INTERVIEW
Fear, and Loathing in Las Vegas
2025.08.12UPDATE
2025年08月号掲載
Member:So(Clean Vo)
Interviewer:吉羽 さおり
阪神・淡路大震災から30年という節目の年に、このたび開催される特別なフェス"POWER OF KOBE"。Fear, and Loathing in Las Vegas(以下:ラスベガス)が主催し、地元神戸の街の今と、そこに至る道のり、また今なお震災復興の途上にある各地への願いも込めた2日間は、強力なラインナップとなった。3月に主催する"MEGA VEGAS"を終えたばかりだが、そこから半年でまたこうしてライヴ猛者揃いのラインナップとなったのは、ラスベガスのバンド力、まっすぐにライヴをしてきた証だろう。全14バンド/アーティストについて、Soに話を訊いた。
-このインタビューでは、Soさんから2日間の出演者との関係性や、どんなバンドなのか等ご紹介いただきたいと思います。まずは9月6日のラインナップより、10-FEETから聞かせてください。
今回、10-FEETさんに出てもらえるのはすごく嬉しいですね。関係性としては、2016年に10-FEETのツアー("10-FEET TOUR 2016")に呼んでもらったんですけど、めっちゃ嬉しかったのを覚えてます。それまではツーマンをしたことがなかったので、"やっとツアー呼んでもらった"みたいな感じがして。ライヴも観させてもらって、もうさすがやなって感じだったし、打ち上げの2次会で楽器が演奏できるバーみたいなところにみんなで行って、コピバンじゃないですけど、携帯で楽譜を出しながら曲を演奏したりして、それがすっごい楽しかったのを覚えてますね。
-それで今回"POWER OF KOBE"開催にあたって、ぜひ出てもらいたいと。
そうですね。10-FEETは最近ちょこちょこ声を掛けさせてもらっているんですけど、今回はタイミングが合って出てもらえるということで。いつもそうですけど、今回のイベントの趣旨としてもすげぇライヴをしてくれると思うので、そういう意味も込めて呼ばせてもらいました。
-続いてUNISON SQUARE GARDENです。主催するイベントに出てもらうのは初めてですよね。
ユニゾン(UNISON SQUARE GARDEN)は、少し前にドラムの(鈴木)貴雄さんと飲む機会があったんです。曲も好きで、フェスで一緒になったときに、毎回ライヴがすげぇなぁと思って観てたら貴雄さんに会えて。それをきっかけに今回のオファーをさせてもらったんですけど、その後すぐに"福フェス(FUKUOKA MUSIC FES.)"で一緒になったんです。久々にフルでライヴを観たらめちゃめちゃカッコ良くて、その勢いで楽屋まで行って"めっちゃカッコ良かったです! ライヴ後で汗だくやのにすみません"って、そこで改めて熱を伝えて"ぜひ出てほしいです"とお願いしたら、"俺等はスケジュールが空いてたら全部出るバンドやから"ってカッコいい返答を貰って。すぐに(出演の)返事も貰えて、すごい嬉しかったですね。
-楽しみですね。楽屋では他のメンバーの方とも話したんですか。
斎藤(宏介/Vo/Gt)さんとは、大昔ですけどボイトレの先生が一緒やった時期があって、その新年会みたいな、年に一度のパーティーで挨拶させてもらったことがあったんです。14~5年前なんで覚えてないと思うし、その話はせんでええかとか思っていたら、"めっちゃ前だけど一緒に飲んだよね?"って。覚えてくださってたのはびっくりしましたね。
-そんな繋がりもあったんですね。そしてSPYAIRは、今年3月の"MEGA VEGAS 2025"にも出演していました。
昔からベースのMOMIKENさんと仲良くさせてもらってて、共通の好きなブランドのデザイナーの誕生日会もそうだし、ことあるごとに飲んだりしてて。今まで会った人の中でも、ほんまに見たことないくらい優しい人なんですよ。"好きやなぁ、MOMIKENさん"と思ってて。でもなかなか対バンする機会がなくて、知り合って長いんですけどやっと今年の"MEGA VEGAS"でお誘いして、ライヴで共演することができたんです。しかもそのときのライヴが気合MAXというかめっちゃカッコ良くて、メンバー全員虜になっちゃって。この前出てもらったばっかやけど、絶対に"POWER OF KOBE"にも呼ぼうってなりました。
-SPYAIRとしても気合が入ったステージだったんでしょうね。
数年越しの対バンに応えるぞという気持ちを、もしかしたら持ってくれてたんかもしれないですね。
-続いてはBLUE ENCOUNTです。
ブルエン(BLUE ENCOUNT)は、ツアーに呼んだり呼ばれたりして毎回楽しい時間を過ごしているバンドですね。田邊(駿一/Vo/Gt)さんとは、この前福岡でのラジオ("music × serendipity")でも一緒やったんですけど、あの人はほんと気遣いがすごくて、見習いたいことばかりで。対バン・ツアーじゃなくて、この"POWER OF KOBE"で一緒にやれるというのは嬉しいですね。ちょうど6月の"ミリオンロック(百万石音楽祭2025~ミリオンロックフェスティバル~)"のときくらいに誘わせてもらったんですけど、そのときのステージのMCでオーラル(THE ORAL CIGARETTES)の拓也(山中拓也/Vo/Gt)が、明日から田邊君と旅行に行くと言ってて。"今日誘おうと思ってたけど、旅行中にスケジュール確認をしてもらうのは悪いかな"とか思いながらも、"まぁでも田邊君やし大丈夫やろ"って(笑)。"旅行中すみません~"って感じでメッセージを送ったら、夜中の1時過ぎに"拓也とベロ酔い中、でもめっちゃ嬉しいありがとう。たぶん行ける"みたいな感じで返ってきて、"あざす! 待ってます!"みたいな感じでしたね。
-他メンバー同士も交流はありますか。
そうですね。つーじー君(辻村勇太/Ba)とかは飲んだりするけど、打ち上げが多いかな、ブルエンとの絡みは。
-続いてSiMです。SiMも付き合いは長そうですね。
SiMは、初めて東京でライヴした頃からやから、結成して1年経ってないくらいのときからの関係です。ツアーに呼んだり呼ばれたりしていて、途中なかなかそれが少なくなっていたんですけど、ここ数年はまた対バンが増えてきて。10月には大阪のイベント("GORILLAZUN 2025")で一緒になったりもするんで、また仲良くなれて嬉しいですね。
-出会った頃のSiMはどんな感じでした?
スタンスは変わってないかなというか、あの魔王感をずっと出し続けてはいますね(笑)。MAH(Vo)さんは変わらずあのテイストというか、カッコいいライヴをずっとしてますね。それぞれのメンバーもめっちゃ立ってるし。
-ではcoldrainについてはどうですか。
coldrainもSiMと同じくらいの時期からずっとお世話になってる先輩で、大好きですね。ずっとバンドマンというか、バンドマン中のバンドマンみたいな人が多くて。ラスベガスのことを好いてくれているのも感じるし。"MEGA VEGAS"も3回連続出演とかになるのかな。
-それだけ彼等のライヴに信頼を置いていると。
毎回カッコ良くなってるんじゃないかというのがあって。メンバー全員で全力でぶつかるというスタイルが、ラスベガスと似ているところもあるなとか思ったりもしますし。こんなに何度もライヴを観させてもらっているのに、毎回鳥肌が立つんですよね。コラボとかもさせてもらってめちゃくちゃ楽しかったです。
-そして今回のラインナップで最後に発表されたのが、ラッパーの千葉雄喜さんです。意外な人選でしたが、どういった関係なんですか。
僕たちのマネージャーさんが新しく始めるレーベルに千葉さんがマネジメント含め所属するということもあって出演してもらえることになったんです。実は同い年なんですけど全く絡んだことはなくて、ちょいちょい友達から千葉さんの話は聞いていて。すごいピュアというか、音楽にまっすぐな人やというのは聞いていたんです。ライヴ映像とかでは観ているんですけど、今回生で観れるのはすごい楽しみですね。
-千葉さんは、これからアメリカ ロサンゼルスを拠点に活動を広げていくことが発表されたばかりでもあるので、そのステージは楽しみですね。
そうですね。どんなライヴをしてくれるんやろう。曲はみんな知ってるんじゃないかなと思うので、会場がどんな画になるんか楽しみですね。千葉さんのように他では絶対に観られないラインナップもあって"POWER OF KOBE"最高なイベントやな、行っといたほうがええなって思ってもらえると嬉しいです。