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INTERVIEW

Fear, and Loathing in Las Vegas

2017.10.16UPDATE

2017年10月号掲載

Fear, and Loathing in Las Vegas

Member:Sxun(Gt) So(Clean Vo/Prog)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

ポスト・ハードコア、エレクトロ、ラウドロック、エモなどクールでエッジーなサウンドを独自の感覚でミックスし、類を見ないハイブリッド・サウンドを創造する神戸の6人組、Fear, and Loathing in Las Vegas。6月にリリースされたミドルテンポのシンガロング・トラック「SHINE」、先行でMV公開のパラパラが斬新な「Return to Zero」含む、全11曲収録の待望の5thフル・アルバム『New Sunrise』がついにリリースされる。今回は制作活動真っ只中だったため、対面取材ではなくメール・インタビューではあったが、変わらず充実した内容となっているのでぜひ一読いただきたい。


前作よりもいいものを作る、というハードルに対してのプレッシャーは感じていました


『Feeling of Unity』から約2年ぶりのフル・アルバム・リリースとなりますが、完成した今の気持ちを教えてください。

Sxun:なんとか完成して良かったと言う気持ちです。今までの作品とは全然印象が違っていて、実感がまだあまりないですね......。

So:単純に嬉しいです。やっとできたという感覚です。

-前作『Feeling of Unity』はオリコン・チャートで自身最高位の2位という好成績でした。この好成績が制作する上でプレッシャーになることはありましたでしょうか?

Sxun:チャートはその一瞬だけの相対的なものですが、どれだけの人に聴いてもらえているかという点では気に掛けています。前作よりもいいものを作る、というハードルに対してのプレッシャーは感じていました。

So:制作と言っても僕が大まかに担当しているのは歌詞の部分のみですが、チャート・ランキングがプレッシャーになることはなかったです。もちろんですが、過去最高にいいアルバムにしたいという気持ちはありました。

-フル・アルバム『New Sunrise』完成おめでとうございます。完成した今の気持ちを教えてください。

Sxun:ありがとうございます。間に合って良かったという気持ちがまずあります。制作期間としては2年ほどの時間があったのですが、そもそも超えるべきハードルに対して何も結果を出せていないままアルバム制作に突入していたので、すべてが押せ押せのスケジュールで進行することになってしまい。ギリギリの状況でも対応してくださったチームのみなさんに感謝しています。

So:ありがとうございます。ホッとする気持ちと嬉しい気持ちが強いです。今回も今まで以上にできあがるまで大変だったので、早くみんなに聴いてほしいという気持ちです。

-"New Sunrise"というアルバム・タイトルに込められた意味を教えてください。

Sxun:まず制作に入る直前までバンドの環境が変わることに対して、それぞれの音楽に対する気持ちを再確認する話し合いがあったのですが、結局自分たちだけの話し合いではなんの進展もなく、バンドとして暗い時期が続いていました。その中でアルバム制作は、制作どころではなかったバンドに対して、マネージャーさんからアルバム全体のコンセプトと各楽曲のテーマをもらってスタートしました。バンドの暗い時期に出てきたキーワードや大事にしたい信念、それぞれの弱い部分をぶっ壊してスタートを切ろうというテーマがこのアルバムに込められています。手探りですが、原点回帰や再スタートではなく、新しい日の出を目指してスタートするイメージでこのタイトルに決まりました。

So:"新たな日の出"という意味のタイトルです。今までの自分たちが積み上げてきたものや、良くない勘違いを一度すべて捨ててまっさらにしよう、ゼロからの出発となるけどそこに希望がある、という意味を込めています。

-フューチャリスティックでカラフルなものがラスベガスのアルバム・ジャケットとして認知されていますが、今作は圧倒的にシンプルなものに仕上がってますが、この変化はどういった狙いがあったのでしょうか?

Sxun:アルバムのタイトルが決まったあとに、ジャケットをどうしましょうか? とマネージャーさんに確認しているときに"真っ黒のスリーブにして、マークとタイトルだけ入れる感じにして、中身のジャケットに日の出の風景を使おう"と提案していただいて、自分でも内心では外見めっちゃシンプル! って驚いていました。でも今までと変化があっていいなって思っていて、しかもスリーブからケースを出すと中のジャケットが出てくるっていうのもアルバムのコンセプト"暗闇から日の出へ"に通じるものがあると思います。

-作曲やレコーディングのプロセスはいつもどおりでしたか? それとも変化した点はありますか?

Sxun:より変化があったと思います。先ほどにもあったように、まずアルバムのテーマ、各楽曲のテーマをマネージャーさんからもらって、それぞれの曲の雰囲気や、どういう要素や特徴を入れるかの案出しをして、イメージを共有して、そこに対して必要なフレーズをひたすら作っていき、歌詞も曲のテーマに合わせて並行して作っていきました。それをマネージャーさんがバランスや構成を整えて仕上げていくというのが、1曲ができるまでの流れになります。以前からのインタビューで"役割分担がはっきりしてきた"という話題が出ていたと思うのですが、今回は自分たちの作曲スキルが追いつかず、それがより強くなった気がします。それから、レコーディングの前にはプリプロという曲の試し録りみたいなものがあるのですが、制作スケジュールがギリギリで、プリプロをできずにレコーディングに入った曲もあって。最初ドラムから録るのですが、前夜にできた曲を渡して当日Tomonori(Dr)がアドリブを交えてドラムを叩いたり、タイトな工程になる場面が多かったです。

So:基本的にはマネージャーさん、Minami(Vo/Key)とSxunさんとが話し合って曲を作っていくという点は変わらずだと思います。歌詞に関しては、マネージャーさんからもらったテーマなどについてやり取りしながら、俺が書いていく形でした。レコーディングに関しては、制作途中で長年使っていたスタジオが使えなくなって、合宿形式ではできなくなり、レコーディング環境は変わった部分があります。