るまで詳しく訊いた。

-『Feeling of Unity』(4thフル・アルバム)を2015年にリリースしてからの2年弱を簡単に振り返っていただきたいのですが、まずは『Feeling of Unity』という作品は、あなたたちにとって今現在どういった意味を持つ作品でしょうか?

Sxun:個人個人が成長しないとバンドも成長しないし、いい音楽を作ることもできないんじゃないかと、たくさん話し合いながらツアーしてきました。まだまだできないことはたくさんあるけど、この約2年間はそういうことと戦ってきたというか、今も戦い続けている最中やなって。そのきっかけとなった作品やなって思います。

So:そうですね。"一体感"がテーマだったので"Feeling of Unity"というタイトルになったんですが、"一体感"を出すためには、それぞれが人間として成長しないとダメだなって話になって。この作品がそのきっかけになったと思いますね。

-今までは短いスパンでのリリースだったので、新作の取材でも常にその次の作品の制作の話が出ていましたし、作品を振り返る時間はそんなになかったと思うのですが、そういう点では、今回、リリースまで2年弱あったので、作品を噛みしめるというか、振り返る時間も取れたのかなと想像しますが。

Sxun:実は前作リリース後も制作自体は変わらずずっと続けていました。アルバム出してツアーをやることでその作品と向き合いつつも、次の作品に対して戦っていくなかで壁を感じていたり、ハードルの高さに悩んだりというのをより実感していたというか。そういう意味では、今までとは違う大変さがあったと思います。

-なるほど。リリース翌年1月には日本武道館で初の東京ワンマンでしたね。

Sxun:人生で一番緊張したライヴでしたね(笑)。リハ中もコントロールできないくらい緊張してて。映像を見返したら、マイクを持ってる手が震えてて。本番中もいつもどおりちゃんとやってたつもりだったんですけど、自然に身体に反応が出てしまっているというか。それくらいあの独特の雰囲気、あの空気感に浸っていましたね。

So:会場入り口から日本庭園みたいな雰囲気で(笑)。その日本庭園を抜けていくとステッカーもどこにも貼ってなくてその代わりに額縁に書道、みたいな(笑)。巨大な日本の国旗もあるし、いつもとホンマに違う雰囲気に緊張しましたね。普段ライヴ前に1時間集中する時間を作ってるんですけど、その感覚もいつもと全然違ってて。いつもやったら、緊張感を自分に持たせながら、さらにテンション上げてライヴに臨めるようにするんですけど、そのときはバカみたいに硬くなってるのを何とかほぐそうってことしかできなくて。人生で一番緊張したライヴでしたね。

-他のメンバーも同様でしたか?

Sxun:Tomonori(Dr)が唯一、そんなにガチガチではなくて、俺らを見て"硬いね!"って(笑)。他のメンバーは全然笑えてなかったですからね。

-お客さんとして武道館に行ったことは?

Sxun:なかったですね。映像作品で観たことがあるくらいで。

-それで余計に武道館での緊張に繋がったのかもしれないですね。初ワンマンだった神戸ワールド記念ホールの方が緊張したのかと思ってました。

Sxun:いやぁ、地元なんで親しみもあるので、わりと見慣れてるというか。嬉しいっていう気持ちの方が強かったですね。ワールド記念ホールは家からも近いですし。

So:"COMIN'KOBE"とかで昔から行ってるんでそんなに緊張しなかったですね。

-メンバー監修によるアパレル・ブランド"FALILV by FaLiLV"が始動しましたが、自分たちでブランドを始めようと思ったきっかけを教えてくれますか。

So:もともとはマネージャーに提案してもらって。"自分たちでも普段から着れる服"っていうことをテーマにデザインしてみたいなって話になりました。そういった経緯で始まったブランドですね。

-よく"バンドのメンバーが"始めるブランドってあるじゃないですか。ラスベガスの場合は、"バンドが"なんですね?

So:そうですね。

-全員でプロデュースするっていう。

So:それぞれのライヴ衣装から影響を受けたアイテムを出してるので、誰か個人がっていうよりはみんなでって感じですね。一応、担当はあって、最初の方はTaikiさん(Gt)とマネージャーふたりで主にやりとりしながらやってたんですけど、今期くらいからは俺もやってます。

-それぞれのデザインが"これは誰が着てそう"っていうのがわかりやすいですよね。

Sxun:俺やったら、自分がライヴでよく着るVネックのTシャツで自分に一番合うサイズを渡して、"この形がいいんじゃないか"って話したりとか。それぞれのメンバーが一番着やすいものに近づけているというか。それをみんなにもいいなと思って着てもらえたら嬉しいですね。

-アパレルを始めるようになってから、街行く人のファッションや、お客さんの身に着けてるものが気になるようになりましたか?

So:そうですね。何が流行ってるとか、今まであんまり気にしてなくて(笑)。ただただ好きな服を着てたんですけど、少し気にするようになりましたね。

Sxun:こういうのがカッコいいんやとか、そういうのを一緒に勉強していく感じというか。ホンマに無頓着やったんで、少しだけ気に掛けるようになりました。

-自分たちでブランドを手掛けるようになり、そういうものから音楽へのアウトプットってありますか?

Sxun:あんまり考えたことなかったですね(笑)。ライヴのとき、自分らが関わってる服を着れるっていうのは、今までとは違った感覚ではありますけどね。そういう特別感というか、ラスベガスのアパレルを着て、ライヴをやるっていうのは、今までの衣装を着てライヴをやってる感覚とは違いますね。